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(In Japanese)形質転換植物、形質転換細胞、タンパク質生産キットおよびタンパク質の生産方法

Patent code P110004404
File No. A181P223
Posted date Jul 13, 2011
Application number P2009-506352
Patent number P5089680
Date of filing Mar 26, 2008
Date of registration Sep 21, 2012
International application number JP2008055637
International publication number WO2008117811
Date of international filing Mar 26, 2008
Date of international publication Oct 2, 2008
Priority data
  • P2007-082289 (Mar 27, 2007) JP
Inventor
  • (In Japanese)森 正之
  • (In Japanese)土肥 浩二
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)形質転換植物、形質転換細胞、タンパク質生産キットおよびタンパク質の生産方法
Abstract (In Japanese)タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み、サイレンシングサプレッサーをコードするポリヌクレオチドを含まない植物RNAウイルスベクターと、NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドとが少なくとも導入されている形質転換植物であって、上記植物RNAウイルスベクターに含まれるポリヌクレオチドのうち、ウイルスの複製酵素をコードするポリヌクレオチドの少なくとも一つ、および上記NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備える。これにより、サイレンシングサプレッサーを有さない植物RNAウイルスベクターを用いた増幅系においても、サイレンシングおよび生育異常を起こすことなく、効率的に外来タンパク質を生産可能な形質転換植物、形質転換細胞、タンパク質生産キットおよびタンパク質の生産方法を提供する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

1990年代初頭より、植物細胞における外来有用タンパク質の生産、いわゆる分子農場の概念が提唱され、その実現のため数多くの研究がなされている。その中で、ウイルスベクターを利用した方法は、植物ウイルスの持つ際立った増殖力を利用できることから、最も有力な手段の一つとされてきた。

例えば、植物ウイルスのRNA複製酵素遺伝子のcDNA,および外被タンパク質遺伝子と外来遺伝子を置き換えた組換えウイルスゲノムRNAcDNAとをそれぞれ別個に植物ゲノムに導入し、外来遺伝子を発現させる方法等が知られている(特許文献1)。

しかしながら、細胞は、その活動に不適切なRNAを効率よく排除するために、特定の配列を持つRNAを選択的に分解する反応系である転写後型ジーンサイレンシング(PTGS;posttranscriptional gene silencing)を起動する。その結果、サイレンシングサプレッサーを持たないウイルスをベクターとして用いた誘導ウイルスベクター形質転換植物においては、感染後期になると、サイレンシング反応によってウイルスベクターRNAの蓄積が低下し、外来タンパク質の発現が妨げられる(非特許文献1)。なお、ここで「サイレンシング」とは植物が有する機構の一つで、ウイルスRNAまたはmRNAが配列特異的に分解されることにより、ウイルスの複製または特定の遺伝子の発現が抑制される現象を意味する。

これを避けるために、サイレンシングサプレッサーの遺伝子をウイルスベクターとは別に導入し、発現させることにより、サイレンシング反応を抑制することが考えられている(例えば、非特許文献2)。

なお、本明細書において「サイレンシングサプレッサー」とは、その働きによりサイレンシング機構を抑制するタンパク質を意味し、具体的にはサイレンシング反応が誘導された植物に導入した場合にサイレンシング反応を抑制し、その結果遺伝子発現の抑制を解除する活性を有するタンパク質を意味する。あるタンパク質におけるサイレンシングサプレッサー活性の有無は、GFPを発現する植物で、目的の蛋白質とサイレンシング誘導配列を同時に発現させるアグロバクテリウムコインフィルトレーションアッセイ法により調べることができる(Voinnetら, 2000, Cell 103, 157-167.)。それによりサイレンシング抑制活性を有するとされたものについては、サイレンシングサプレッサーであると定義される。

しかしながら、サイレンシングサプレッサーを恒常的に発現する植物は、その生育が異常になる場合が多く、外来タンパク質の発現改善を目的としたサイレンシング反応の抑制に利用できないという問題がある(非特許文献3)。これに対し、サイレンシングサプレッサーとして、ある特定の部位に変異を導入したタバコエッチウイルス(TEV)のHC-Pro変異体を用いることにより、ジャガイモウイルスX(PVX)をベクターとして用いた増幅系において、HC-Proを恒常的に発現させても植物の生育異常が発生しないという研究が報告されている(非特許文献3)。
【特許文献1】
日本国公開特許公報「特開平6-46874号公報(公開日:平成6年2月22日)」
【非特許文献1】
飯 哲夫、「ジーンサイレンシングとサプレッサー」、化学と生物 41 (2003) 390-397.
【非特許文献2】
Olivier Voinnet et al. Plant J., 33, 949-956, 2003.
【非特許文献3】
Allison C. Mallory et al. Nature Biotech., 20, 622-625, 2002

