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(In Japanese)粒子プローブを用いた画像化方法およびその利用

Patent code P120006514
File No. AF01P011
Posted date Jan 23, 2012
Application number P2010-523769
Patent number P5519506
Date of filing Aug 7, 2009
Date of registration Apr 11, 2014
International application number JP2009003792
International publication number WO2010016267
Date of international filing Aug 7, 2009
Date of international publication Feb 11, 2010
Priority data
  • P2008-205387 (Aug 8, 2008) JP
Inventor
  • (In Japanese)藤田 克昌
  • (In Japanese)井上 康志
  • (In Japanese)市村 垂生
  • (In Japanese)河田 聡
  • (In Japanese)安藤 潤
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)粒子プローブを用いた画像化方法およびその利用
Abstract (In Japanese)本発明は外的な走査を行うことなく、生細胞内の分子等の微小な試料の分布を高感度で高速かつ、高空間分解に検出する方法を提供する。本発明は試料において粒子プローブ近傍に存在する物質の分布を検出する方法であって、(1)流動場を備える試料の流動場に粒子プローブを導入する工程、(2)上記粒子プローブの近傍に存在する物質の光学応答を経時的に検出することによって、試料における粒子プローブの位置情報および上記粒子プローブの近傍に存在する物質の情報を複数取得する工程を含む。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

17世紀初期ロバート・フックが自作の顕微鏡を用いて細胞を発見して以降、光学顕微鏡はミクロ/ナノスケールでの生体活動を観察するツールとして活躍してきた。生体分子の機能解明が重要視される昨今においても、一分子蛍光イメージング技術や近接場光顕微鏡の発展により、光を用いた新しい分子観察法が発展している。生きたまま細胞内の生体分子を観察できるのは光学顕微鏡のみであり、今後も光学顕微鏡は生命機能の解明において不可欠な手段であると考えられる。

光を用いた生体分子の分析法としては、ラマン散乱光を用いたラマン分光法もまた頻繁に用いられてきた。光を分子に照射すると、照射した光の振動数とは異なる振動数の光が散乱される。これをラマン散乱光と呼ぶ。ラマン散乱光は散乱する分子に依存した振動数を有するため、ラマン散乱光を分光して得られるラマンスペクトルを解析することで、光を散乱した分子を同定することができる。1990年に報告されたPuppelsらによるショウジョウバエの染色体の構造解析が、ラマン分光法を用いた最初の生体試料の測定例である(非特許文献1を参照のこと)。これ以降、1995年には同グループによりヒトリンパ球のイメージングが報告され(非特許文献2を参照のこと)、2003年にはUzunbajakavaらがヒト細胞中のタンパク質のイメージングを行った(非特許文献3を参照のこと)。ラマン散乱は分子の振動を検出するため、ラマン分光法を用いれば非侵襲かつ無標識で細胞内分子の構造を解析できる。しかし、ラマン散乱光の散乱断面積は非常に小さいため、ラマン分光法を用いて細胞中の分子情報を得るには、長時間の露光が必要である。このため、ラマン分光法は刻一刻と変化する細胞動態の観察にはあまり適していなかった。

上記問題点を解決すべく、表面増強ラマン散乱法(Surface enhanced Raman scattering:以下「SERS」と略記する)が開発された。SERSでは、金属表面に光が入射した際に誘起される表面プラズモンによって、ラマン散乱光の散乱断面積を数~十数桁増強することができる。SERSのin vitroでの生体分子分析への利用については、1990年代初から報告があり、DNAやタンパク質などの分子量の比較的大きな分子からのSERSが観察されている(例えば非特許文献4~8を参照のこと)。またin vivoでのSERS観察としては1990年代初期に初めて報告があり、生細胞内に付加された薬剤のSERS信号が観察されている(例えば非特許文献9~12を参照のこと)。また2002年には、Feldらグループが細胞内から生体分子のSERS信号を取得することに成功した(非特許文献13を参照のこと)。

一方、本発明者らは、これまでに、生細胞内に金ナノ粒子を導入し、当該生細胞内のSERS観察を経時的に行った結果を報告した(非特許文献14を参照のこと)。

他方、上記ラマン分光法やSERS法の他に、生細胞を高分解能で観察する方法としては、原子間力顕微鏡や近接場光学顕微鏡等の所謂プローブ顕微鏡が知られている。プローブ顕微鏡による観察では、位置制御された探針を用いて生細胞試料を走査しながら観察するため、試料の表面付近しか観察することができないという欠点がある。タンパク質や酵素、イオン、糖など生命活動維持に不可欠な物質は細胞内部にあるため、プローブ顕微鏡を用いた方法では、これらを高空間分解能で観察することは不可能であった。また細胞内の物質の観察において、標的の物質を蛍光色素標識して観察する方法が用いられる場合があるが、この方法では蛍光色素で標識された特定の物質しか観察できないという問題点や、蛍光色素の褪光または消光の問題点があった。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、試料において粒子プローブ近傍に存在する物質の分布を検出する方法に関する。より具体的には、粒子プローブ(例えば、金などの金属粒子)を試料(例えば、生細胞など)の流動場に導入し、当該流動場内を自らの流動性を利用して移動する粒子プローブの近傍に存在する物質の光学応答(ラマン散乱光、レイリー散乱光、蛍光など)を経時的に検出することによって粒子プローブの位置情報および上記粒子プローブの近傍に存在する物質の情報を複数取得し、これら複数の位置情報および物質情報に基づいて、試料において粒子プローブの近傍に存在する物質の分布を検出する方法に関する。

