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(In Japanese)粘膜組織収縮性治療剤、粘膜組織に関わる疾患の治療方法、注射器、及び治療具セット

Patent code P110003434
File No. Y03-P152
Posted date Jun 21, 2011
Application number P2004-539554
Patent number P3833683
Date of filing Sep 26, 2003
Date of registration Jul 28, 2006
International application number JP2003012329
International publication number WO2004028518
Date of international filing Sep 26, 2003
Date of international publication Apr 8, 2004
Priority data
  • P2002-281321 (Sep 26, 2002) JP
Inventor
  • (In Japanese)呉 孟達
  • (In Japanese)稲福 繁
  • (In Japanese)木村 勝
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)粘膜組織収縮性治療剤、粘膜組織に関わる疾患の治療方法、注射器、及び治療具セット
Abstract (In Japanese)容易かつ安全に、しかも侵襲性が極めて小さく、粘膜組織に関わる諸疾患を治療することができる粘膜組織収縮性治療剤、かかる粘膜組織収縮性治療剤を用いた粘膜組織に関わる諸疾患の治療方法、かかる治療方法に用いることが可能な注射器、及び治療具セットを提供するものである。有効成分としてエタノールを含有することを特徴とし、好ましくはステロイド剤及び/又は抗ヒスタミン剤を含有する鼻腔粘膜組織収縮性治療剤、かかる粘膜組織収縮性治療剤を用いた粘膜組織炎症疾患の治療方法、かかる治療方法に用いることが可能な注射器、及び治療セットである。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)


従来より、肥厚性鼻炎、血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎、及び鼻茸等の鼻性疾患の治療の一つとして、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド製剤といった内服薬が服用されてきたが、これらの内服薬の多くは一時的な対症効果しか持たず、症状が反復しやすい上、内服薬の長期連用に苦慮させられることも多かった。また、様々な副作用、例えば主として眠気、口渇、肝や胃腸系の障害などが生じることも周知の事実である。そこで、現在外科的処置として、鼻粘膜切除術やレーザー焼灼術や凍結手術等による治療が行われており、例えば鼻粘膜切除術とは、局所麻酔(又は全身麻酔)下にて鼻の中の粘膜表面を下甲介剪刃で切除する手術であり、レーザー焼灼術とは、レーザー光線により鼻の粘膜表面を焼灼する手術であり、凍結手術とは、鼻の粘膜表面を凍結させて組織を破壊する手術である。



しかしながら、上記鼻粘膜切除術、レーザー焼灼術及び凍結手術は粘膜表面における開放性の侵襲性が大きく、一度操作された鼻粘膜の回復にはかなり長時間を要する。すなわち、これらの方法は、あくまでも粘膜表層における開放性のアブレーションを主体とするために、術後長期間に亘って粘膜面の損傷による粘膜の糜爛や痂皮形成が引き起こされ、その間しばらくは逆に鼻症状の増悪を来たす結果となり、患者に心身的苦痛や不快感を与えることになる。さらに、実際に神経線維が存在している粘膜深部までは往々にして治療効果が届かないため、鼻汁やくしゃみなどのすべての鼻症状が同時に素早く緩和されることは少ない。また、術後短時間内に再治療や内服薬の併用が余儀なくされることもしばしば経験されるところである。



上記現在の外科的処置法(レーザー焼灼術、鼻粘膜切除術、凍結手術)におけるくしゃみ、鼻汁、鼻閉の改善効果について、不変及び悪化を除いた改善効果が現れたケースの確率(%)を下記表1~3に示す。



