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図13から図17に従来の固体レーザーモジュールの構成例を示し、併せてその課題を示す。
図13は従来の固体レーザーモジュールの構成(その1)を示す図である。
図13において、101は半導体レーザー光源、102は励起光学系、103はレーザー共振器である。104は各光学部品が固定され、支持されるモジュール支持部、105はモジュールを固定しかつ外から冷却されるモジュール固定・冷却面、106は励起光、107はレーザー共振器103の光軸、108はレーザー共振器103からの出力レーザー光、109は熱の流れを示している。ここで、レーザー共振器103は、両端に共振器ミラーを有し、その間には固体レーザー媒質と、レーザー発生の制御を行う光スイッチ素子、偏光制御素子、さらにレーザー光の波長を変換する非線形光学素子などが用途に応じて配置される。この固体レーザーモジュールの冷却構造としては、図13の熱の流れ109に示すように、モジュールを構成する部品全体を固定、支持するモジュール支持部104を通して、モジュールの動作時に各部品より発生する熱、特に励起用の半導体レーザー光源101やレーザー共振器103内の固体レーザー媒質から発生する熱を光軸107に対して垂直方向に伝搬させ、モジュール固定・冷却面105から排熱する構成となっている。モジュール固定・冷却面105に伝搬した熱は、さらにそのモジュール固定・冷却面105に密着させたペルチェ素子あるいは水等の冷却媒質によりモジュール外部に完全に排熱される(下記特許文献1参照)。
また、励起用の半導体レーザー光源と励起光学系をモジュールの外部に設置し、レーザー共振器のみをモジュール支持部上に構成して排熱する例も示されている(下記特許文献2参照)。
図14は従来の固体レーザーモジュールの構成(その2)を示す図である。
この図において、110はモジュール保持部、111は半導体レーザー光源、112は励起光学系、113はレーザー共振器、114はモジュール支持部、115はモジュール固定・冷却面、116は励起光、117は光軸、118は出力レーザー光、119は熱の流れを示している。
このように固体レーザーモジュールを構成する各素子の周囲を囲むように、素子の保持と放熱を兼ねたモジュール保持部110を有し、それらが同様に共通のモジュール支持部114上に配置されている例も示されている(下記特許文献3参照)。なお、図14に示すような固体レーザーモジュールの構成例においては、素子から発生した熱は一時的に素子の周囲のモジュール保持部110を伝搬しても、最終的には光軸117に対して垂直方向である熱の流れ119の方向モジュール支持部114へと伝搬し、モジュール外へ排熱される(下記特許文献3参照)。
図15は従来の固体レーザーモジュールの構成(その3)を示す図である。
この図において、201はレーザーダイオード、202は集光光学系、203は全反射ミラー、204は固体レーザー媒質、205は出力ミラー、206はモジュール保持部、207は放熱フィン、208は光軸、209は熱の流れを示している。
このような従来の固体レーザーモジュール構造においては、モジュールを構成する各素子は、周囲のモジュール保持部206で保持され、最も発熱の大きいレーザーダイオード201に密着して放熱フィン207が設けられている。
この構成においては、各素子から発生した熱は周囲のモジュール保持部206に伝わり、光軸208と平行な熱の流れ209の方向に伝搬し、放熱フィン207からモジュール外部へ排熱される(下記特許文献4参照)。【特許文献1】 特開2000-349371号公報【特許文献2】 特開2003-115628号公報【特許文献3】 特開2007-81233号公報【特許文献4】 特開平9-116216号公報
本発明は、固体レーザーモジュールに関するものである。
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