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位置敏感時間分析型検出器、その作製方法およびそれを用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置

国内特許コード P100000507
整理番号 22683
掲載日 2010年1月22日
出願番号 特願2009-196289
公開番号 特開2011-047786
登録番号 特許第5429797号
出願日 平成21年8月27日(2009.8.27)
公開日 平成23年3月10日(2011.3.10)
登録日 平成25年12月13日(2013.12.13)
発明者
  • 小林 峰
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 位置敏感時間分析型検出器、その作製方法およびそれを用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置
発明の概要 【課題】検出された信号の時間情報に対する補正処理を必要としない位置敏感分析型検出器、その作製方法およびそれを用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置を提供する。
【解決手段】2組の一対の絶縁体のそれぞれにワイヤアノードを張設して当該ワイヤアノード同士が互いに直交するように配置した際に、ワイヤアノードが絶縁体とそれぞれ当接する距離が同一となり、かつ、一方の一対の絶縁体に張設されたワイヤアノードにより形成される空間内に、他方の一対の絶縁体に張設されたワイヤアノードが配置可能なように、2組の一対の絶縁体を構成する。
【選択図】 図8
従来技術、競合技術の概要


従来より、物質の表面や界面の構造解析を行う手段として、例えば、三次元中エネルギーイオン散乱(Three-dimensional Medium-energy Ion Scattering)法を用いることが知られている。



ここで、こうした三次元中エネルギーイオン散乱(以下、「三次元中エネルギーイオン散乱」を「3D-MEIS」と適宜に称することとする。)法を用いて、物質の表面や界面の構造解析を行う三次元中エネルギーイオン散乱装置(3D-MEIS装置)を図1乃至図4を参照しながら説明する。



なお、図1には、3D-MEIS装置を示す概略構成説明図が示されており、また、図2(a)には、マイクロチャンネルプレートを示す概略構成斜視説明図が示されており、また、図2(b)には、各チャンネルにおける2次電子の発生状態を模式的に示すマイクロチャンネルプレートの説明図が示されており、また、図3(a)には、3D-MEIS装置に使用される従来の位置敏感時間分析型検出器を示す概略構成斜視説明図が示されており、また、図3(b)には、図3(a)のA矢視説明図が示されており、また、図4には、現在使用されている図3(a)(b)に示す構造を備えた従来の位置敏感時間分析型検出器を斜め上方から撮影した写真が示されている。




この3D-MEIS装置100は、内部に試料102が載置される真空チャンバ104と、試料102に中エネルギー(例えば、100keV程度である。)のパルスイオンビームを照射するビーム照射手段106と、真空チャンバ104内において試料102と所定の間隔を開けて配置されるとともにビーム照射手段106によるパルスイオンビームの照射により試料102を構成する原子によって散乱された散乱粒子(イオン)を検出する検出部108とを有して構成されている。




ここで、検出部108は、複数のチャンネルを形成されるとともに当該チャンネルの開口部が位置する入射面110aを試料102と対向して配置して各チャンネル内に入射された粒子から2次電子を生じさせて増倍させる円形状のマイクロチャンネルプレート(Micro Channel Plate:MCPs)110(図2(a)を参照する。)と、マイクロチャンネルプレート110の各チャンネル内において増倍した2次電子を出射する出射面110bと対向して配置されるとともに、マイクロチャンネルプレート110により増倍して生成された2次電子を検出する位置敏感時間分析型検出器(Position Sensitive Time Resolving Detector)120とを有して構成されている。




この位置敏感時間分析型検出器120は、軸線方向を平行に配置した略円柱形状を備えた一対の絶縁体122に対して互いに所定の間隔を開け、かつ、同一方向に所定の回数だけ巻回されて一対の絶縁体122間に張設された2本のワイヤアノード(Wire anodes)124、126と、絶縁体122より小径に形成されるとともに軸線方向を平行に配置した略円柱形状を備えた一対の絶縁体128に対して互いに所定の間隔を開け、かつ、同一方向に所定の回数だけ巻回されて一対の絶縁体128間に張設された2本のワイヤアノード130、132とを有して構成されている(図3(a)を参照する。)。