【表1】




【表2】




【表3】




なお、表1~3中の文献は、以下の通りである。
1)岩永康成、前山忠嗣、進 武幹:接触型YAGレーザーを用いた鼻アレルギーの治療.耳鼻 36:977-981,1990
2)斎藤彰治、新川 敦、橘田 豊、鈴木秀則、飯田政弘:アレルギー性鼻炎に対する炭酸ガスレーザーによる鼻粘膜焼灼術.耳喉頭頚 65:871-876,1993
3)古田 茂、出口浩二、大山 勝:鼻アレルギーに対する物理療法.JOHNS 10:389-392,1994
4)窪田市世:鼻アレルギーに対する下甲介レーザー手術.JOHNS 10:375-381,1993
5)中之坊学:鼻アレルギーのレーザー手術に関する研究.耳鼻臨床 補 77:1-21,1995
6)安田豊稔、石田 孝、喜多村健:鼻アレルギーに対するKTPレーザー治療.耳鼻臨床 91:679-685,1998
7)深澤啓二郎、小笠原 寛、藤井恵美、友藤誠一、阪上雅史:アルゴンプラズマ凝固法による下甲介焼灼術.耳鼻臨床 92:1063-1069,1999
8)渡辺昭仁、川堀真一、後藤 孝、市川良一:鼻アレルギーの接触型Nd:YAGレーザー治療.耳鼻臨床 93:821-826,2000
9)今村俊一、本田英幸:鼻アレルギーに対する炭酸ガスレーザー治療-下鼻甲介3回蒸散法の治療成績.耳鼻臨床 95:1037-1044,2002
10)Furukido K, Takeno S, Osada R, Ishino T, Yajin K: Study of Eosinophil Activation in Nasal Mucosa in Patients with Perennial Nasal Allergy: Effects of CO2 Laser Surgery. Am J Rhinol 16: 1-6, 2002
11)高橋光明、奥田 稔、打越 進、大塚博邦、坂口幸作:鼻アレルギーに対する下鼻甲介粘膜広汎切除手術.耳喉 50:393-396,1978
12)大塚博邦、坂口喜清、渡瀬隆雄、他:鼻粘膜広汎切除術-遠隔成績について-.耳喉頭頚 60:139-144,1988
13)Ozenberger JM: Cryosurgery in chronic rhinitis. Laryngoscope 80: 723-734, 1970
14)平出文久、澤田政道、井上鐵三、他:アレルギー性鼻炎の凍結手術による治療経験.鼻副鼻腔 19:158-159,1980



このような状況を改善し、かつ、より簡便で効果的な治療法の開発が望まれる中、現在、閉塞性睡眠時呼吸障害や鼾症等の外科的治療法として実際に用いられているソムノプラスティー(somnoplasty)やコブレータサージェリ(coblator surgery)などの高周波数組織減量法をアレルギー性疾患をはじめとする鼻粘膜の諸疾患に応用することが考えられている。



上記高周波数組織減量法とは、高周波の曝露により組織を凝固変性させるものであり、これまで臨床上では主に腫瘍組織の減量治療に使用されてきた。その組織への減量効果の原理は、いわば高周波温熱によるタンパク凝固にあるといわれている。即ち、タンパク凝固が起きれば必然的に組織は死に至るので、腫瘍のような生体にとって余分であり異常な組織を除去するには一つの有用な方法とされている。その減量作用に着目し、1997年にアメリカのPowellらは初めてその装置を口腔咽頭領域に応用した。彼らは主にいびきや軽度の閉塞性呼吸障害の症例に対して、口蓋垂や軟口蓋粘膜に適度な高周波の曝露を行い、粘膜のアブレーション作用および臨床症状について良好な改善効果を収めたと報告している(CHEST111, p.1348-1355, 1997、CHEST113, p.1163-1174, 1998)。



その報告をもとに、本発明者も2001年の春頃より高周波装置の一種であるコブレータシステム(Coblator system)を日本でいち早く導入し、臨床治験を開始した。この治療方法は完全なものであるとは言い難いが、症例によっては極めて有用な治療方法である。



しかしながら、上記高周波数組織減量法は、そのシステムの導入費用やランニングコストが非常に高いという問題がある。しかも実際には、治療後しばらくの間、粘膜表面の損傷をきたすことが確認されている。

Field of industrial application (In Japanese)


本発明は、粘膜組織収縮性治療剤、粘膜組織収縮性治療剤を用いた粘膜組織に関わる諸疾患の治療方法、粘膜組織収縮性治療剤を注入可能な注射器及びかかる注射器を具備する治療具セットに関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
有効成分としてエタノールを含有することを特徴とする鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項2】
 
