Top > Search of Japanese Patents > (In Japanese)エンドトキシンの濃度測定方法および濃度測定用キット

(In Japanese)エンドトキシンの濃度測定方法および濃度測定用キット foreign

Patent code P120008151
File No. F07095-JP
Posted date Nov 1, 2012
Application number P2009-541129
Patent number P5403516
Date of filing Nov 11, 2008
Date of registration Nov 8, 2013
International application number JP2008070450
International publication number WO2009063840
Date of international filing Nov 11, 2008
Date of international publication May 22, 2009
Priority data
  • P2007-293491 (Nov 12, 2007) JP
Inventor
  • (In Japanese)黒田 章夫
  • (In Japanese)野田 健一
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人広島大学
Title (In Japanese)エンドトキシンの濃度測定方法および濃度測定用キット foreign
Abstract (In Japanese)測定対象試料と、エンドトキシンとの結合により活性化されるC因子を含有する試薬と、ペプチドに発光基質が結合してなる発光合成基質とを反応させることにより発光合成基質から発光基質を遊離させ、遊離した発光基質に発光酵素を作用させて発光量を測定し、得られた測定値に基づいて試料中のエンドトキシン濃度を定量することにより、従来のエンドトキシン測定法では検出できなかったレベルのエンドトキシンを、専用の測定装置を用いることなく、簡便かつ迅速に測定できる方法を提供する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

「エンドトキシン(endotoxin:内毒素)」は、グラム陰性菌の外膜を構成する成分の一つであり、その活性の本体はLPS(lipopolysaccharide:リポ多糖)である。生体内におけるエンドトキシンの存在は、グラム陰性菌の表層に外膜の一部として存在する。また、一般的にはグラム陰性桿菌の死後、フリーのエンドトキシンとして血流中に遊離して存在している。

エンドトキシンが血液中に一定量以上存在する場合、当該エンドトキシンの刺激によって単球や顆粒球等で過剰の炎症性サイトカインが産生される。その結果、エンドトキシン血症と呼ばれる発熱、敗血症、敗血症性ショック、または多臓器不全等の症状が惹起される。このため、注射用医薬品等におけるエンドトキシンの検出は極めて重要であり、日米欧の薬局方にエンドトキシン試験法が収載されている。また、臨床診断上では、血液中のエンドトキシンを正確に測定することは、早期診断や治療効果の判定に極めて重要であると考えられる。

従来のエンドトキシンの測定法としては、ウサギの体内に検査対象試料を直接注射し、その体温上昇からエンドトキシン量を測定する発熱性物質試験(パイロジェン試験)や、カブトガニの血球抽出液(amebocyte lysate)がエンドトキシンによってゲル化する現象を応用したリムルステストが知られている。このうちウサギに直接注射する方法は、コスト面、結果を得るまでの時間、および感度に問題があることから、現在ではリムルステストがエンドトキシンの測定方法の主流となっている。

図1にエンドトキシンによるカブトガニの血球抽出液のゲル化反応の過程を示す。カブトガニの血球抽出液中にはエンドトキシンと特異的に反応するC因子経路が存在する。「C因子経路」は、以下の反応カスケードによって構成されている。まず、エンドトキシンは、C因子(Factor C)と強固に結合してC因子を活性化する。次に、エンドトキシンの結合により活性化されたC因子(活性型C因子)はB因子(Factor B)を活性化する。続いて、活性化されたB因子(活性型B因子)によって、さらに前凝固酵素(proclotting enzyme)が活性化されて凝固酵素(clotting enzyme)が生成される。この凝固酵素が、その基質であるコアギュローゲン(coagulogen)を部分水解する。その結果、コアギュローゲンからペプチドC(peptide C)が遊離して凝固タンパク質であるコアギュリン(coagulin)が生成される。このコアギュリンの凝固作用によってゲル化が生じる(非特許文献1参照)。

リムルステストによるエンドトキシン測定法は、上述のカブトガニの血球抽出液がエンドトキシンによってゲル化するプロセスを応用したものである。リムルステストは、判定または測定方法の違いからゲル化転倒法(ゲル化法)、発色合成基質法(比色法)、そして比濁時間分析法(比濁法)等の方法が知られている(非特許文献2参照)。

「ゲル化転倒法」は、検査対象試料にカブトガニの血球抽出液を試験管内で混合し、一定条件下(例えば37℃で30~60分間)反応させた後、その試験管を転倒あるいは傾けた際に、試料が液状のままか、あるいは固化したかによって判定する方法である。前者の場合はエンドトキシン陰性、後者の場合はエンドトキシン陽性とされる。この方法は、特別な装置を必要とせず操作も比較的容易ではあるが、原料や製造のロットにより測定結果が変わりやすい点や、人による判定のため光学的方法に比べて客観性に欠けるという問題があることから通常は簡易的に用いられるに過ぎない。

「発色合成基質法」は、凝固酵素の基質に発色合成ペプチド基質を用い、遊離した発色基の量を吸光度により比色定量することでエンドトキシン量を算出する方法である。発色合成ペプチド基質は、天然基質であるコアギュローゲンを凝固酵素が水解する部位のアミノ酸配列を模したものが使用される。凝固酵素による切断部位にパラニトロアニリン(pNA)等の発色基を結合させ、この発色基が酵素による切断で遊離することによって発色する。発色基がパラニトロアニリンの場合は、パラニトロアニリンの最大吸収波長である405nmの吸光度を経時的に測定する。また、発色基がパラニトロアニリンをジアゾカップリングした場合は、545nmの吸光度を経時的に測定する。その後、得られた経時的な透過光量の変化を解析してエンドトキシン濃度を測定する。当該発色合成基質法は、試薬が比較的高価である点や操作が煩雑である等の問題もあるが、定量性、感度、そして客観性に優れている。

