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(In Japanese)インスリン抵抗性病態を示す疾患の検出方法 commons

Patent code P110004284
File No. A261P37
Posted date Jul 11, 2011
Application number P2008-517998
Patent number P5020239
Date of filing May 26, 2007
Date of registration Jun 22, 2012
International application number JP2007061246
International publication number WO2007139224
Date of international filing May 26, 2007
Date of international publication Dec 6, 2007
Priority data
  • P2006-149328 (May 30, 2006) JP
Inventor
  • (In Japanese)井ノ口 仁一
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)インスリン抵抗性病態を示す疾患の検出方法 commons
Abstract (In Japanese)本発明は、簡便なインスリン抵抗性疾患、特に2型糖尿病の病態検出法を提供する。
本発明は生体から分離した血液試料中のガングリオシドGM3を定量することを含む、インスリン抵抗性疾患、特に2型糖尿病の検出方法を提供する。より詳しくは、(a)採取したヒト血液から血漿又は血清を分離する工程、(b)分離した血漿又は血清中のガングリオシドGM3を定量する工程、及び(c)定量したGM3量を健常人由来の血液試料における平均的ガングリオシドGM3量と比較する工程を含むインスリン抵抗性疾患、特に2型糖尿病の検出方法を提供する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)


糖尿病は現在生活慣習病の中核として現代の国民病と呼ばれ、その予防・治療方法の開発は急務である。糖尿病の発症機構は解明されていないが、血糖を低下させるホルモンであるインスリンの不足(インスリン分泌不全)とインスリン作用障害(インスリン抵抗性)という2つの病態が混在していると言われている。また、通常、糖尿病は、(1)インスリンをつくる膵臓のβ細胞まで破壊され、インスリンを補充し続けなければならない1型;(2)インスリンの分泌不足やインスリンの働きが悪くなっている2型;(3)特定の原因によるその他の糖尿病;(4)妊娠糖尿病等に分類されている。
1型糖尿病は、自己免疫疾患の一つであり、臨床的にインスリン依存型糖尿病と呼ばれることもある。1型糖尿病では、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が自己の免疫系から攻撃を受け破壊される。インスリンは、血液中の糖を細胞に吸収させ、血糖値を下げる働きをもっているホルモンで、その分泌が減ると、血液中の糖は増え、細胞中の糖は不足する。この状態が続くと、細胞は生命活動を維持できなくなるので、さまざまな臓器障害、失明や足の壊死がもたらされることになる。1型糖尿病のモデルマウスは公知であり、そのモデルマウスを用いて1型糖尿病の治療に関する研究も進んでいる(例えば、Science.2003 Nov14;302(5648):1223-7参照)。
2型糖尿病は、臨床的視点からインスリン非依存型糖尿病と呼ばれることもあり、膵臓のβ細胞におけるインスリン分泌不全と、インスリン抵抗性とによって発症する。インスリン分泌不全とインスリン抵抗性のどちらが強く関わっているかは個々の症例あるいは各症例の経過によって異なるが、混在していることも多い。インスリン分泌不全は、正常な場合は、食事をとりブドウ糖が吸収され血糖値が上がり始めると、それに対応して瞬時にインスリンが分泌されるが、インスリン分泌不全の状態では、この反応が欠如し、血糖の上昇に遅れてインスリンが分泌される。
2型糖尿病は、インスリン作用の相対的な不足が原因で発症する。多くの場合、全身のインスリン抵抗性が認められるが、以前は経験的にしか理解されていなかった肥満、過食あるいは運動不足と全身のインスリン抵抗性発症の関連性が、最近になって、分子レベルで解明されてきた。インスリン抵抗性は、「インスリン感受性の細胞または臓器が生理的レベルのインスリンに対する反応性が低下している状態」と定義され、2型糖尿病の病態生理の最も上流に位置する。
これまで、単なるエネルギー貯蔵臓器としてしか捉えられてこなかった脂肪組織は、実はアディポサイトカインと総称される多彩な生理活性物質を産生する生体最大の内分泌臓器であることが知られるようになってきた。特に、肥満における内蔵脂肪の過剰蓄積に伴う脂肪細胞の機能異常、すなわちアディポサイトカインの分泌異常(例えば、炎症性サイトカインTNFαの過剰分泌やアディポネクチンの分泌低下など)が、インスリン抵抗性を惹起し2型糖尿病や動脈硬化性疾患の多彩な病態の成因として重要な役割を果たしていることが明らかにされている。最近、白色脂肪組織においてマクロファージが浸潤され脂肪組織中に侵入し炎症性サイトカインを分泌し、その結果インスリン抵抗性を惹起することが見いだされ、脂肪組織に潜在する骨髄系細胞の病態生理が注目されている。
インスリン受容体はガングリオシド(スフィンゴ糖脂質)、スフィンゴミエリン、コレステロールなどの相転移温度が高い脂質群が集積して形成される細胞膜カベオラマイクロドメインに存在している。脂肪組織の主要なガングリオシドはGM3と呼ばれるものである。TNFαで刺激した脂肪細胞や典型的な肥満糖尿病モデル動物の脂肪組織では、ガングリオシドGM3およびその合成酵素遺伝子の発現が著しく増加している事が報告されている(Tagami et al.J.Biol.Chem.Vol.277,3085-3092,2002)。また、インスリン代謝性シグナルの欠損とGM3の過剰蓄積によるインスリン受容体のマイクロドメインからの解離との関係についても報告されている(Kabayama et al.Glycobiology Vol.15,21-29,2005)。
一方、現在2型糖尿病の血液診断は、一般的に血糖値、HbAlc値、グリコアルブミン値などを指標に診断されている。血糖値は、血液中のブドウ糖濃度を測定した値である。HbA1cは、赤血球のヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化タンパク質を意味し、これが全ヘモグロビンに対してどのような割合で存在するかを測定する。赤血球寿命(120日)から、過去1乃至2ヶ月の血糖コントロール状態を反映するものと考えられる。
また、グリコアルブミン(GA)は、アルブミンの半減期が17日であるため、過去2週間から1ヶ月の血糖コントロール状態を反映すると考えられる。HbA1cと比較すると、早く大きな変動を観察できるので、治療効果の把握、薬剤投与量の指標として有用である。
しかし、2型糖尿病の病状を正確に把握するためには、これらの測定方法を組合わせる必要がある。
また、原島らは、特開2005-253434号公報において、各種遺伝子の発現解析による診断方法を開示している。しかし、この方法の場合、各種遺伝子の発現解析を要するもので簡便な操作で診断をすることはできない。