これらワイヤアノード124、126、130、132は、全て同径であり、絶縁体128に巻回されたワイヤアノード130、132は、絶縁体122に巻回されたワイヤアノード124、126により形成された空間S1内を通るように配置され(図3(b)を参照する。)、ワイヤアノード124、126とワイヤアノード130、132とが互いに接触することなく直交して配置されている。




位置敏感時間分析型検出器120においては、このワイヤアノード124、126とワイヤアノード130、132とが互いに接触することなく直交している領域が2次元の検出領域となり、当該検出領域に対向するようにしてマイクロチャンネルプレート110の出射面110bが配置されている。



即ち、2次元の検出領域をXY平面とすると、例えば、ワイヤアノード124、126がX方向の一方のワイヤアノードとなり、一方、ワイヤアノード130、132がY方向の他方のワイヤアノードとなる。



そして、マイクロチャンネルプレート110に設けられた全てのチャンネルが当該検出領域上に位置するように、検出部108の各種の寸法が設定されている。




なお、互いに隣り合うように絶縁体122に順次に巻回されているワイヤアノード124とワイヤアノード126とは、隣り合うワイヤアノード124とワイヤアノード126とが所定の間隔、例えば、0.5mmの間隔を空けて絶縁体122に巻回されている。



同様に、互いに隣り合うように絶縁体128に順次に巻回されているワイヤアノード130とワイヤアノード132とは、隣り合うワイヤアノード130とワイヤアノード132とが所定の間隔、例えば、0.5mmの間隔を空けて絶縁体128に巻回されている。



なお、図3(a)(b)においては、上記した説明の理解を容易にするために、隣接するワイヤアノード同士の間隔を実際よりも広げて図示している。




ここで、絶縁体122に巻回されているワイヤアノード124とワイヤアノード126とは、いずれか一方が信号用のワイヤアノードとなされており、他方がリファレンス用のワイヤアノードとなされている。



同様に、絶縁体128に巻回されているワイヤアノード130とワイヤアノード132とは、いずれか一方が信号用のワイヤアノードとなされており、他方がリファレンス用のワイヤアノードとなされている。



なお、このように信号用とリファレンス用との2本のワイヤアノードを巻回する理由は、以下の通りである。



即ち、位置敏感時間分析型検出器120においては、信号用のワイヤアノードに電圧を加えて電子を収集するため、信号用のワイヤアノードは高電圧コンデンサーを介して信号を取り出さなければならない。



このため、信号用のワイヤアノードだけでは信号の取り出しができないので、リファレンス用のワイヤアノードが信号用のワイヤアノードとともに巻回されているものである。



また、信号用とリファレンス用との2本のワイヤアノードへそれぞれ電圧を印加する際には、一般的には、信号用のワイヤアノードへは520Vの電圧を印加し、リファレンス用のワイヤアノードへは480Vの電圧を印加している。



なお、上記した信号用とリファレンス用との2本のワイヤアノードとを用いて信号を取り出す技術は、本願出願時に公知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。




以上の構成において、3D-MEIS装置100により試料102の表面や界面の構造解析を行うには、ビーム照射手段106から所定のパルス幅のパルスイオンビームを、高真空に設定された真空チャンバ104内に載置された試料102に対し照射する。



上記のようにして、試料102にパルスイオンビームが照射されると、試料102を構成する原子と衝突して粒子(イオン)が散乱し(図5(a)を参照する。)、その散乱粒子が検出部108によって検出される。



図6の3D-MEIS装置100における信号処理システムを表すブロック構成説明図に示すように、この検出部108の検出結果を示す信号が、コンピューターシステムにより構築された公知の処理部200へ送出され、処理部200においては当該検出した信号に基づいて、公知の処理ステップにより散乱粒子の2次元の検出領域における到達位置と到達時間とを算出するとともに、算出した散乱粒子の2次元の検出領域における到達位置に基づき、図5(b)に示すような散乱粒子の収量の2次元位置分布を作成する。



上記のようにして得られた散乱粒子の到達時間と2次元位置分布とを利用して、試料102の表面または界面の構造解析を行うものである。




この際、検出部108においては、まず、マイクロチャンネルプレート110のいずれかのチャンネル内に散乱粒子が入射すると、入射した散乱粒子がチャンネル内壁に衝突して2次電子を生じ、生じた2次電子が再びチャンネル内壁に衝突して、さらに2次電子を生じるということを繰り返すことにより、電子を増倍させる(図2(b)を参照する。)。



