Top > Search of Japanese Patents > (In Japanese)ES細胞の分化誘導方法

(In Japanese)ES細胞の分化誘導方法

Patent code P120006528
File No. 04056JP
Posted date Jan 30, 2012
Application number P2007-517854
Patent number P5092124
Date of filing May 24, 2006
Date of registration Sep 28, 2012
International application number JP2006310324
International publication number WO2006126574
Date of international filing May 24, 2006
Date of international publication Nov 30, 2006
Priority data
  • P2005-150800 (May 24, 2005) JP
Inventor
  • (In Japanese)粂 昭苑
  • (In Japanese)白木 伸明
  • (In Japanese)吉田 哲
  • (In Japanese)後藤 秀生
  • (In Japanese)粂 和彦
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人熊本大学
Title (In Japanese)ES細胞の分化誘導方法
Abstract (In Japanese)本発明の目的は、大量のES細胞でも内胚葉系へと分化誘導することを可能とするような新規なES細胞の分化誘導方法を提供することである。本発明によれば、支持細胞の存在下で哺乳動物由来のES細胞を培養することを含む、ES細胞から内胚葉系細胞へと分化誘導する方法が提供される。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

ES細胞はその多能性のため、発生期の遺伝子機能の研究に有用なモデル系であり、医療用の移植可能な細胞源となる可能性がある。糖尿病などの疾患において細胞補充療法にES細胞を用いるためには、分化を制御する必要があり、これは依然として大きな課題である。神経組織、造血組織および心臓組織へのES細胞の分化に関する理解はかなり進んでいるが(Yamashita, J., Itoh, H., Hirashima, M., et al. (2000). Flk1-positive cells derived from embryonic stem cells serve as vascular progenitors. Nature 408, 92-6;及びYing, Q. L., Stavridis, M., Griffiths, D., Li, M., and Smith, A. (2003). Conversion of embryonic stem cells into neuroectodermal precursors in adherent monoculture. Nat Biotechnol 21, 183-6)、内胚葉系組織へのES細胞の分化に関する知見はほとんどない。

2001年に、nestin陽性神経細胞集団が濃縮される条件下で培養した後に特定の因子を添加することにより、in vitroでES細胞からインスリン含有膵細胞が形成されることが報告された(Lumelsky, N., Blondel, O., Laeng, P., Velasco, I., Ravin, R., and McKay, R. (2001). Differentiation of embryonic stem cells to insulin-secreting structures similar to pancreatic islets. Science 292, 1389-94)。しかし、このインスリン陽性細胞は、膵および十二指腸双方の内胚葉の機能性膵β細胞のマーカーであるPdx1を発現しない。この細胞はインスリンI転写物も発現しないが、痕跡量のインスリンII転写物を発現した。また、これらの細胞はインスリンについての染色は陽性であるが、インスリンのde novo合成の副産物である抗C-ペプチド抗体では染色されなかった(Rajagopal, J., Anderson, W. J., Kume, S., Martinez, O. I., and Melton, D. A. (2003). Insulin staining of ES cell progeny from insulin uptake. Science 299, 363)。これらの知見は、インスリン染色は培地からのインスリン取り込みが原因であって細胞自身はインスリンを合成していないことを示しており、nestin陽性細胞がインスリンを産生するβ細胞を生じるのかどうかについては疑問であった。しかしながら、nestin陽性細胞に選択的な同様の条件を用いてES細胞からインスリン分泌細胞が産生することを他の研究者が報告しており、この問題はまだ解明されていない(Blyszczuk, P., Czyz, J., Kania, G., et al. (2003). Expression of Pax4 in embryonic stem cells promotes differentiation of nestin-positive progenitor and insulin-producing cells. Proc Natl Acad Sci U S A 100, 998-1003;Hori, Y., Rulifson, I. C., Tsai, B. C., Heit, J. J., Cahoy, J. D., and Kim, S. K. (2002). Growth inhibitors promote differentiation of insulin-producing tissue from embryonic stem cells. Proc Natl Acad Sci U S A 99, 16105-10;及びMoritoh, Y., Yamato, E., Yasui, Y., Miyazaki, S., and Miyazaki, J. (2003). Analysis of insulin-producing cells during in vitro differentiation from feeder-free embryonic stem cells. Diabetes 52, 1163-8)。グルコースを培地に添加した場合、nestin陽性前駆細胞がインスリンを遊離する細胞集団を生じさせるが、注目すべきことにC-ペプチドの遊離は全く検出されないことが最近報告された(Hansson, M., Tonning, A., Frandsen, U., et al. (2004). Artifactual insulin release from differentiated embryonic stem cells. Diabetes 53, 2603-9)。これは、この細胞が機能性のインスリン分泌・細胞ではないことを示唆している。従って、ES細胞を操作して内分泌性の膵β細胞を作製するという課題は依然として未解決である。

