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層状化合物からなる超伝導体及びその製造方法 UPDATE コモンズ

国内特許コード P110004177
整理番号 BE060P21
掲載日 2011年7月7日
出願番号 特願2008-082386
公開番号 特開2009-234847
登録番号 特許第5518295号
出願日 平成20年3月27日(2008.3.27)
公開日 平成21年10月15日(2009.10.15)
登録日 平成26年4月11日(2014.4.11)
発明者
  • 細野 秀雄
  • 柳 博
  • 神谷 利夫
  • 松石 聡
  • 金 聖雄
  • 尹 錫奎
  • 平松 秀典
  • 平野 正浩
  • 野村 尚利
  • 神原 陽一
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 層状化合物からなる超伝導体及びその製造方法 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】ペロブスカイト型銅酸化物に代わる新しい化合物組成からなる超伝導体を見出す
こと。
【解決手段】化学式A(TM)Pn[ただし、Aは、1族元素、2族元素又は3族元
素(Sc,Y及び希土類金属元素)から選ばれる少なくとも1種、TMは、Fe,Ru,
Os,Ni,Pd,Ptの遷移金属元素から選ばれる少なくとも1種、Pnは、15族元
素(プニコゲン元素)から選ばれる少なくとも1種である。]で表され、(TM)Pn層
とA元素からなる金属層とが交互に重なる無限層結晶構造を有する化合物からなることを
特徴とする超伝導体。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


高温超電導体(ペロブスカイト型銅酸化物)が発見されて以来、室温超伝導体を目指し
た材料の研究開発が活発に行われ、超伝導転移温度(Tc)が100Kを超える超伝導化合
物が見出された。



ペロブスカイト型銅酸化物の超伝導発現機構についても理解が進んでいる(例えば、非
特許文献1、2)。また、銅以外の遷移金属イオンを含む化合物、又は新規化合物として
、Sr2RuO4(Tc=0.93K)(非特許文献3)、二ホウ化マグネシウム(Tc=
39K)(非特許文献4、特許文献1)、Na0.3CoO2・1.3H2O(Tc=5K)
(非特許文献5、特許文献2,3)などが新たに見出された。



伝導帯バンド幅に比べて、伝導電子間の相互作用が大きな強相関電子系化合物は、d電
子の数が特定の値の場合に、高い超伝導転移温度を有する超伝導体となる可能性が高いこ
とが知られている。強相関電子系は、遷移金属イオンを骨格構造に有する層状化合物で実
現されている。こうした層状化合物の多くは、電気伝導性はモット絶縁体で、電子のスピ
ン同士には、反平行に配列しようとする反強磁性相互作用が作用している。



しかし、例えば、ペロブスカイト型銅酸化物であるLa2CuO4では、La3+イオンサ
イトにSr2+イオンを添加したLa2-xSrxCuO4において、xの値が0.05から0
.28の範囲では、金属伝導を示す遍歴電子状態となり、低温で超伝導体状態が観測され
、x=0.15で最高のTc=40Kが得られている(非特許文献6)。



超伝導転移温度Tc=110Kの(Sr1-xCax1-yCuO2+z超伝導体が1992年
に発見された(非特許文献7)。この超伝導体は、Cu-O2面と(Sr/Ca)層から成
るいわゆる『無限層構造』と呼ばれる単純な結晶構造を有している。この超伝導体は超高
圧ではじめて合成されたが、現在では、常圧でも合成することができる。しかし、酸素欠
損を制御するために、高圧合成が有利である。



最近、本発明者らは、Feを主成分とする新しい強電子相関化合物、LaOFeP及び
LaOFeAsが超電導体であることを見出し、特許出願した(特許文献4)。強電子相
関系では、d電子の数が特定の値のとき、金属伝導を示す遍歴電子状態となり、温度を低
温にすると、ある特定温度(超伝導転移温度:Tc)以下で、超伝導状態へ転移する。さ
らに、この超伝導体の転移温度は伝導キャリアの数によって5Kから40Kまで変化する
。また、Hg、Ge3Nbなどの旧来の超電導体が、結晶格子の熱揺らぎ(格子振動)に
基づく電子対(クーパー対)が、超伝導発生機構(BCS機構)とされているのに対して
、強電子相関系での超伝導は、電子スピンの熱揺らぎに基づく電子対が、超伝導発生機構
とされている。



【非特許文献1】
津田惟雄、那須奎一郎、藤森敦、白鳥紀一 改訂版「電気伝導性酸化物」,pp.350~452,裳華房,(1993)
【非特許文献2】
前川禎通,応用物理,Vol.75,No.1,pp.17-25,(2006)
【非特許文献3】
Y.Maeno,H.Hashimoto,K.Yoshida,S.Nishizaki,T.Fujita,J.G.Bednorz, F.Lichenberg,Nature,372,pp.532-534,(1994)
【非特許文献4】
J.Nagamatsu,N.Nakagawa,T.Muranaka,Y.Zenitani,J.Akimitsu,Nature,410,pp.63-64,(2001)
【非特許文献5】
K.Takada,H.Sakurai,E.Takayama-Muromachi,F.Izumi,R.A.Dilanian, T.Sasaki,Nature,422,pp.53-55,(2003)
【非特許文献6】
J.B.Torrance et al.,Phys.Rev.,B40,pp.8872-8877,(1989)
【非特許文献7】
M.Azuma et al.,Nature,356,(1992),775
【特許文献1】
特開2002-211916号公報
【特許文献2】
特開2004-262675号公報
【特許文献3】
特開2005-350331号公報
【特許文献4】
特開2007-320829号公報

産業上の利用分野



本発明は、Niを骨格構造に有する層状化合物からなる超伝導体及びその製造方法に関

する。

特許請求の範囲 【請求項1】
化学式BaNi2Pn2[ただし、Pnは、P又はAsである。]で表され、NiPn層と
Baからなる金属層とが交互に重なる無限層結晶構造を有する化合物からなることを特徴
とする超伝導体。

【請求項2】
化学式BaNi2Pn2[ただし、Pnは、P又はAsである。]で表される化合物相を重
量分率で85%以上含有する焼結体からなることを特徴とする請求項1に記載の超伝導体


【請求項3】
原料混合粉末を真空中又は不活性ガス雰囲気中で、700~1200℃で焼結することを
特徴とする請求項に記載の超伝導体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008082386thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO/SORST 透明酸化物のナノ構造を活用した機能開拓と応用展開 領域
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