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METHOD FOR ASSESSING PANCREATIC ISLET FOR TRANSPLANT

Patent code P110004901
File No. P20050491-00JP00
Posted date Aug 18, 2011
Application number P2007-169261
Publication number P2009-005612A
Patent number P5196522
Date of filing Jun 27, 2007
Date of publication of application Jan 15, 2009
Date of registration Feb 15, 2013
Inventor
  • (In Japanese)後藤 昌史
  • (In Japanese)阿部 宏之
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人東北大学
Title METHOD FOR ASSESSING PANCREATIC ISLET FOR TRANSPLANT
Abstract PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a simple method for quickly assessing a pancreatic islet, precisely predicting, prior to transplantation, its in vivo functions after being transplanted, and which is suitable for clinical applications.
SOLUTION: The method includes a process, wherein for an isolated pancreatic islet sample, its function (insulin production capacity) and viability (respiratory activities) are assessed in an integrated manner, for determining its transplant adaptability.
Outline of related art and contending technology (In Japanese)


エドモントンプロトコールと呼ばれるステロイドを使用しない新しい免疫抑制法の登場以降、膵島移植は世界中で注目され、現在まさに一型糖尿病に対する理想的根治療法として確立されようとしている(非特許文献1)。しかし、移植用膵島の供給源は、限られており、治療を希望する全ての一型糖尿病患者の要望を満たすことはできない。さらに、我国においては、社会的および宗教的理由によって脳死ドナーが極端に少ないという特有の事情があり、膵臓の供給源を心停止ドナーに頼らざるを得ないのが現状である。こうした供給源確保の問題に対し、本発明者は、既に膵島分離回路中の溶存酸素濃度を高めることによって、膵島移植に十分な質および量の膵島を得る方法を開発している。



しかしながら、移植に必要な膵島が確保されたとしても、移植の成績は変動が大きく、一定した効果を得ることができないのが実情である。たとえば、わが国では、2005年6月30日までに29回の膵島分離が行われ、15回の移植が9人の患者に行われたが、インスリン離脱に至ったのは、わずか3人にすぎない(非特許文献2)。これは、移植用膵島のViability(生存性)とFunction(機能)を移植前に客観的かつ確実に評価する方法がないことから、実際に移植してみなければ移植効果を知ることができないという問題に起因する。そのため、移植された膵島の生体内での機能を移植前に的確に予見することができる客観的な評価方法の開発が必要である。



従来、移植用膵島の評価方法としては、(1)機能試験、(2)生存性試験 が知られている。



(1)機能試験(Function test)
従来行なわれてきた機能試験は、6ウェル細胞培養プレートの各ウェルに異なる膵島サンプルを配置し、3ウェルを低濃度グルコース溶液下で、残りの3ウェルを高濃度グルコース溶液下で、2時間インキュベーションし、インキュベーション中に各ウェルに放出されたインスリンの総量を測定し、低濃度グルコース群と高濃度グルコース群とのインスリン産出量の比を刺激指数(stimulation index, SI)として評価していた。



しかし、この方法では、各ウェルに異なる膵島サンプルが配置されることから、各ウェル間のサンプルサイズ(構成細胞数)が変動することにより、各ウェル間のSIも変動することとなる。また、膵島はそもそも均一な細胞の集団ではなく、機能や活性が異なるヘテロな細胞の集団である。そのため、たとえ同一サイズのサンプル(構成細胞数が同一であるサンプル)が配置されたとしても、それは移植される膵島自体のグルコース濃度変化によるインスリン産出量を測定してはいないので、移植される膵島そのものの機能を正しく評価することはできないという欠点があった。



また、従来法の別の大きな欠点は、温度や湿度、更にチューブの揺れ具合といった環境変化に対して膵島が鋭敏に分泌するインスリンが検査に与える影響を排除していないことである。すなわち、膵島が試験チューブに移動させられる過程における様々な環境変化に接触したことによって培養液中に放出されたインスリンにより、当初低濃度グルコース溶液に接触するにもかかわらずインスリンのベースラインが上がり、本来の目的であるグルコース刺激により生じたインスリン産出量の変化がマスクされてしまい、個々の膵島の機能を正しく評価することができないという欠点があった。



(2)生存性試験(Viability test)
従来行なわれてきた生存性試験は、膵島を構成する細胞の生死を判定するのみであって、これらの細胞が生存していても膵島としての機能を発揮するか否かを判定するものではなかった。



具体的にいえば、従来法では、トリパンブルーを用いる色素排除法やフルオレセインニ酢酸(FDA)とヨウ化プロピジウム(PI)を用いた二重染色法が生存性試験に用いられていた。これらの試験方法は、ともに色素の細胞膜透過性の変化を指標とするものであって、感度が低く、細胞の代謝能力の低下等の微妙な生理活性の変化を反映することができないという欠点があった。また、薬剤を膵島細胞に接触させることから、薬剤自体が試験結果に及ぼす影響を無視することができないという欠点もあった。実際、これらの評価法は実際の臨床現場において全く有用でないことが報告されている(非特許文献3)。