有効成分として、エタノールとステロイド剤及び/又は抗ヒスタミン剤とを含有することを特徴とする鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項3】
 
エタノールが、30~95質量%含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項4】
 
ステロイド剤が、0.01~1.0質量%含有されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項5】
 
抗ヒスタミン剤が、0.01~1.0質量%含有されていることを特徴とする請求項2~4のいずれかに記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項6】
 
有効成分の混合溶液であることを特徴とする請求項2~5のいずれかに記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項7】
 
有効成分として、エタノールとステロイド剤及び/又は抗ヒスタミン剤とを含有することを特徴とする口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項8】
 
エタノールが、30~95質量%含有されていることを特徴とする請求項7に記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項9】
 
ステロイド剤が、0.01~1.0質量%含有されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項10】
 
抗ヒスタミン剤が、0.01~1.0質量%含有されていることを特徴とする請求項79のいずれかに記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項11】
 
有効成分の混合溶液であることを特徴とする請求項710のいずれかに記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤

【請求項12】
 
外筒と、該外筒内を移動可能なピストンと、外筒の側部から外側に付勢され突出して設けられた側部突出部材と、該側部突出部材を外筒内側に向かって押圧することによりピストンを前進させる、ピストン及び側部突出部材と係合するスイッチ機構と、ピストンの前進により水密状態で押入可能な底部材を備えた薬剤容器を収納・保持する、ピストンの前進する側の外筒内に設けられた薬剤容器収納部と、前進したピストンの復帰を防止するストッパ機構と、外筒の先端部に設けられ注射針を備えた針部材とを有する側部連続プッシュ式注射器、及び該注射器に収納可能な治療剤入り薬剤容器を備えた治療具セットであって、薬剤容器中の治療剤が、請求項1~6のいずれかに記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤であることを特徴とする治療具セット。

【請求項13】
 
外筒と、該外筒内を移動可能なピストンと、外筒の側部から外側に付勢され突出して設けられた側部突出部材と、該側部突出部材を外筒内側に向かって押圧することによりピストンを前進させる、ピストン及び側部突出部材と係合するスイッチ機構と、ピストンの前進により水密状態で押入可能な底部材を備えた薬剤容器を収納・保持する、ピストンの前進する側の外筒内に設けられた薬剤容器収納部と、前進したピストンの復帰を防止するストッパ機構と、外筒の先端部に設けられ注射針を備えた針部材とを有する側部連続プッシュ式注射器、及び該注射器に収納可能な治療剤入り薬剤容器を備えた治療具セットであって、薬剤容器中の治療剤が、請求項711のいずれかに記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤であることを特徴とする治療具セット。

【請求項14】
 
外筒と、該外筒内を移動可能なピストンと、外筒の側部から外側に付勢され突出して設けられた側部突出部材と、該側部突出部材を外筒内側に向かって押圧することによりピストンを前進させる、ピストン及び側部突出部材と係合するスイッチ機構と、ピストンの前進により水密状態で押入可能な底部材を備えた薬剤容器を収納・保持する、ピストンの前進する側の外筒内に設けられた薬剤容器収納部と、前進したピストンの復帰を防止するストッパ機構と、外筒の先端部に設けられ注射針を備えた針部材とを有する側部連続プッシュ式注射器、及び該注射器に収納可能な、胴体部、栓部材及び底部材を有し、該胴体部に2薬剤を隔離する隔壁が設けられている治療剤入り薬剤容器を備えた治療具セットであって、請求項2~5のいずれかに記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤の有効成分が隔離されて収納されていることを特徴とする治療具セット。

【請求項15】
 
外筒と、該外筒内を移動可能なピストンと、外筒の側部から外側に付勢され突出して設けられた側部突出部材と、該側部突出部材を外筒内側に向かって押圧することによりピストンを前進させる、ピストン及び側部突出部材と係合するスイッチ機構と、ピストンの前進により水密状態で押入可能な底部材を備えた薬剤容器を収納・保持する、ピストンの前進する側の外筒内に設けられた薬剤容器収納部と、前進したピストンの復帰を防止するストッパ機構と、外筒の先端部に設けられ注射針を備えた針部材とを有する側部連続プッシュ式注射器、及び該注射器に収納可能な、胴体部、栓部材及び底部材を有し、該胴体部に2薬剤を隔離する隔壁が設けられている治療剤入り薬剤容器を備えた治療具セットであって、請求項710のいずれかに記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤の有効成分が隔離されて収納されていることを特徴とする治療具セット。