Field of industrial application (In Japanese)


本発明は、インスリン抵抗性病態を示す疾患、特に2型糖尿病の検出方法に関し、より詳しくは血中ガングリオシドGM3量を測定することによる2型糖尿病の検出方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
生体から分離した血液試料中のガングリオシドGM3を定量することを含む、2型糖尿病、高脂血症、高血圧及び肥満からなる群から選択されるインスリン抵抗性病態を示す疾患の検出方法。

【請求項2】
 
生体から分離した血液試料がヒトから分離したものである、請求項1記載の検出方法。

【請求項3】
 
ヒトから分離した血液試料がヒト血漿又は血清である、請求項2記載の検出方法。

【請求項4】
 
(a)採取したヒト血液から血漿又は血清を分離する工程、
(b)分離した血漿又は血清中のガングリオシドGM3を定量する工程、及び
(c)定量したGM3量を健常人由来の血液試料における平均的ガングリオシドGM3量と比較する工程、
を含む、請求項1記載の検出方法。

【請求項5】
 
前記ガングリオシドGM3の定量を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高性能薄層クロマトグラフィー(HPTLC)、高速液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)、ガスクロマトグラフィー-マススペクトロメトリー(GC-MS)または抗GM3抗体を用いた酵素免疫複合体測定法(ELISA)によって行う、請求項4記載の検出方法。

【請求項6】
 
インスリン抵抗性病態を示す疾患が2型糖尿病である、請求項1~5のいずれかに記載の検出方法。

【請求項7】
 
被験者から採取した血液試料中のガングリオシドGM3量の変動を調べることによって、2型糖尿病、高脂血症、高血圧及び肥満からなる群から選択されるインスリン抵抗性病態を示す疾患の発症リスクを予測する方法。

【請求項8】
 
被験者から分離した血液試料がヒト血漿又は血清である、請求項7記載の方法。

【請求項9】
 
(a)採取したヒト血液から血漿又は血清を分離する工程、
(b)分離した血漿又は血清中のガングリオシドGM3を定量する工程、及び
(c)工程(b)で測定したガングリオシドGM3量と、被験者の正常時の血中ガングリオシドGM3量とを比較する工程、
を含む、請求項8記載の方法。

【請求項10】
 
前記ガングリオシドGM3の定量を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高性能薄層クロマトグラフィー(HPTLC)、高速液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)ガスクロマトグラフィー-マススペクトロメトリー(GC-MS)または抗GM3抗体を用いた酵素免疫複合体測定法(ELISA)によって行う、請求項9記載の方法。

【請求項11】
 
被験者から定期的に血液試料を採取し、採取した血液試料中のガングリオシドGM3量の変動をモニターする、請求項7記載の方法。

【請求項12】
 
インスリン抵抗性病態を示す疾患が2型糖尿病である、請求項7~11のいずれかに記載の方法。

【請求項13】
 
標準物質としてのガングリオシドを含有する、2型糖尿病、高脂血症、高血圧及び肥満からなる群から選択されるインスリン抵抗性病態を示す疾患の検出キット。
IPC(International Patent Classification)
F-term
State of application right Registered
Reference ( R and D project ) CREST Clarification of the Biological Functions of Sugar Chains and the Use of this Knowledge in Applied Technologies AREA
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