以上のとおり、従来法では移植用膵島の質を的確に評価することはできず、こうした問題点を有しない、移植用膵島の新たな評価方法の開発が望まれている。特に、移植ドナーが制限されその数も少ないわが国においては、移植成績を向上させるためにも、客観的かつ確実な移植用膵島の評価方法の開発が切望されている。



【非特許文献1】
James Shapiro他著、N Engl J Med、343(4):230、2000年
【非特許文献2】
膵・膵島移植研究会ワーキンググループ 「膵島移植班」ホームページ、わが国における膵島移植の成績、http://square.umin.ac.jp/JITR/seiseki.htm
【非特許文献3】
Barnett MJ他著、Cell Transplantation、13(5):481-488、2004年

Field of industrial application (In Japanese)


本発明は、移植用膵島の評価方法に関する。より詳しくは、単離された膵島の機能と生存性を統合的に判断することにより、その移植適応性を正確に予見しうる、簡便かつ迅速な移植用膵島の評価方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
単離された膵島サンプルについて、そのグルコース応答性インスリン産生能と呼吸活性値を統括的に評価することにより、前記膵島の移植適応性を評価することを特徴とする、移植用膵島の評価方法であって、
1) 単離された膵島サンプルについて、グルコース濃度変化に対する同一膵島サンプルのインスリン産生能の変化を測定する工程、
2) 単離された膵島サンプルの呼吸活性値を測定する工程、
3) 上記インスリン産生能の変化及び呼吸活性値に基づき、単離された膵島の移植適応性を評価する工程
を含み、
前記グルコース応答性インスリン産生能の変化が、次式で示されるインスリン産生の刺激指数(Stimulation Index:SI)によって評価されるものであり、
【数1】
 



(式中、低濃度グルコース含有溶液は1~5.5mMの濃度であり、高濃度グルコース含有溶液は16.7~25mMの濃度である)
前記グルコース応答性インスリン産生のSIが1.7以上、かつ、呼吸活性値が4.5×1014/mol・s-1以上の場合に上記膵島は移植適応性ありと判断する、前記評価方法。

【請求項2】
 
下記工程を含む、請求項1に記載の方法:
1) 単離された膵島サンプルについて、グルコース濃度変化に対する同一膵島サンプルの呼吸活性値の変化を測定し、
2) 上記呼吸活性値の変化に基づき、単離された膵島の移植適応性を評価する。

【請求項3】
 
上記呼吸活性値の変化が、次式で示される呼吸活性の刺激指数(SI)である、請求項2に記載の評価方法
【数2】
 



(式中、低濃度グルコース含有溶液は1~5.5mMの濃度であり、高濃度グルコース含有溶液は16.7~25mMの濃度である)。

【請求項4】
 
上記呼吸活性SIが1.5以上の場合に、上記膵島は移植適応性ありと判断する、請求項3に記載の評価方法。

【請求項5】
 
上記呼吸活性値が、膵島細胞表面の局所酸素濃度変化量である、請求項1~4のいずれか1項に記載の移植用膵島の評価方法。

【請求項6】
 
単離された膵島について、そのグルコース応答性インスリン産生能と呼吸活性値を評価するための測定機構と、得られたグルコース応答性インスリン産生能と呼吸活性値から前記膵島の移植適応性を判断する機構を有する、移植用膵島の評価用システムであって、
1) 単離された膵島サンプルについて、グルコース濃度変化に対する同一膵島サンプルのインスリン産生能の変化を測定する機構、
2) 単離された膵島サンプルの呼吸活性値を測定する機構、
3) 上記インスリン産生能の変化及び呼吸活性値に基づき、単離された膵島の移植適応性を評価し、出力するデータ処理機構
を有し、
前記データ処理機構は、前記グルコース応答性インスリン産生能の変化を、次式で示されるインスリン産生の刺激指数(Stimulation Index:SI)によって評価し、
【数3】
 



(式中、低濃度グルコース含有溶液は1~5.5mMの濃度であり、高濃度グルコース含有溶液は16.7~25mMの濃度である)
前記グルコース応答性インスリン産生のSIが1.7以上、かつ、呼吸活性値が4.5×1014/mol・s-1以上の場合に上記膵島は移植適応性ありと判断する、前記システム。

【請求項7】
 
下記の機構を有する請求項6に記載のシステム:
1) 単離された膵島サンプルについて、グルコース濃度変化に対する同一膵島サンプルの呼吸活性値の変化を測定する機構、
2) 上記呼吸活性値の変化に基づき、単離された膵島の移植適応性を評価し、出力するデータ処理機構。

【請求項8】
 
上記呼吸活性値を測定する機構が、走査型電気化学顕微鏡を有する局所酸素濃度変化量の測定機構である、請求項6または7に記載のシステム。
IPC(International Patent Classification)
F-term
State of application right Registered
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