【請求項16】
 
隔壁周縁部が胴体部の内面に固着されると共に、隔壁の表面に破断誘導部が形成されていることを特徴とする請求項14又は15に記載の治療具セット。

【請求項17】
 
破断誘導部が、C形状の線状破断誘導部であることを特徴とする請求項16に記載の治療具セット。

【請求項18】
 
薬剤容器が、隔壁を押圧して破断するピン部材を有することを特徴とする請求項1417のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項19】
 
隔壁が、栓部材の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1418のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項20】
 
外筒と、該外筒内を移動可能なピストンと、外筒の側部から外側に付勢され突出して設けられた側部突出部材と、該側部突出部材を外筒内側に向かって押圧することによりピストンを前進させる、ピストン及び側部突出部材と係合するスイッチ機構と、ピストンの前進により水密状態で押入可能な底部材を備えた薬剤容器を収納・保持する、ピストンの前進する側の外筒内に設けられた薬剤容器収納部と、前進したピストンの復帰を防止するストッパ機構と、外筒の先端部に設けられ注射針を備えた針部材とを有する側部連続プッシュ式注射器、及び該注射器に収納可能な、胴体部、栓部材及び底部材を有し、該栓部材に薬剤収納室が設けられている治療剤入り薬剤容器を備えた治療具セットであって、請求項2~5のいずれかに記載の鼻腔粘膜下部組織収縮用治療剤の有効成分が隔離されて収納されていることを特徴とする治療具セット。

【請求項21】
 
外筒と、該外筒内を移動可能なピストンと、外筒の側部から外側に付勢され突出して設けられた側部突出部材と、該側部突出部材を外筒内側に向かって押圧することによりピストンを前進させる、ピストン及び側部突出部材と係合するスイッチ機構と、ピストンの前進により水密状態で押入可能な底部材を備えた薬剤容器を収納・保持する、ピストンの前進する側の外筒内に設けられた薬剤容器収納部と、前進したピストンの復帰を防止するストッパ機構と、外筒の先端部に設けられ注射針を備えた針部材とを有する側部連続プッシュ式注射器、及び該注射器に収納可能な、胴体部、栓部材及び底部材を有し、該栓部材に薬剤収納室が設けられている治療剤入り薬剤容器を備えた治療具セットであって、請求項710のいずれかに記載の口腔咽頭粘膜下部組織収縮用治療剤の有効成分が隔離されて収納されていることを特徴とする治療具セット。

【請求項22】
 
薬剤収納室の底部に支持部材を備えると共に、薬剤収納室の底部に支持部材を包囲する破断誘導部が形成されていることを特徴とする請求項20又は21に記載の治療具セット。

【請求項23】
 
破断誘導部が、C形状の線状破断誘導部であることを特徴とする請求項22に記載の治療具セット。

【請求項24】
 
針部材の注射針が偏心して設けられ、針部材の外筒装着の際に、注射針の後端部が薬剤収納室の底部を押圧して破断するよう構成されていることを特徴とする請求項2023のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項25】
 
側部連続プッシュ式注射器が、さらに、温度制御手段を有することを特徴とする請求項1224のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項26】
 
注射針の一部又は全部が彎曲していることを特徴とする請求項1225のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項27】
 
注射針の針先の方向が、注射針の軸方向に対して0を越えて130度であることを特徴とする請求項26に記載の治療具セット。

【請求項28】
 
ピストンの後部が、外筒の後方から突出していることを特徴とする請求項1227のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項29】
 
外筒に薬剤容器の出し入れを可能とする開閉窓が設けられていることを特徴とする請求項1228のいずれかに記載の治療具セット。

【請求項30】
 
側部突出部材を一回押圧することによって0.01~0.2mL注出できるよう構成されていることを特徴とする請求項1229のいずれかに記載の治療具セット。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2004539554thum.jpg
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