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、形質転換植物、形質転換細胞、タンパク質生産キットおよびタンパク質の生産方法に関するものであり、より具体的には、通常はサイレンシングサプレッサーをコードするポリヌクレオチドの発現を抑制しておき、ウイルスベクターの誘導発現が行われている場合に、上記ポリヌクレオチドを誘導発現させることができるため、生育阻害を起こすことなくサイレンシング反応を抑制でき、効率よく外来タンパク質を生産可能な形質転換植物、形質転換細胞、タンパク質生産キットおよびタンパク質の生産方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
発現させるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み、サイレンシングサプレッサーをコードするポリヌクレオチドを含まない植物RNAウイルスベクターと、
NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドとが少なくとも導入されている形質転換植物であって、
上記植物RNAウイルスベクターに含まれるポリヌクレオチドのうち、少なくとも一つは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備えており、
上記NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備えるものであることを特徴とする植物。

【請求項2】
 
上記植物RNAウイルスがブロムモザイクウイルスであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の植物。

【請求項3】
 
上記プロモーターが、ステロイドホルモンによって誘導されることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の植物。

【請求項4】
 
上記ステロイドホルモンはデキサメタゾンであることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の植物。

【請求項5】
 
上記植物は、マメ科、セリ科、アブラナ科、ウリ科、ナス科およびイネ科よりなる群より選ばれる科に属することを特徴とする請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項に記載の植物。

【請求項6】
 
上記植物はベンサミアーナ植物であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の植物。

【請求項7】
 
発現させるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み、サイレンシングサプレッサーをコードするポリヌクレオチドを含まない植物RNAウイルスベクターと、
NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドとが少なくとも導入されている形質転換細胞であって、
上記植物RNAウイルスベクターに含まれるポリヌクレオチドのうち、少なくとも一つは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備えており、
上記NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備えるものであることを特徴とする形質転換細胞。

【請求項8】
 
上記植物RNAウイルスがブロムモザイクウイルスであることを特徴とする請求の範囲第7項に記載の形質転換細胞。

【請求項9】
 
上記プロモーターが、ステロイドホルモンによって誘導されることを特徴とする請求の範囲第7項または第8項に記載の形質転換細胞。

【請求項10】
 
上記ステロイドホルモンはデキサメタゾンであることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の形質転換細胞。

【請求項11】
 
発現させるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み、サイレンシングサプレッサーをコードするポリヌクレオチドを含まない植物RNAウイルスベクターと、
NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドとを少なくとも含むタンパク質生産キットであって、
上記植物RNAウイルスベクターに含まれるポリヌクレオチドのうち、少なくとも一つは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備えており、
上記NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備えるものであることを特徴とするタンパク質生産キット。

【請求項12】
 
上記植物RNAウイルスがブロムモザイクウイルスであることを特徴とする請求の範囲第11項に記載のタンパク質生産キット。

【請求項13】
 
上記タンパク質生産キットであって、さらに、ステロイドホルモンを含むことを特徴とする請求の範囲第11項または第12項に記載のタンパク質生産キット。

【請求項14】
 
上記ステロイドホルモンはデキサメタゾンであることを特徴とする請求の範囲第13項に記載のタンパク質生産キット。

【請求項15】
 
発現させるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含み、サイレンシングサプレッサーをコードするポリヌクレオチドを含まない植物RNAウイルスベクターをコードするポリヌクレオチドを植物に導入する工程と、
NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドを植物に導入する工程と、
上記植物を転写誘導する工程と、を少なくとも含むタンパク質の生産方法であって、
上記植物RNAウイルスベクターに含まれるポリヌクレオチドのうち、少なくとも一つは、当該ポリヌクレオチドの上流に発現誘導型のプロモーターを備え、
上記NSsタンパク質をコードするポリヌクレオチドは、当該ポリヌクレオチドの上流に、発現誘導型のプロモーターを備えることを特徴とするタンパク質の生産方法。

【請求項16】
 
上記植物RNAウイルスがブロムモザイクウイルスであることを特徴とする請求の範囲第15項に記載のタンパク質の生産方法。

【請求項17】
 
上記転写誘導はステロイドホルモンによって行われることを特徴とする請求の範囲第15項または第16項に記載のタンパク質の生産方法。

【請求項18】
 
上記植物は、マメ科、セリ科、アブラナ科、ウリ科、ナス科およびイネ科よりなる群より選ばれる科に属することを特徴とする請求の範囲第15項から第17項のいずれか1項に記載のタンパク質の生産方法。

【請求項19】
 
上記植物は、ベンサミアーナ植物であることを特徴とする請求の範囲第18項に記載のタンパク質の生産方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2009506352thum.jpg
State of application right Registered
Reference ( R and D project ) CREST Plants Function and Their Control AREA
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