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(In Japanese)リビングラジカル重合法のための触媒 achieved foreign

Patent code P120007675
File No. 2277
Posted date Jun 14, 2012
Application number P2010-527855
Patent number P5881292
Date of filing Sep 8, 2009
Date of registration Feb 12, 2016
International application number JP2009065694
International publication number WO2010027093
Date of international filing Sep 8, 2009
Date of international publication Mar 11, 2010
Priority data
  • P2008-230334 (Sep 8, 2008) JP
Inventor
  • (In Japanese)後藤 淳
  • (In Japanese)辻井 敬亘
  • (In Japanese)福田 猛
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人京都大学
Title (In Japanese)リビングラジカル重合法のための触媒 achieved foreign
Abstract (In Japanese)リビングラジカル重合方法のための触媒であって、炭素からなる中心元素と、該中心元素に結合した少なくとも1つのハロゲン原子とを含む触媒が提供される。また、炭化水素化合物を触媒前駆体として使用することができる。この触媒の存在下で、ラジカル反応性不飽和結合を有するモノマーをラジカル重合反応させることにより、分子量分布の狭いポリマーを得ることができ、リビングラジカル重合のコストを劇的に低減することができる。本発明は、触媒の低毒性、低使用量、高溶解性、温和な反応条件、無着色・無臭(成形品の後処理が不要)などの利点を有し、従来のリビングラジカル重合方法に比べて格段に環境に優しく経済性に優れる。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

従来から、ビニルモノマーを重合してビニルポリマーを得る方法として、ラジカル重合法が周知であったが、ラジカル重合法は一般に、得られるビニルポリマーの分子量を制御することが困難であるという欠点があった。また、得られるビニルポリマーが、様々な分子量を有する化合物の混合物になってしまい、分子量分布の狭いビニルポリマーを得ることが困難であるという欠点があった。具体的には、反応を制御しても、重量分子平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)として、2~3程度にまでしか減少させることができなかった。

このような欠点を解消する方法として、1990年頃から、リビングラジカル重合法が開発されている。すなわち、リビングラジカル重合法によれば、分子量を制御することが可能であり、かつ分子量分布の狭いポリマーを得ることが可能である。具体的には、Mw/Mnが2以下のものを容易に得ることが可能であることから、ナノテクノロジーなどの最先端分野に用いられるポリマーを製造する方法として脚光を浴びている。

リビングラジカル重合法に現在用いられる触媒としては、遷移金属錯体系触媒が知られている。

遷移金属錯体系触媒としては、例えば、Cu、Ni、Re、Rh、Ruなどを中心金属とする化合物に配位子を配位させた錯体が使用されている。このような触媒は、例えば、以下の文献に記載されている。

特許文献1(特開2002-249505号公報)は、Cu、Ru、Fe、Niなどを中心金属とする錯体を触媒として使用することを開示する。

なお、特許文献1は、その請求項1において、重合開始剤として、有機ハロゲン化物を用いると記載している。この記載は、ハロゲン化炭化水素がリビングラジカル重合の触媒として作用することを意味するものではない。特許文献1の発明においては、遷移金属を中心金属とする金属錯体が、リビングラジカル重合触媒として使用されている。特許文献1の発明においては、有機ハロゲン化物が、本願明細書中で後述するドーマント種として使用されている。

特許文献2(特開平11-322822号公報)は、ヒドリドレニウム錯体を触媒として使用することを開示する。

なお、特許文献2は、その請求項1において、「ヒドリドレニウム錯体およびハロゲン化炭化水素の組み合わせからなるラジカルリビング重合用触媒」と記載している。この記載は、ハロゲン化炭化水素がリビングラジカル重合の触媒として作用することを意味するものではない。特許文献2の発明においては、ヒドリドレニウム錯体が、リビングラジカル重合触媒として使用されている。特許文献2の発明においては、ハロゲン化炭化水素が、本願明細書中で後述するドーマント種として使用されている。その触媒とドーマント種との組み合わせを特許文献2では触媒と記載しているものであって、ハロゲン化炭化水素がリビングラジカル重合の触媒となることを記載しているのではない。

非特許文献1(Journal of The American Chemical Society 119,674-680(1997))は、4,4’-ジ-(5-ノニル)-2,2’-ビピリジンを臭化銅に配位させた化合物を触媒として使用することを開示する。

なお、非特許文献1は、スチレンの重合の際に1-フェニルエチルブロミドを用いたことを記載している。すなわち、特許文献2の発明においては、臭化銅錯体が、リビングラジカル重合触媒として使用され、1-フェニルエチルブロミドが、本願明細書中で後述するドーマント種として使用されている。

