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(In Japanese)スピン緩和変動方法、スピン流検出方法、及び、スピン緩和を利用したスピントロニクスデバイス foreign

Patent code P110005461
File No. P1J100001357
Posted date Aug 18, 2011
Application number P2009-509018
Patent number P5397902
Date of filing Mar 14, 2008
Date of registration Nov 1, 2013
International application number JP2008054733
International publication number WO2008123023
Date of international filing Mar 14, 2008
Date of international publication Oct 16, 2008
Priority data
  • P2007-068371 (Mar 16, 2007) JP
  • P2007-283363 (Oct 31, 2007) JP
Inventor
  • (In Japanese)安藤 和也
  • (In Japanese)針井 一哉
  • (In Japanese)捧 耕平
  • (In Japanese)齊藤 英治
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人東北大学
Title (In Japanese)スピン緩和変動方法、スピン流検出方法、及び、スピン緩和を利用したスピントロニクスデバイス foreign
Abstract (In Japanese)スピン緩和変動方法、スピン流検出方法、及び、スピン緩和を利用したスピントロニクスデバイスに関し、スピン流の注入によりスピン緩和を変動させる。
特定のスピン状態にある部材1にスピン流4を注入してスピン緩和時間を制御する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

現在の半導体装置等のエクトロニクス分野においては、電子の有する電荷の自由度を利用しているが、電子は電荷以外にスピンという自由度を有している。
近年、このスピンの自由度を利用したスピントロニクスが次世代の情報技術の担い手として注目を集めている。

このスピントロニクスでは電子の電荷とスピンの自由度を同時に利用することによって、従来にない機能や特性を得ることを目指している。

この様なスピントロニクスの初期的デバイスとしてはGMR(巨大磁気抵抗)素子が挙げられ、GMR素子を流れるセンス電流の担い手となる電子のスピン、即ち、アップスピンかダウンスピンかにより、フリー層の磁化方向とピンド層の磁化方向との違いの影響を受けて変化する現象を利用したものである。

近年このようなGMR素子やTMR(トンネル磁気抵抗)素子をメモリセルとしたMRAM(磁気ランダムアクセスメモリ)において、従来、配線層に電流を流すことによって発生した磁界によりフリー層の磁化方向を制御していたものを、GMR素子或いはTMR素子に直接電流を流して電流の担い手となる電子のスピンによりフリー層の磁化方向を制御するスピンRAMが提案されている(例えば、特許文献1或いは特許文献2参照)。

また、スピントロニクスの別の形態としては、量子コンピュータが挙げられ、この量子コンピュータにおいては、原子、イオン、或いは、分子の有するスピンを利用して量子ビット(Qubit)とするものである(例えば、特許文献3或いは非特許文献1参照)。

さらに、現在の情報処理装置における情報の伝達は電子流によって行われているが、電子流はジュール熱を伴う。
このジュール熱の発生は情報処理単位の高集積度化に伴い消費電力の増加として問題となるため、電子流に代えてスピン流による情報の伝達が検討されている。

これは、固体中における伝導電子の電子流が時間的に非可逆過程であるのに対して、スピン流は可逆過程であり、エネルギーの散逸が殆どないために消費電力の増大に繋がらないことを利用するものである。
即ち、伝導電子の運動は時間をマイナス方向に反転させれば逆向きになるが、スピン流は伝導電子の運動によるものではあるが、スピン自体の運動量と、スピン角運動量とを有しているため、時間をマイナス方向に反転させた場合に、運動量とスピン角運動量の双方が反転して相殺するため、全体としては反転せずに可逆過程となる。

このようなスピントロニクスにおいては、スピン緩和という概念が非常に重要になる。 例えば、スピンRAMにおいては、フリー層における磁気モーメントの緩和時間、即ち、フリー層に含まれる個々の電子のスピン緩和時間により書込速度が規定されることになり、書込容易性のためにはスピン緩和が小さい方が望ましく、一方、速く書込状態とするためにはスピン緩和が大きい方が望ましくなる。

また、量子コンピュータにおいては、スピン緩和が情報保持時間を決定するため、スピン緩和は重要になる。
即ち、量子コンピュータが機能するためには、その演算時間が系のデコヒーレンス時間、即ち、スピン緩和時間より短いことが前提となる。

このような、スピン緩和はスピン或いは磁気モーメントの運動の減衰を意味するものである。
即ち、スピン或いは磁気モーメントの運動は、磁場方向を回転軸とする歳差運動であり、磁気モーメントの基本方程式に減衰項を加えた下記に示すLandau-Lifshitz-Gilbert(LLG)方程式で表される。
d vM/dt=-γ vM×Heff +(α/Ma vM×(d vM/dt)
但し、Ma は磁化の大きさ、Heff は有効磁場、αはGilbertの緩和定数である。
なお、ここでは、明細書作成の都合上、ベクトル記号の表記に、「 vM」或いは「 vH」を用いる。