マウス胚では、Pdx1の発現が最初の分化シグナルであり、8.5日目胚で腸管の背側内胚葉に検出される。9.5日目胚では、Pdx1発現は背側および腹側の膵芽、と十二指腸の内胚葉で認められる。成体では、Pdx1発現は、十二指腸上皮とインスリンを分泌する膵島β細胞において維持されており、インスリン遺伝子の転写制御において重要な役割を果たしている(Offield, M. F., Jetton, T. L., Labosky, P. A., et al. (1996). PDX1 is required for pancreatic outgrowth and differentiation of the rostral duodenum. Development 122, 983-95)。マウスでのPdx1の標的突然変異導入から、膵および吻側十二指腸の発生にPdx1が必要であることが示されている(Ahlgren, U., Jonsson, J., and Edlund, H. (1996). The morphogenesis of the pancreatic mesenchyme is uncoupled from that of the pancreatic epithelium in IPF1/PDX1-deficient mice. Development 122, 1409-16)。従って、Pdx1は膵臓の発生に必須の分子であり、膵前駆細胞および胃、十二指腸、胆管などの他の内胚葉由来組織の初期マーカーとしても有用である。

本発明者らは以前に、Pdx1座位にlacZレポーター遺伝子を持つES細胞株を用いてPdx1陽性細胞を効率的に生成させるプロトコールを報告した。ES細胞を胚の膵原基または膵間葉と共培養することにより、Pdx1発現細胞に分化誘導される細胞の数の著しい増加が誘導されることを示した。われわれはES細胞の膵への分化を促進する増殖因子のスクリーニングを行い、TGFβ2が膵原基のもつ分化導能活性を部分的に模倣する因子であることを明らかにした。ニワトリmixファミリー(cmix)遺伝子の過剰発現のような遺伝子操作(Peale, F. V., Jr., Sugden, L., and Bothwell, M. (1998). Characterization of CMIX, a chicken homeobox gene related to the Xenopus gene mix.1. Mech Dev 75, 167-70;及びStein, S., Roeser, T., and Kessel, M. (1998). CMIX, a paired-type homeobox gene expressed before and during formation of the avian primitive streak. Mech Dev 75, 163-5)により、ES細胞の内胚葉系への分化が特異的に促進された。しかしながら、大量の誘導源が必要な場合には、ES細胞の分化を誘導するために胚の膵原基または膵間葉の応用は困難である。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、ES細胞の分化誘導方法に関する。より詳細には、本発明は、中胚葉由来の細胞株を支持細胞として用いてES細胞を内胚葉へと分化誘導する方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
M15細胞の存在下で、アクチンビン、塩基性線維芽細胞成長増殖因子(bFGF)及びノギンを添加して哺乳動物由来のES細胞を培養することを含む、ES細胞から内胚葉系細胞へと分化誘導する方法。

【請求項2】
 
M15細胞の存在下でES細胞を培養する際にさらにニコチンアミドを添加して培養する、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
 
哺乳動物由来のES細胞がマウス、サル又はヒト由来のES細胞である、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
 
請求項1から3の何れかに記載の方法によりES細胞から内胚葉系細胞へと分化誘導する工程、及び分化誘導された内胚葉系細胞を蛍光標識によるフローサイトメトリー(FACS)によって分離する工程を含む、ES細胞から分化誘導された内胚葉系細胞を取得する方法。

【請求項5】
 
M15細胞の存在下で、アクチンビン、塩基性線維芽細胞成長増殖因子(bFGF)及びノギンを添加して哺乳動物由来のES細胞を培養することによってE S細胞から内胚葉系細胞へと分化誘導する際に、被験物質の存在下でES細胞を培養し、被験物質の非存在下でES細胞を培養した場合における内胚葉系細胞へと分化誘導の程度と被験物質の存在下でES細胞を培養した場合における内胚葉系細胞へと分化誘導の程度とを比較することを含む、ES細胞から内胚葉系細胞へと分化誘導を促進又は阻害する物質をスクリーニングする方法。

【請求項6】
 
被験物質が成長因子又は低分子化合物である、請求項5に記載のスクリーニング方法。

【請求項7】
 
内胚葉で発現するマーカーの発現量を指標として、内胚葉系細胞へと分化誘導の程度を測定する、請求項5又は6に記載のスクリーニング方法。

【請求項8】
 
哺乳動物由来のES細胞がマウス、サル又はヒト由来のES細胞である、請求項5から7の何れかに記載のスクリーニング方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
State of application right Registered
Please contact us by E-mail or telephone if you have any interests on this patent.


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close