Top > Search of Japanese Patents > (In Japanese)細菌菌体成分不応答性モデルマウス

(In Japanese)細菌菌体成分不応答性モデルマウス achieved

Patent code P110002821
File No. A031P80
Posted date Jun 8, 2011
Application number P2000-593182
Patent number P4197580
Date of filing Jan 13, 2000
Date of registration Oct 10, 2008
International application number JP2000000132
International publication number WO2000041561
Date of international filing Jan 13, 2000
Date of international publication Jul 20, 2000
Priority data
  • P1999-007365 (Jan 14, 1999) JP
  • P1999-228282 (Aug 12, 1999) JP
  • P1999-309238 (Oct 29, 1999) JP
Inventor
  • (In Japanese)審良 静男
  • (In Japanese)竹内 理
  • (In Japanese)竹田 潔
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)細菌菌体成分不応答性モデルマウス achieved
Abstract (In Japanese)インビボにおける細菌菌体成分刺激によるシグナル伝達に対するTLRファミリー各メンバーの関わり、特にTLR2やMyD88のインビボにおける役割を明らかにする上で有用なペプチドグリカン、リポタンパク・リポペプチド等に対して不応答性であるノックアウトマウスである。TLR2又はMyD88遺伝子の細胞内領域等を含むエクソン部位の全部または一部の遺伝子フラグメントを、ポリAシグナルとマーカー遺伝子をもつプラスミドに置換することにより構築したターゲッティングベクターを用いた相同組み換え法により作製する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)




免疫反応や感染時の応答、造血、ウイルス感染や腫瘍細胞の障害に重要な役割を果たしている細胞間シグナル伝達物質であるサイトカインの中でも、リンパ球間でシグナルを伝え合うサイトカインはインターロイキン(以下「IL」という)と呼ばれている。このILの中で、IL-1は、様々な免疫反応や炎症反応を介しているサイトカインであり、生体の恒常性維持に関与し、感染時や傷を受けた際に単球、マクロファージ、ケラチノサイト、血管内皮細胞等種々の細胞から産生される。IL-1には、同一のレセプターに結合するIL-1αとIL-1βの2種類が存在することが知られている。また、IL-1は、T細胞の抗原やマイトジェンによる活性化の際に同時に働き、T細胞からIL-2を分泌させIL-2レセプターの発現を増強してT細胞の増殖を誘導することや、単球やマクロファージに作用しTNF-α、IL-1、IL-6の産生を誘導することも知られている。



IL-1には、その受容体である2種類のIL-1レセプター(以下「IL-1R」という)があり、タイプI及びタイプIIのどちらのIL-1Rもイムノグロブリン様ドメインが細胞外ドメインに3カ所存在し、タイプIレセプターはT細胞や結合組織で、タイプIIレセプターは脾臓B細胞や骨髄細胞等で発現され、タイプIレセプターはNF-κBを核内で誘導することが知られている。また、IL-1RにIL-1αやIL-1βと同程度の親和力で結合するが、生物活性を有さないIL-1レセプターアンタゴニスト(以下「IL-1ra」という)があり、IL-1のIL-1Rへの結合を競合的に阻害することも知られている。



IL-18は、インターフェロン-γ(以下「IFN-γ」という)の生成を促進し、ナチュラルキラー細胞の活性を高め、IL-12と共働してT細胞からIFN-γの生成を誘導し、Th1(IL-2産生性ヘルパーT細胞)応答における重要な役割を果たすことや、機能が似ているIL-12とは構造的に異なり、IL-1とは類似の構造を有することが知られている。また、IL-18は、IL-1βの場合と同様に,その成熟化のためにIL-1β変換酵素(ICE)/カスパーゼ1による分割を必要とする不活性先駆体として産生され、またIL-1R-関連キナーゼ(IRAK)及びNF-κBを活性化することも知られている。



また、これまでにIL-1Rと相同性を示す分子が複数同定されており、現在これらIL-1Rファミリーを介するシグナル伝達経路が盛んに研究されている。MyD88は、IL-1R相同領域とDeathドメインからなる細胞質内タンパク質であり、IL-1刺激後のIL-1RコンプレックスへIRAKを取込んで、NF-κBを活性化するアダプター分子として機能することも知られている。また、MyD88遺伝子は、当初、IL-6による刺激分化により、骨髄白血球細胞M1をマクロファージへ速やかに誘導する骨髄細胞分化初期応答遺伝子として分離されたことも知られている。



また、グラム陰性細菌表層のペプチドグリカンを取り囲んで存在する外膜の重要構成成分であるリポ多糖からなる菌体内毒素はエンドトキシンと呼ばれ、リポ多糖はリピドAと呼ばれる脂質とこれに共有結合した各種の糖から構成されることが知られている。そして、このエンドトキシンは、主として発熱、白血球や血小板の減少、骨髄出血壊死、血糖低下、IFN誘発、Bリンパ球(骨髄由来免疫応答細胞)の活性化等の生物活性を有することも知られている。