このLLG方程式における右辺の第2項が減衰を表し、これがスピン或いは磁気モーメントの角運動量及びエネルギーの散逸、スピン流の発生を表し、このスピン流による散逸によって所定の緩和時間の後にスピン或いは磁気モーメントは外部磁場 VHの方向に整列することになり、このようなスピン流が発生する現象はスピンポンピングとして知られている。

また、スピンの作用による現象としては、スピンホール効果(spin-Hall effect)が知られており、試料中に電流を流すと、電流方向に垂直な向きに電荷の流を伴わない純スピン流が発生し、スピン流方向の試料端にスピン偏極が生ずる(例えば、非特許文献2参照)。

また、本発明者は、逆に、試料中に純スピン流を注入すると、純スピン流の方向と垂直方向に電流が流れることを見いだしており、この逆スピンホール効果を利用することによって、試料端に電位差が発生するので、この電位差を検出すことによって、純スピン流の流れの有無の検出が可能になる(例えば、非特許文献3参照)。
【特許文献1】
特開2002-305337号公報
【特許文献2】
特開2007-059879号公報
【特許文献3】
特開2004-102330号公報
【非特許文献1】
http://www.s-graphics.co.jp/nanoelectronics/news/hpmolcom/2.htm
【非特許文献2】
Science,Vol.301,p.1348,2003
【非特許文献3】
Applied Physics Letters Vol.88,p.182509,2006

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、スピン緩和変動方法、スピン流検出方法、及び、スピン緩和を利用したスピントロニクスデバイスに関するものであり、特に、従来の固有の値で不変であったスピン緩和時間をスピン流を注入することによって制御するための構成に特徴のあるスピン緩和変動方法、スピン流検出方法、及び、スピン緩和を利用したスピントロニクスデバイスに関するものである。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
スピンの向きが特定の方向にある部材或いはスピンまたは磁気モーメントが特定の歳差運動状態にある部材に前記スピンの方向或いは歳差運動の状態を変化させる方向にスピン流を注入してスピン緩和時間を制御するスピン緩和変動方法。

【請求項2】
 
上記スピン流を、フリー層の磁化方向を電流注入、スピン注入、或いは、外部磁場のいずれかによって制御する磁気抵抗効果型ランダム・アクセス・メモリを構成するフリー層に注入することによって、スピン緩和時間を制御する請求項1記載のスピン緩和変動方法。

【請求項3】
 
上記スピン流を、固体量子コンピュータを構成する量子ビットに注入することによって、スピン緩和時間を制御する請求項1記載のスピン緩和変動方法。

【請求項4】
 
磁気モーメントが歳差運動している磁性部材にスピン流を注入してスピン緩和時間を変化させるスピン緩和変動方法を利用し、前記磁性部材に部材固有の強磁性共鳴周波数近傍のマイクロ波を印加して前記スピン緩和の変化を検出することによって前記スピン流を検出するスピン流検出方法。

【請求項5】
 
前記マイクロ波の印加を、上記磁性部材の磁化方向に平行な方向に延在するマイクロストリップ線にマイクロ波帯の電流を流すことによって行う請求項4記載のスピン流検出方法。

【請求項6】
 
フリー層の磁化方向を外部磁場で制御する磁気抵抗効果型ランダム・アクセス・メモリを構成するフリー層に接するようにスピン注入電極を設けた請求項1に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項7】
 
フリー層の磁化方向をスピン注入で制御する磁気抵抗効果型ランダム・アクセス・メモリを構成するフリー層に接するようにスピン注入電極を設けた請求項1に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項8】
 
上記フリー層に純スピン流を注入するスピン注入電極を、金属-絶縁体転移が生ずる寸前の短平均自由行程領域の材料で構成する請求項6または7に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項9】
 
フリー層に純スピン流を注入するスピン注入電極を非晶質層で構成する請求項6または7に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項10】
 
上記スピン注入電極が、Pt、Au、Pd、或いは、f軌道を有する元素のいずれかからなる請求項8記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項11】
 
磁気抵抗効果型ランダム・アクセス・メモリを構成するフリー層の近傍に、前記フリー層の長手方向に平行な方向に延在するマイクロストリップ線を設けた請求項1に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項12】
 
固体量子コンピュータを構成する量子ビットに接するようにスピン注入電極を設けた請求項1に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。

【請求項13】
 
情報をスピン流として伝送するスピン流伝送配線の一部に接するように、前記スピン流伝送配線の延在方向と直交方向が長手方向となる磁性体からなるスピン流検出部を設けるとともに、前記スピン流検出部の長手方向に延在するマイクロストリップ線を設けた請求項1に記載のスピン緩和現象を利用したスピントロニクスデバイス。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2009509018thum.jpg
State of application right Registered
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