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パノラマX線画像を用いた骨粗鬆症診断支援装置 新技術説明会 実績あり

国内特許コード P110003095
整理番号 Y02-P358
掲載日 2011年6月16日
出願番号 特願2003-001395
公開番号 特開2004-209089
登録番号 特許第3964795号
出願日 平成15年1月7日(2003.1.7)
公開日 平成16年7月29日(2004.7.29)
登録日 平成19年6月1日(2007.6.1)
発明者
  • 田口 明
  • 中元 崇
  • 浅野 晃
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 パノラマX線画像を用いた骨粗鬆症診断支援装置 新技術説明会 実績あり
発明の概要 【課題】パノラマX線画像を用いた骨粗鬆症診断支援装置の提供
【解決手段】デジタル化されたパノラマX線写真の画像をパーソナルコンピュータに入力する(S210)。パノラマX線写真上の下顎骨臼歯部下縁皮質骨を観察の対象とするため、その部位をマウスで指定する(S220)。この抽出画像に対して以下の画像処理を施す。
▲1▼ 画像にメディアンフィルターをかけ、可及的にノイズを少なくする。
▲2▼ 微小構造要素によるスケルトンを求める(S230)。
▲3▼ 下顎骨下縁の傾きと平行な成分のみを抽出する(S240)。
▲4▼ 例えば大津氏の線形判別法を用いて、画像を2値化する(S250)。
その後、2値化した線を大きさにより3群に分類し、一番小さい群の線を除き、一番大きい群と分類された線1本のみではない場合に、骨粗鬆症の疑いありと判定する(S260)ことができる。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


現在日本には1000万人の患者がいると推定される骨粗鬆症患者、およびその予備群の早期発見・早期治療を行うことが重要である。
現在の我が国における主要な骨粗鬆症診断方法は、最も精密に骨量を測定することが可能である二重X線吸収測定装置(DXA)による腰椎、大腿骨の骨密度測定、および簡便な方法として、定量的超音波検査(QUS)による踵骨の骨密度測定がある。しかし、これらの装置は特定の施設にのみ配備されているのが現状であり、腰痛などの骨粗鬆症様の症状がある人、または骨粗鬆症に関する高い関心を持っている人にしか利用されておらず、骨粗鬆症が原因と考えられる骨折を未然に防ぐには至っていない。



骨密度の低下に伴い、全ての歯と周りの顎の骨等を写しているパノラマX線写真上の下顎骨下縁皮質骨(下顎骨の外側を覆っている厚い緻密骨)における形態の変化が起こるということが近年の研究で明らかになっている(非特許文献1参照)。図1に、歯のパノラマX線写真の例を示す。また、下顎骨下縁に形態変化を有する人では、そうでない人と比較して、微小な外力によって骨折を起こしてしまうリスクが有意に高くなることが分かっている(非特許文献2参照)。
さて、日常の歯科治療において、この下顎骨下縁部を観察することは頻度が少なく、また観察者の読影能力を問う点から、パノラマX線写真による骨粗鬆症の診断は実用化されていない。
これまでのパノラマX線写真を用いて骨粗鬆症を診断する研究は、上・下顎骨内部に存在する、スポンジ状の海綿骨と呼ばれる部の形態変化に着目するもの(非特許文献3,4,5,6参照)が中心であったが、パノラマX線写真上の海綿骨のみを自動的に抽出し診断することは困難であり、実用化されるには至っていない。また、下顎骨下縁皮質骨の厚さによって診断できる可能性があることも報告されている(非特許文献3,7参照)。
パノラマX線写真を用いて、骨粗鬆症の疑いのある人をスクリーングすることができれば、診断の対象となりにくい自覚症状のない人や、骨粗鬆症に関する関心をもっていない人をスクリーニングし、骨粗鬆症の可能性のある人のみをDXAのようなより精密な検査を受けるよう指導、あるいは、その装置を有する施設に紹介することで、骨粗鬆症患者の早期発見、早期治療が実現でき、また検査にかかるコストも削減できる。また、このスクリーニングに用いる手法は煩雑な操作を必要とせず、特別な能力を持たなくても利用できる簡単なものでなければならない。
しかしながら、例えば、パノラマX線写真における下顎骨下縁皮質骨の形態の変化に着目し、それをコンピュータソフトウェアによる数理形態学的画像処理によって、客観的に、自動的に評価することで、骨粗鬆症患者を診断する技術は存在していなかった。



【非特許文献1】
Klemetti E, et al :Pantomography in assessment of the osteoporosis risk group, Scandinavian Journal of Dental Research,1994,102,P68-72
【非特許文献2】
Bollen A-M, et al :Case-control study of self-reported osteoporotic fractures and mandibular cortical bone, Oral Surgery Oral Medicine Oral Pathology Oral Radiology and Endodontics,2000,90(4),P518-524
【非特許文献3】
音琴淳一,他:パノラマX線写真パラメータを用いた歯周病と骨粗鬆症の関係の検討および骨粗鬆症診断の試み,日本歯周病学会会誌,2001,43(1),P13-24
【非特許文献4】
Kumasaka S, Kashima I :Initial investigation of mathematical morphology for the digital extraction of the skeletal characteristics of trabecular bone, Dentomaxillofacial Radiology,1997,26,161-168
【非特許文献5】
Stuart C. White, et al :Alterations of trabecular pattern of the jaws in patients with osteoporosis, Oral Surgery Oral Medicine Oral Pathology Oral Radiology and Endodontics,1999,88(5),P628-635
【非特許文献6】
Southard T. E. et al :IEE Trans Biomed Eng:43,123-132(1996)
【非特許文献7】
田口明,和田卓郎:骨粗鬆症-早期診断に果たす歯科の役割-,広島大学歯学雑誌,1993,25, p525-526
【非特許文献8】
丹部貴大,他:パノラマX線写真からの顎骨骨梁抽出,電子情報通信学会,2002,P94

産業上の利用分野


本発明は、歯科治療で撮影されているパノラマX線写真を用いて、骨粗鬆症の診断支援を行う装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 歯のパノラマX線画像を用いた骨粗鬆症診断支援装置であって、
前記歯のパノラマX線画像における指定された部分を含む領域の画像を抽出する画像領域抽出手段と、
抽出された画像のスケルトンを求めるスケルトン処理手段と、
求めたスケルトンのうち、下顎骨の下縁の傾きと平行な部分のみを抽出する線抽出手段と、
スケルトンを含む画像を、スケルトンの線を背景から分離するように2値化する2値化手段と、
2値化した線を大きさにより分類して、骨粗鬆症の疑いを判定する判定手段と
を備えることを特徴とする骨粗鬆症診断支援装置。
【請求項2】 請求項1に記載の骨粗鬆症診断支援装置において、
前記判定手段は、2値化した線を大きさにより3群に分類し、一番小さい群の線を除き、一番大きい群と分類された線1本のみではない場合に、骨粗鬆症の疑いありと判定することを特徴とする骨粗鬆症診断支援装置。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の骨粗鬆症診断支援装置において、
前記画像抽出手段は、下顎骨の下縁の傾きと平行な矩形領域の画像を抽出し、
前記線抽出手段は、線の水平な部分を抽出する
ことを特徴とする骨粗鬆症診断支援装置。
【請求項4】 請求項1~3のいずれかに記載の骨粗鬆症診断支援装置をコンピュータシステムに構築させるプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003001395thum.jpg
出願権利状態 登録
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