一方、トール(Toll)遺伝子は、ショウジョウバエの胚発生中の背腹軸の決定(Cell 52,269-279,1988、Annu.Rev.Cell Dev.Biol.12,393-416,1996)、また成体における抗真菌性免疫応答に必要であることが知られている(Cell 86,973-983,1996)。かかるTollは、細胞外領域にロイシンリッチリピート(LRR)を有するI型膜貫通受容体であり、この細胞質内領域は、哺乳類インターロイキン-1受容体(IL-1R)の細胞質内領域と相同性が高いことが明らかとなっている(Nature 351,355-356,1991、Annu.Rev.Cell Dev.Biol.12,393-416,1996、J.Leukoc.Biol.63,650-657,1998)。他のTollファミリーメンバーである18-wheelerは、抗菌ホスト防御に関わっているが抗真菌性免疫応答には関わらないことが明らかになっており、Toll経路の選択的活性を介し、ショウジョウバエにおいて特定の病原体が特異的抗菌性免疫応答を誘導することも明らかとなっている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94,14614-14619,1997、EMBO J.16,6120-6130,1997、Curr.Opin.Immunol.11,13-18,1999)。



近年、Toll様受容体(TLR)と呼ばれるTollの哺乳類のホモログが同定され、TLR2やTLR4など現在までに6つのファミリーが報告されている(Nature 388,394-397,1997、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95,588-593,1998、Blood 91,4020-4027,1998、Gene 231,59-65,1999)。このTLRファミリーは、上記IL-1Rと同様にシグナル伝達分子としてのアダプタータンパク質である前記MyD88を介し、IL-1R結合キナーゼ(IRAK)をリクルートし、TRAF6を活性化し、下流のNF-κBを活性化することが知られている(J.Exp.Med.187,2097-2101,1998、Mol.Cell 2,253-258,1998、Immunity 11,115-122,1999)。また、哺乳類におけるTLRファミリーの役割は、細菌の共通構造を認識するパターン認識受容体(PRR:pattern recognition receptor)として、先天的な免疫認識に関わっているとも考えられている(Cell 91,295-298,1997)。



上記PRRにより認識される病原体会合分子パターン(PAMP:pathogen-associated molecular pattern)の一つは、グラム陰性菌の外膜の主成分であるリポ多糖(LPS)であって(Cell 91,295-298,1997)、かかるLPSが宿主細胞を刺激して宿主細胞にTNF-α、IL-1及びIL-6等の各種炎症性(proinflammatory)サイトカインを産生させること(Adv.Immunol.28,293-450,1979、Annu.Rev.Immunol.13,437-457,1995)や、LPS結合タンパク質(LBP:LPS-binding protein)により捕獲されたLPSが細胞表面上のCD14に引き渡されることが知られている(Science 249,1431-1433,1990、Annu.Rev.Immunol.13,437-457,1995)。しかしながら、CD14は膜貫通ドメインのないグリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカータンパク質であり、LPSに対する真のシグナル伝達受容体の存在が考えられている。



上記TLRファミリーに属するTLR4はグラム陰性菌菌体成分であるLPSのシグナル伝達分子であり、かかるTLR4をトランスフェクションすると、NF-κBの持続的低活性化をもたらす(J.Exp.Med.188,2091-2097,1998、Nature 395,284-288,1998)。他方、TLR2もインビトロでヒト胎児腎臓293細胞(human embryonic kidney 293 cells)に過剰発現させるとLPSのシグナルを細胞内に伝えることから、LPSレセプターの候補であると考えられていた。また、Godawskiのグループは、ヒトTLR2がCD14と相互作用してLPS受容体複合体を形成すると報告している(J.Immunol,163,639-643,1999)。LPSでの刺激処理は受容体をオリゴマー化し、次にIRAKを受容体複合体に動員する。これとは対照的に、PoltorakらとQureshiらのグループは、ポジショナルクローニング法により、TLR4がC3H/HeJマウスのLPS低応答性に関する原因遺伝子(causative gene)、すなわちLps遺伝子であることを報告している(Science 282,2085-2088,1998、J.Exp.Med.189,615-625,1999)。



本発明者らは、TLR4が実際にLPSシグナル伝達に関わっていることをTLR4欠損マウスを作製することにより明らかにしている(J.Immunol.162,3749-3752,1999)が、これはTLRの一次構造における種特異的差異によるもの、つまりマウスではTLR4、ヒトではTLR2により介されている可能性がある。しかしながら、マウスTLR2もLPSに対する応答でNF-κBを活性化したとの報告がある(J.Immunol.162,6971-6975,1999)。また、Chowらは、C3H/HeJマウスに関する結果と一致する結果、すなわちヒトTLR4が投与量依存又は時間依存によるLPS/CD14に対する刺激によってNF-κBを介する遺伝子発現を活性化し、ヒト293細胞を用いた場合にはKirschningらのグループと矛盾する結果を得て、これは293細胞のロットの差にもよるものと推測されると報告している。(J.Biol.Chem.274,10689-10692,1999)。