このようにして増倍された電子は、マイクロチャンネルプレート110の出射面110b側から出射されて、位置敏感時間分析型検出器120の2次元の検出領域へ入射される。



この位置敏感時間分析型検出器120の2次元の検出領域に電子が入射すると、入射した電子がワイヤアノードに衝突し、衝突した位置から電流が生じて当該ワイヤアノードの両端部に流れることとなり、こうした電流がワイヤアノードの両端部において信号として検出される。




このとき、処理部200において、検出部108に入射した散乱粒子の2次元の検出領域における到達位置が、ワイヤアノード124、126およびワイヤアノード130、132のそれぞれの両端部に現れた信号の時間差によって算出され、また、散乱粒子の到達時間(飛行時間)はワイヤアノード124、126およびワイヤアノード130、132のそれぞれの両端部に現れた時間の和によって算出されることとなる。



つまり、散乱粒子の到達位置(入射位置)および到達時間は時間情報から求められるものであり、こうした時間情報は、例えば、時間/デジタル変換器(図示せず。)によって測定すればよい。



さらに、散乱粒子の到達時間、即ち、散乱粒子の飛行時間は、その散乱粒子のエネルギーに変換でき、当該エネルギーは散乱が起こった深さあるいはなにによって散乱したかに変換することができる。




上記のようにして、3D-MEIS装置100の処理部200においては、散乱粒子の2次元の検出領域における到達位置(入射位置)および到達時間(飛行時間)を算出し、算出した到達位置およびその到達位置に到達した散乱粒子の収量などから2次元位置分布を作製して散乱粒子のブロッキングパターンを取得するとともに、取得したブロッキングパターンと算出した散乱粒子の到達時間とから試料102の表面または界面の構造解析を行う。




なお、処理部200は、CPU202、入力装置204、表示装置206、増幅器(Amplifier)208、コンスタントフラクションディスクリミネーター(CFD)210、ゲートジェネレーター(Gate generator)212、高電圧パルスジェネレーター(High-voltage pulse generator for beam pulser)214、光ケーブル遅延回路(Optical cable delay)216、トリガー回路(Trigger)218、インターラプトおよびインプット/アウトプットレジスター(INTERRUPT & I/O REGISTER)220などを備えて構成されているが、こうした処理部200における上記した信号処理技術は公知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。




ところで、ワイヤアノード124、126およびワイヤアノード130、132のそれぞれの両端部に現れた信号の時間情報によって、散乱粒子の到達位置や到達時間を検出する位置敏感時間分析型検出器120においては、ワイヤアノード124、126とワイヤアノード130、132とが接触することがないようにするために、絶縁体122の径に比べて絶縁体128の径が小さく設計されている。




ここで、ワイヤアノードを伝達する信号の速さについては、絶縁体(誘電体)中やワイヤアノードが絶縁体と接している部分を伝達する際の速さと、ワイヤアノードが絶縁体と接していない、即ち、ワイヤアノードの中空に張られている部分を伝達する際の速さとでは、両者においてその速さが異なる。



なお、誘電体中を伝搬する信号の速度は、以下のように表すことができる。



Vp=c/√ε
Vp:電磁波の速度(m/s)
c :真空中の高速の定義(m/s)=2.99792458e8
ε:誘電体の比誘電率(ε≧1)
上記の比誘電率は、温度によって変化する温度特性を持つ。




従来の位置敏感時間分析型検出器120においては、ワイヤアノード124、126が巻回された絶縁体122の径とワイヤアノード130、132が巻回された絶縁体128の径とが異なり、絶縁体122の径に比べて絶縁体128の径が小さいため、ワイヤアノード124、126が絶縁体122に接している長さに対して、ワイヤアノード130、132が絶縁体128に接している長さのほうが短くなってしまい、ワイヤアノード124、126およびワイヤアノード130、132のそれぞれの両端部に現れる信号の時間情報に関して、ワイヤアノードにおける絶縁体との接触部分の長さの違いや温度変化による絶縁体(誘電体)の比誘電率の変化に起因する差異が生じてしまうこととなっていた。