しかしながら、このような遷移金属錯体触媒を用いる場合には、使用量として多量の遷移金属錯体触媒が必要であり、反応後に使用された大量の触媒を製品から完全に除去することが容易でないという欠点があった。また不要となった触媒を廃棄する際に環境上の問題が発生し得るという欠点があった。さらに、遷移金属には毒性の高いものが多く、製品中に残存する触媒の毒性が環境上問題となる場合があり、遷移金属を食品包装材、生体・医療材料などに使用することは困難であった。また、反応後に製品から除去された触媒の毒性が環境上問題となる場合もあった。さらに、導電性の遷移金属がポリマーに残存するとそのポリマーに導電性が付与されてしまって、レジストや有機ELなどの電子材料に使用することが困難であるという問題もあった。また、錯体を形成させないと反応液に溶解しないため、配位子となる化合物を用いなければならず、このために、コストが高くなり、かつ、使用される触媒の総重量がさらに多くなってしまうという問題もあった。さらに、配位子は、通常、高価であり、あるいは煩雑な合成を要するという問題もあった。また、重合反応に高温(例えば、110℃以上)が必要であるという欠点があった(例えば、上記非特許文献1では、110℃において重合を行っている)。

なお、触媒を用いる必要がないリビングラジカル重合方法も公知である。例えば、ニトロキシル系、およびジチオエステル系の方法が知られている。しかし、これらの方法においては、特殊な保護基をポリマー成長鎖に導入する必要があり、この保護基が非常に高価であるという欠点がある。また、重合反応に高温(例えば、110℃以上)が必要であるという欠点がある。さらに、生成するポリマーが好ましくない性能を有しやすいという欠点がある。すなわち、生成するポリマーがその高分子本来の色と異なる色に着色されたものになりやすく、また、生成するポリマーが臭気を有するものになりやすいという欠点がある。

他方、非特許文献2(Polymer Preprints 2005, 46(2), 245-246)および特許文献3(特開2007-92014号公報)は、Ge、Snなどを中心金属とする錯体を触媒として使用することを開示する。

非特許文献1に記載されていた銅錯体触媒では、ポリマー1kgを重合する際に必要とされる触媒の費用がおよそ数千円になっていた。これに対して、ゲルマニウム触媒においては、約千円程度にまで費用が低減されるので、非特許文献2の発明は、触媒の費用を顕著に低減させるものであった。しかしながら、リビングラジカル重合を汎用樹脂製品等に応用するためには、さらなる低コストの触媒が求められていた。

一般に、遷移金属、あるいは遷移金属元素の化合物が、各種化学反応の触媒として好ましいことが知られている。例えば、J.D.LEE 「無機化学」(東京化学同人、1982年4月15日第1版発行)311頁は、「多くの遷移金属とその化合物は触媒作用をもつ。…ある場合には、遷移金属はいろいろな原子価をとり、不安定な中間体化合物をつくることがあり、また他の場合には、遷移金属は良好な反応面を提供しこれらが触媒作用として働くのである」と記載している。すなわち、不安定な様々な中間体化合物を形成できるなどの遷移金属に特有の性質が、触媒の機能には欠かせないことが当業者に広く理解されていたのである。

そして上述した非特許文献2に記載されたGe、Sn、Sbは遷移金属ではないが、周期表の第4周期および第5周期に位置する元素であって、大きい原子番号を有し、多数の電子および多数の電子軌道を有する。従って、Ge、Sn、Sbにおいては、これらの原子が多数の電子および多数の電子軌道を有することが、触媒として有利に作用していることが推測される。

このような従来技術の各種触媒に関する技術常識によれば、周期表の第2周期および第3周期に位置する典型元素は少数の電子および電子軌道しか有さず、触媒化合物に用いることは不利であり、これらの典型元素を用いた化合物に触媒作用は期待できないと考えられていた。