最近、TLR2がグラム陰性菌由来のLPSに対する反応性のみに関わっているのではなく(J.Immunol,162,6971-6975,1999)、別の共通細菌構造パターンであるグラム陽性菌由来のペプチドグリカン(PGN)とリポテイコ酸(LTA)のシグナル伝達受容体として作用するとの報告がある(J.Biol.Chem.274,17406-17409,1999、J.Immunol,163,1-5,1999)。また、全グラム陽性菌、可溶性PGN及びLTAが、TLR2を発現する293細胞のNF-κB活性化を誘導したのに対して、TLR1やTLR4を発現する細胞内のNF-κB活性化を誘導しなかったことも報告されている(J.Biol.Chem.274,17406-17409,1999)。また、TLR4ではなくヒトTLR2を発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)繊維芽細胞を、熱殺菌したスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)及びストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)並びにスタフィロコッカス・アウレウス由来PGNにより同様に活性化したとの報告がなされている(J.Immunol.163,1-5,1999)。
他方、動物やヒトの病原性細菌として知られるマイコプラズマは細胞壁を欠如しているが、マクロファージを活性化する能力を備えている。これらマクロファージ活性化物質がリポタンパク/リポペプチドであるとの数多くの報告が現在までになされており、かかるリポペプチドのうちの1つであるマイコプラズマ・ファーメンタンス(M.fermentans)由来の2kDマクロファージ活性化リポペプチドMALP-2は、その生化学的特性が明らかになっており、かつ合成されたものも利用することができる(J.Exp.Med.185:1951,1997)。この脂質種は2つの不斉炭素原子をもち、S,Rラセミ体からなる合成MALP-2はインビトロでピコモル濃度で天然化合物作用と類似の特異活性を示すことが知られている。そして、MALP-2がNF-κBを活性化することを除いては、MALP-2のシグナル経路や細胞表面レセプターについては殆ど知られていない。



その他、マイコバクテリウム(Mycobacterium)とボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)由来のリポタンパク/リポペプチドが、インビトロでのTLR2を介する宿主細胞の活性化を誘導したことが報告されている(Science 285,736-739,1999、Science 285,732-736,1999)。しかしながら、過剰発現実験から得られる結果は必ずしもインビボでのTLRファミリーの機能を反映していない。このような応答性をNF-κB活性化に基づいて分析した結果も、これら刺激により仲介される生物学的応答には関連しない(Infect.Immun.66,1638-1647,1998)と報告されている。



また、人工的に遺伝子を導入し発現させるトランスジェニックマウスと、胚性幹細胞(以下「ES細胞」という)を用いて人工的にゲノム上の特定遺伝子を相同組換えにより変化させる遺伝子ターゲティングとを用いた遺伝子欠損マウスを用いると、特定の遺伝子の機能を個体レベルで解析しうることが知られている。そして、一般に、遺伝子欠損マウスはノックアウトマウスと呼ばれているが、TLR2ノックアウトマウスやMyD88ノックアウトマウスは知られていない上に、TLR2ノックアウトマウスやMyD88ノックアウトマウスが細菌菌体成分に対して不応答性であることも知られていなかった。

Field of industrial application (In Japanese)




本発明は、マイコプラズマ属、スピロヘータ属、エセリシア属等に属する細菌の菌体成分であるリポタンパク/リポペプチドや、グラム陽性菌の細胞壁画分であるペプチドグリカンやグラム陰性菌の細胞壁画分であるエンドトキシン等の細菌菌体成分に不応答性のモデル非ヒト動物に関し、またこれら細菌菌体成分不応答性モデル非ヒト動物を用いた細菌感染症に対する抑制物質又は促進物質や、TLR2に対するアゴニストやアンタゴニストのスクリーニング方法等に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
TLR2をコードする遺伝子の機能を染色体上で欠損せしめた非ヒト動物を、マイコプラズマ由来リポタンパク/リポペプチド不応答性モデル動物として使用する方法。

【請求項2】
 
非ヒト動物が齧歯目動物であることを特徴とする請求項1記載の方法。

【請求項3】
 
齧歯目動物がマウスであることを特徴とする請求項2記載の方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

※Click image to enlarge.

JP2000593182thum.jpg
State of application right Registered
Reference ( R and D project ) CREST Host Defense Mechanism AREA
Please contact us by E-mail or facsimile if you have any interests on this patent.


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close