上記した差異の生じた信号の時間情報をそのまま処理して2次元位置分布を作成すると、当該作成した2次元位置分布の像が歪んでしまい、正確に試料102の表面または界面の構造解析ができなくなってしまうので、従来においては、位置敏感時間分析型検出器120で検出された信号の時間情報を適当な補正係数によって補正する処理を行っていた。



しかしながら、こうした複数の要因に起因する差異を含んだ信号の時間情報を補正するには、補正係数を求めるための処理を行う必要があり、処理工程が多くなって処理が複雑になってしまい、解析作業が繁雑になるという問題点が指摘されていた。




なお、上記した補正係数を求めるための処理としては、例えば、以下に説明するような処理がある。



即ち、図7に示すように、所定の穴径(穴径は、例えば、4mmφである。)を備えた円形開口部302をX方向とY方向とにそれぞれ所定の間隔G(間隔Gは、例えば、7.5mm間隔である。)を開けて複数整列させて穿設したプレート300を準備し、そのプレート300をマイクロチャンネルプレート110の前方に配置して散乱イオン測定を行う。



ここで、円形開口部302は規則正しい間隔で穿設されていることにより、本来的には散乱イオン測定により得られるイメージも規則正しい位置に信号が現れなければならない。



しかしながら、実際に得られたイメージは、上記した本来得られるはずのイメージとはずれたものとなるもるので、このずれを解消する補正値を補正係数として求めるものである。




なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。

産業上の利用分野


本発明は、位置敏感時間分析型検出器、その作製方法およびそれを用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置に関し、さらに詳細には、直交して配設されたワイヤアノードにより2次元の検出領域が形成され、当該検出領域に入射した粒子の到達位置および到達時間を計測するための信号を検出する位置敏感時間分析型検出器、その作製方法およびそれを用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ワイヤアノードを直交して配置した検出領域を備え、該検出領域に粒子が入射することにより、該粒子の到達位置ならびに到達時間を計測するための信号を出力する位置敏感時間分析型検出器において、
所定の第1の間隔を開けて配置した一対の第1の絶縁体と、
前記所定の第1の間隔を開けて配置した一対の第2の絶縁体と、
前記一対の第1の絶縁体に当接するようにして、互いに所定の第2の間隔を開け、かつ、同一方向に所定の回数だけ前記一対の第1の絶縁体に巻回され、前記一対の第1の絶縁体間に張設された一方のワイヤアノードと、
前記一対の第2の絶縁体に当接するようにして、互いに所定の前記第2の間隔を開け、かつ、同一方向に前記所定の回数だけ前記一対の第2の絶縁体に巻回され、前記一対の第2の絶縁体間に張設された他方のワイヤアノードと
を有し、
前記一方のワイヤアノードと前記他方のワイヤアノードとが互いに直交するように配置してなる位置敏感時間分析型検出器であって、
前記一対の第1の絶縁体と前記一対の第2の絶縁体とは、前記一方のワイヤアノードと前記他方のワイヤアノードとをそれぞれ巻回した際において、前記一方のワイヤアノードと前記他方のワイヤアノードとがそれぞれ当接する距離が同一となり、かつ、前記一対の第1の絶縁体に巻回された前記一方のワイヤアノードにより形成される空間内に、前記一対の第2の絶縁体に巻回された前記他方のワイヤアノードが接触することなく配置可能な形状を備えた
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器。

【請求項2】
請求項1に記載の位置敏感時間分析型検出器において、
前記一対の第1の絶縁体は、楕円柱を楕円の長軸で切断した形状を備えるとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置され、
前記一対の第2の絶縁体は、前記楕円柱と同一寸法の楕円柱を楕円の短軸で切断した形状を備えるとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置された
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器。

【請求項3】
請求項1に記載の位置敏感時間分析型検出器において、
前記一対の第1の絶縁体は、矩形柱を矩形の対向する短辺の中点において切断した形状を備えるとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置され、
前記一対の第2の絶縁体は、前記矩形柱と同一寸法の矩形柱を矩形の対向する長辺の中点において切断した形状を備えるとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置された
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器。