また、非特許文献3にはリン化合物を用いた触媒が開示されているが、リンと異なる電子配置を有し、リンと顕著に異なる性質を有する炭素を中心元素として用いることについての記載はない。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、リビングラジカル重合に用いられる高活性触媒およびそれを用いた重合方法に関する。より具体的には、本発明は、炭素を中心元素として有する触媒をリビングラジカル重合に用いる。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
炭素-ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物をドーマント種として用いるリビングラジカル重合法において、成長ラジカルから該ドーマント種を可逆的に生成させるための、ドーマント種とは異なる触媒であって、
前記ドーマント種は、前記触媒と組み合わせて用いられ、前記触媒の作用により、ハロゲンが離脱して、ラジカルが発生し、成長鎖にハロゲンを保護基として提供し、リビングラジカル重合を進行させる成分であり、
該触媒は、以下の一般式(Ib)の化合物からなり:
R1X1h (Ib)
ここで、R1は、アリール、ヘテロアリール、置換アリールまたは置換ヘテロアリールであり、該置換アリールまたは置換ヘテロアリールにおける置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、またはシアノであり、
X1はヨウ素であり、R1の芳香族環構造中の炭素原子に結合しており、
hは、R1の芳香族環構造中の炭素原子の数を超えない任意の正の整数であ
炭素-ハロゲン結合からハロゲンを放出して炭素ラジカルになり、該炭素ラジカルが前記ドーマント種からハロゲンを引き抜く成分である触媒。

【請求項2】
 
炭素-ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物をドーマント種として用いるリビングラジカル重合法において、成長ラジカルから該ドーマント種を可逆的に生成させるための、ドーマント種とは異なる触媒であって、
前記ドーマント種は、前記触媒と組み合わせて用いられ、前記触媒の作用により、ハロゲンが離脱して、ラジカルが発生し、成長鎖にハロゲンを保護基として提供し、リビングラジカル重合を進行させる成分であり、
該触媒は、以下の一般式(Ic)の化合物からなり:
CX2mIn (Ic)
ここで、
X2はハロゲンであり、
mおよびnは、それぞれ1~3の整数であり、m+n=4であ
炭素-ハロゲン結合からハロゲンを放出して炭素ラジカルになり、該炭素ラジカルが前記ドーマント種からハロゲンを引き抜く成分である触媒。

【請求項3】
 
請求項1に記載の触媒であって、R1がフェニルまたは置換フェニルであり、該置換フェニルにおける置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、またはシアノであり、該置換フェニルにおける置換基の数が1~5である、触媒。

【請求項4】
 
請求項2に記載の触媒であって、前記中心元素に結合したハロゲンがヨウ素または臭素である、触媒。

【請求項5】
 
請求項2に記載の触媒であって、前記中心元素に結合したハロゲンがヨウ素である、触媒。

【請求項6】
 
リビングラジカル重合を行う工程を包含する重合方法であって、該リビングラジカル重合工程が、炭素-ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物および請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒の存在下で行われ、
ここで、該触媒が、成長ラジカルから該炭素-ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物を可逆的に生成させる、方法。

【請求項7】
 
請求項6に記載の方法であって、前記有機ハロゲン化物中のハロゲンが結合している中心元素の炭素原子に、2つのメチル基が結合しているか、または1つのメチル基および1つの水素が結合している、方法。

【請求項8】
 
請求項6または7に記載の方法であって、前記有機ハロゲン化物中のハロゲンがヨウ素または臭素である、方法。

【請求項9】
 
請求項6~8のいずれか1項に記載の方法であって、前記有機ハロゲン化物中のハロゲンがヨウ素である、方法。

【請求項10】
 
請求項6~9のいずれか1項に記載の方法であって、
アゾ系ラジカル開始剤とハロゲン分子とを反応溶液中に混合して、反応溶液中でアゾ系ラジカル開始剤を分解して有機ハロゲン化物を生成させる工程を包含する、方法。

【請求項11】
 
請求項6~10のいずれか1項に記載の方法であって、触媒濃度が、反応溶液のうちの0.75重量%以下である、方法。

【請求項12】
 
請求項6~11のいずれか1項に記載の方法であって、反応温度が、20℃~100℃である、方法。

【請求項13】
 
請求項1~5のいずれか1項に記載の触媒であって、以下の群から選択される、触媒:
ヨードベンゼン、4-メチル-1-ヨードベンゼン、
2,4,6-トリメチルヨードベンゼン、
4-ヨードアニソール、
3-シアノヨードベンゼン、4-シアノヨードベンゼン、
テトラヨードメタン、トリフルオロヨードメタン、および
ジフルオロジヨードメタン。

【請求項14】
 
請求項6~12のいずれか1項に記載の方法であって、前記リビングラジカル重合反応において、
以下の群から選択される触媒が使用される、方法:
ヨードベンゼン、4-メチル-1-ヨードベンゼン、
2,4,6-トリメチルヨードベンゼン、
4-ヨードアニソール、
3-シアノヨードベンゼン、4-シアノヨードベンゼン、
テトラヨードメタン、トリフルオロヨードメタン、および
ジフルオロジヨードメタン。

【請求項15】
 
リビングラジカル重合法における、請求項1~5および13のいずれか1項に記載の触媒の使用。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2010527855thum.jpg
State of application right Registered
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