「比濁時間分析法」は、ゲル化による濁度の増加を透過光量の変化として捉え、反応液の透過光量比が一定の閾値(通常90%前後)まで減少するのに要する時間をゲル化時間とし、ゲル化時間とエンドトキシン濃度の関係から作成された標準曲線を用いてエンドトキシン値を算出する方法である。定量性や客観性に非常に優れているが、測定には専用装置を必要とする。

また、リコンビナントC因子と蛍光基質を利用し、エンドトキシンを高感度で測定できる試薬キット(商品名:パイロジーンrFc、製造:Lonza Walkersville, Inc. 販売:第一化学薬品(株))が市販されている。
【非特許文献1】
T. Miyata, M. Hiranaga et al., Amino Acid Sequence of the Coagulogen from Limulus polyphemus Hemocytes, The Journal of Biological Chemistry, 259, 8924-8933 (1984)
【非特許文献2】
第十五改正日本薬局方、4.01エンドトキシン試験法、P70-73

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、試料中に含まれるエンドトキシンの濃度測定方法および濃度測定用キットに関するものであり、詳しくは、生物発光反応を利用したエンドトキシンの濃度測定方法および濃度測定用キットに関するものである。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
試料中に含まれるエンドトキシンの濃度測定方法であって、
試料と、エンドトキシンとの結合により活性化されるC因子、活性型C因子により活性化されるB因子、および活性型B因子により活性化されて凝固酵素を生成する前凝固酵素を含有する試薬と、ペプチドにアミノルシフェリンが結合してなる発光合成基質とを反応させ、該発光合成基質からアミノルシフェリンを遊離させるアミノルシフェリン遊離工程と、
前記アミノルシフェリン遊離工程により遊離したアミノルシフェリンにルシフェラーゼを作用させ、発光量を測定する発光量測定工程と、
前記発光量測定工程により得られた測定値に基づいて前記試料中のエンドトキシン濃度を定量する濃度定量工程と
を包含し、
前記発光合成基質が、凝固酵素の作用により、アミノルシフェリンと前記ペプチドとの結合が切断される構造を有することを特徴とするエンドトキシンの濃度測定方法。

【請求項2】
 
前記ルシフェラーゼが、北米ホタル、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ツチボタル、ヒメボタル、マドボタル、オバボタル、光コメツキムシおよび鉄道虫からなる群より選択される甲虫由来であることを特徴とする請求項1に記載のエンドトキシンの濃度測定方法。

【請求項3】
 
前記ルシフェラーゼは変異型ルシフェラーゼであり、該変異型ルシフェラーゼは野生型ルシフェラーゼと比較して発光強度が増大するように、野生型ルシフェラーゼのアミノ酸配列が改変されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエンドトキシンの濃度測定方法。

【請求項4】
 
前記変異型ルシフェラーゼが、以下の(i)~(v)からなる群より選択された1種であることを特徴とする請求項3に記載のエンドトキシンの濃度測定方法。
(i) 配列番号13に示される野生型北米ホタルルシフェラーゼのアミノ酸配列において、423位のイソロイシンがロイシンに置換され、436位のアスパラギン酸がグリシンに置換されたアミノ酸配列からなる変異型ホタルルシフェラーゼ
(ii) 配列番号13に示される北米ホタルルシフェラーゼのアミノ酸配列において、423位のイソロイシンがロイシンに置換され、530位のロイシンがアルギニンに置換されたアミノ酸配列からなる変異型ホタルルシフェラーゼ
(iii) 配列番号13に示される北米ホタルルシフェラーゼのアミノ酸配列において、436位のアスパラギン酸がグリシンに置換され、530位のロイシンがアルギニンに置換されたアミノ酸配列からなる変異型ホタルルシフェラーゼ
(iv) 配列番号13に示される北米ホタルルシフェラーゼのアミノ酸配列において、423位のイソロイシンがロイシンに置換され、436位のアスパラギン酸がグリシンに置換され、530位のロイシンがアルギニンに置換されたアミノ酸配列からなる変異型ホタルルシフェラーゼ
(v) 配列番号13に示される北米ホタルルシフェラーゼのアミノ酸配列において、47位のイソロイシンがスレオニンに、50位のアスパラギンがセリンに、59位のメチオニンがスレオニンに、252位のスレオニンがセリンに、423位のイソロイシンがロイシンに、530位のロイシンがアルギニンにそれぞれ置換されたアミノ酸配列からなる変異型ホタルルシフェラーゼ

【請求項5】
 
前記試薬がカブトガニ血球抽出成分であり、反応系の全量に対する該カブトガニ血球抽出成分のタンパク質濃度が1.5mg/mL~3.5mg/mLであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のエンドトキシンの濃度測定方法。

【請求項6】
 
エンドトキシンと特異的に結合して活性化されるC因子、活性型C因子により活性化されるB因子、および活性型B因子により活性化されて凝固酵素を生成する前凝固酵素を含有する試薬と、ペプチドにアミノルシフェリンが結合してなる発光合成基質と、ルシフェラーゼとを構成成分として含み、前記発光合成基質が、凝固酵素の作用により、アミノルシフェリンと前記ペプチドとの結合が切断される構造を有することを特徴とするエンドトキシンの濃度測定用キット。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

※Click image to enlarge.

JP2009541129thum.jpg
State of application right Registered


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close