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軽元素分析装置及び分析方法 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P120006465
整理番号 07787
掲載日 2012年1月10日
出願番号 特願2010-146206
公開番号 特開2012-008082
登録番号 特許第5553308号
出願日 平成22年6月28日(2010.6.28)
公開日 平成24年1月12日(2012.1.12)
登録日 平成26年6月6日(2014.6.6)
発明者
  • 小林 峰
  • 上田 一之
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 軽元素分析装置及び分析方法 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】非破壊かつ高空間分解能で、試料の表面付近に存在する軽元素の面内分布を測定する。
【解決手段】試料10にイオンビーム13を間欠的に入射させ、試料から放出されるイオン・粒子をその入射に同期して検出14する、すなわち飛行時間分析することによって、試料表面に存在する軽元素(特に水素、リチウム)の分析を行う。また、試料表面の各点での分析結果をマッピングすることで、試料表面における注目元素の空間分布を可視化して表示することができる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

材料表面の軽元素の濃度を分析するための方法として、二次イオン質量分析法(SIMS:1277686212564_0)や電子励起イオン脱離法(ESD:Electron stimulated desorption)が知られている。SIMSでは、試料(材料)に数100eVから数万eVのエネルギーをもったイオンビームを入射させる。すると、エネルギーを受け取った試料原子の一部が飛び出す。これをスパッタリングという。スパッタリングでは、試料表面に入射するイオンが弾性衝突によって試料構成原子に運動量を与え、運動量を付与された原子が反跳し近傍の原子と次々に衝突を繰り返す。その結果として試料から放出される二次イオンを質量分析する方法がSIMSである。二次粒子が中性粒子である場合、レーザ照射等によってイオン化させることもある。ESDは、試料に電子ビームを入射し、試料から放出するイオンを飛行時間分析する方法である。特許文献1には、電子ビームを試料に入射させ、試料から放出するイオンを飛行時間分析法により分析することで試料表面に存在する水素の分析を行う方法が記載されている。また、非特許文献1,2には、準安定ヘリウム原子や多価イオンによる刺激によっても軽元素が脱離することが報告されている。

産業上の利用分野

本発明は、試料の表面近くに存在する水素やリチウム等の軽元素を分析する方法及び装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
真空排気された真空槽内に設置された試料ホルダと、
前記試料ホルダに保持された試料に電圧を印加する第1の電源と、
前記試料ホルダに保持された試料にパルスイオンビームとしてHe+イオンビーム1keVから500keVの範囲の入射エネルギーで照射するイオンビーム源と、
粒子検出器と、
前記粒子検出器に電圧を印加する第2の電源と、
前記試料ホルダと前記粒子検出器の間で、前記試料ホルダの近くに配置され、接地された第1のグリッドと、
前記試料ホルダと前記粒子検出器の間で、前記粒子検出器の近くに配置され、接地された第2のグリッドと、
前記パルスイオンビームの入射によって前記試料ホルダに保持された試料からイオンビーム刺激脱離によって放出されるイオンの飛行時間tを測定し、イオン種を同定する演算部とを備え、
前記演算部は、前記イオンの質量をm、前記イオンの試料脱離時の運動エネルギーをEk、前記イオンの電荷をq、試料の電位をVs、試料と前記第1のグリッド間の距離をL1、前記第1のグリッドと前記第2のグリッド間の距離をL2、前記第2のグリッドと前記粒子検出器の表面間の距離をL3、前記粒子検出器の表面の電位をVMCPとするとき、t=t1+t2+t3の関係を用いて前記イオン種を同定することを特徴とする元素分析装置。
【数1】
(省略)

【請求項2】
請求項1記載の元素分析装置において、前記粒子検出器はマイクロチャネルプレートであることを特徴とする元素分析装置。

【請求項3】
請求項1記載の元素分析装置において、前記演算部は試料から放出された水素イオン又はリチウムイオンを同定することを特徴とする元素分析装置。

【請求項4】
請求項1記載の元素分析装置において、前記イオンビーム源は走査型イオンビーム源であることを特徴とする元素分析装置。

【請求項5】
請求項4記載の元素分析装置において、
表示部を有し、
記演算部は試料から放出された水素イオン又はリチウムイオンを同定し、
前記表示部に試料表面における水素原子又はリチウム原子の空間分布を表示することを特徴とする元素分析装置。

【請求項6】
真空中に保持された試料に1keVから500keVの範囲の入射エネルギーでHe+イオンビームを間欠的に照射する工程と、
イオンビーム刺激脱離によって試料から放出されたイオン又は粒子を飛行時間分析する工程とを有し、
試料表面に存在する軽元素の分析を行うことを特徴とする元素分析方法。

【請求項7】
請求項6記載の元素分析方法において、
試料と粒子検出器の間で、試料の近くに配置され接地されたグリッドを第1のグリッドとし、粒子検出器の近くに配置され接地されたグリッドを第2のグリッドとし、前記イオン又は粒子の質量をm、前記イオン又は粒子の試料脱離時の運動エネルギーをEk、前記イオン又は粒子の電荷をq、試料の電位をVs、試料と前記第1のグリッド間の距離をL1、前記第1のグリッドと前記第2のグリッド間の距離をL2、前記第2のグリッドと前記粒子検出器の表面間の距離をL3、前記粒子検出器の表面の電位をVMCPとするとき、
試料の電位Vsを変更して複数回の測定を行い、
測定された飛行時間をtとするとき、t=t1+t2+t3の関係を用いて前記イオン種又は粒子種を同定することを特徴とする元素分析方法。
【数2】
(省略)

【請求項8】
請求項6記載の元素分析方法において、
試料と粒子検出器の間で、試料の近くに配置され接地されたグリッドを第1のグリッドとし、粒子検出器の近くに配置され接地されたグリッドを第2のグリッドとし、前記イオン又は粒子の質量をm、前記イオン又は粒子の電荷をq、試料の電位をVs、試料と前記第1のグリッド間の距離をL1、前記第1のグリッドと前記第2のグリッド間の距離をL2、前記第2のグリッドと前記粒子検出器の表面間の距離をL3、前記粒子検出器の表面の電位をVMCPとするとき、
試料の電位Vsを、q・Vsに比較して前記イオン又は粒子の試料脱離時の運動エネルギーが無視できるような値に設定し、
測定された飛行時間をtとするとき、t=t1+t2+t3の関係を用いて前記イオン種又は粒子種を同定することを特徴とする元素分析方法。
【数3】
(省略)

【請求項9】
請求項6~8のいずれか1項記載の元素分析方法において、
前記イオンビームを走査して試料表面の複数の位置で軽元素の分析を行い、検出された軽元素の試料表面上での分布を表示することを特徴とする元素分析方法。

【請求項10】
請求項6~9のいずれか1項記載の元素分析方法において、前記軽元素は水素又はリチウムであることを特徴とする元素分析方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010146206thum.jpg
出願権利状態 登録
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