【請求項4】
請求項1に記載の位置敏感時間分析型検出器において、
前記一対の第1の絶縁体は、矩形形状の四角に対して同じ曲率のR加工が施された略矩形形状の断面を有する略矩形柱を、略矩形形状の対向する短辺の中点において切断した形状を備えるとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置され、
前記一対の第2の絶縁体は、前記略矩形柱と同一寸法の略矩形柱を、略矩形形状の対向する長辺の中点において切断した形状を備えるとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置された
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器。

【請求項5】
ワイヤアノードを直交して配置した検出領域を備え、該検出領域に粒子が入射することにより、該粒子の到達位置ならびに到達時間を計測するための信号を出力する位置敏感時間分析型検出器の作製方法において、
所定の第1の間隔を開けて配置される一対の第1の絶縁体を形成し、
前記所定の第1の間隔を開けて配置される一対の第2の絶縁体を形成し、
一方のワイヤアノードを、前記一対の第1の絶縁体に当接するようにして、互いに所定の第2の間隔を開け、かつ、同一方向に所定の回数だけ前記一対の第1の絶縁体に巻回して前記一対の第1の絶縁体間に張設し、
他方のワイヤアノードを、前記一対の第2の絶縁体に当接するようにして、互いに所定の前記第2の間隔を開け、かつ、同一方向に前記所定の回数だけ前記一対の第2の絶縁体に巻回して前記一対の第2の絶縁体間に張設し、
前記一方のワイヤアノードと前記他方のワイヤアノードとが互いに直交するように配置する位置敏感時間分析型検出器の作製方法であって、
前記一対の第1の絶縁体と前記一対の第2の絶縁体とを、前記一方のワイヤアノードと前記他方のワイヤアノードとをそれぞれ巻回した際において、前記一方のワイヤアノードと前記他方のワイヤアノードとがそれぞれ当接する距離が同一となり、かつ、前記一対の第1の絶縁体に巻回された前記一方のワイヤアノードにより形成される空間内に、前記一対の第2の絶縁体に巻回された前記他方のワイヤアノードが接触することなく配置可能に形成する
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器の作製方法。

【請求項6】
請求項5に記載の位置敏感時間分析型検出器の作製方法において、
前記一対の第1の絶縁体は、楕円柱を楕円の長軸で切断した形状を備えるように形成するとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置し、
前記一対の第2の絶縁体は、前記楕円柱と同一寸法の楕円柱を楕円の短軸で切断した形状を備えるように形成するとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置した
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器の作製方法。

【請求項7】
請求項5に記載の位置敏感時間分析型検出器の作製方法において、
前記一対の第1の絶縁体は、矩形柱を矩形の対向する短辺の中点において切断した形状を備えるように形成するとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置し、
前記一対の第2の絶縁体は、前記矩形柱と同一寸法の矩形柱を矩形の対向する長辺の中点において切断した形状を備えるように形成するとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置した
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器の作製方法。

【請求項8】
請求項5に記載の位置敏感時間分析型検出器の作製方法において、
前記一対の第1の絶縁体は、矩形形状の四角に対して同じ曲率のR加工が施された略矩形形状の断面を有する略矩形柱を、略矩形形状の対向する短辺の中点において切断した形状を備えるように形成するとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置し、
前記一対の第2の絶縁体は、前記略矩形柱と同一寸法の略矩形柱を、略矩形形状の対向する長辺の中点において切断した形状を備えるように形成するとともに、該切断した形状における切断面を対向して前記所定の第1の間隔を開けて配置した
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器の作製方法。

【請求項9】
検出された信号を処理して、試料の表面または界面の構造解析を行う位置敏感時間分析型検出器を用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置において、
内部に試料が載置される真空チャンバと、
前記試料に中エネルギーのパルスイオンビームを照射するビーム照射手段と、
前記真空チャンバ内において前記試料と所定の間隔を空けて配置されるとともに、前記試料から散乱する散乱粒子の到達位置と前記散乱粒子の到達時間とを測定するための信号を検出する検出部と
を有し、
前記検出部は、マイクロチャンネルプレートと請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の位置敏感時間分析型検出器とにより構成される
ことを特徴とする位置敏感時間分析型検出器を用いた三次元中エネルギーイオン散乱装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009196289thum.jpg
出願権利状態 登録
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