また、本発明は、粒子プローブまたはナノ粒子プローブを用いた高分解能の画像化の方法に関する。より具体的には、粒子プローブまたはナノ粒子プローブ(例えば、金などの金属粒子または金属ナノ粒子)を試料(例えば、生細胞など)の流動場に導入し、当該流動場内を自らの流動性を利用して移動する粒子プローブまたはナノ粒子プローブの近傍に存在する物質の光学応答(ラマン散乱光、レイリー散乱光、蛍光など)を経時的に検出することによって粒子プローブまたはナノ粒子プローブの位置情報を複数取得し、これら複数の位置情報を重ね合わせることによって、試料の画像を形成する方法に関する。

本発明の方法においては、粒子プローブおよびナノ粒子プローブは、試料内を自ら移動するため、粒子プローブまたはナノ粒子プローブの位置情報を取得するために外的走査する必要がない。また粒子プローブおよびナノ粒子プローブは試料を三次元的に移動し得るために、三次元画像を形成することができる。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
流動場を備える試料の画像の形成を行う方法であって、
流動場を備える試料の流動場に、自己の流動性を利用して当該試料内を移動する粒子プローブを導入し、
上記試料は生細胞であり、
位置決定手段によって、上記試料の内部における、上記試料内を移動する上記粒子プローブの位置を経時的に決定し、
上記粒子プローブの近傍に存在する物質の、上記粒子プローブの位置決定時と同時の光学応答を経時的に検出することによって、試料における粒子プローブの位置情報を複数取得し、
上記複数取得された粒子プローブの位置情報を重ね合わせて画像化することによって流動場を備える試料の画像を形成することを特徴とする、上記方法。

【請求項2】
 
上記粒子プローブは金属粒子である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
 
上記金属粒子は、金、銀、銅、白金、アルミニウム、タングステン、イリジウムからなる群から選択される1つ以上の金属、または当該群から選択される1つ以上の金属の合金からなる粒子である、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
 
上記粒子プローブの近傍に存在する物質の光学応答は、上記粒子プローブの近傍に存在する物質に対する散乱光および蛍光のいずれか1つ以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
 
ラマン散乱検出法、レイリー散乱検出法、ミー散乱検出法および蛍光検出法からなる群から選択される1つ以上の方法により、上記粒子プローブの近傍に存在する物質の光学応答を経時的に検出する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項6】
 
上記ラマン散乱検出法は、表面増強ラマン散乱法である、請求項5に記載の方法。

【請求項7】
 
上記流動場を備える試料は、生細胞である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。

【請求項8】
 
上記流動場に粒子プローブを導入するとは、生細胞内に粒子プローブを導入することである、請求項7に記載の方法。

【請求項9】
 
マイクロインジェクション法により生細胞内に粒子プローブを導入する、請求項8に記載の方法。

【請求項10】
 
流動場に複数の粒子プローブを導入することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。

【請求項11】
 
上記粒子プローブは、その表面が修飾されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。

【請求項12】
 
上記粒子プローブはナノ粒子プローブである、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。

【請求項13】
 
上記ナノ粒子プローブは、粒子径が可視光線の波長範囲未満である粒子状物質である、請求項12に記載の方法。

【請求項14】
 
上記粒子プローブがナノ粒子プローブであって、生細胞とナノ粒子プローブとを接触させ、生細胞のエンドサイトーシスにより生細胞内にナノ粒子プローブを導入する、請求項8に記載の方法。

【請求項15】
 
試料内における粒子プローブの位置を決定する位置決定手段と、
上記位置決定手段によって決定された位置に存在する粒子プローブに、上記位置決定手段による上記粒子プローブの位置決定と同時に光を照射し、上記粒子プローブの近傍に存在する物質から散乱光および蛍光のいずれか1つ以上を発生させる照射手段と、
上記照射手段から照射される光、上記散乱光および蛍光からなる群より選ばれるいずれか1以上の光の光路を変更可能であって、上記粒子プローブの移動速度に対して十分に速い速度で光路を変更する光路変更手段と、
上記散乱光および蛍光のいずれか1つ以上を、上記位置決定手段による上記粒子プローブの位置決定と同時に検出するための検出手段と、
粒子プローブの位置情報を重ね合わせて画像化する手段と、
を備え、
上記粒子プローブは、自己の流動性を利用して当該試料内を移動する粒子プローブであることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法を実施するための装置。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2010523769thum.jpg
State of application right Registered
Reference ( R and D project ) CREST Novel Measuring and Analytical Technology Contributions to the Elucidation and Application of Material AREA
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