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METHOD OF DETECTING ABSCISIC ACID-DEGRADING ENZYME GENE VARIANT OF WHEAT

Patent code P120008445
Posted date Dec 27, 2012
Application number P2011-107156
Publication number P2012-235742A
Patent number P5825590
Date of filing May 12, 2011
Date of publication of application Dec 6, 2012
Date of registration Oct 23, 2015
Inventor
  • (In Japanese)蝶野 真喜子
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
Title METHOD OF DETECTING ABSCISIC ACID-DEGRADING ENZYME GENE VARIANT OF WHEAT
Abstract PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a variant detection method, capable of discriminating a heterozygote having gene variant contributing to sprout inhibition of wheat.
SOLUTION: The method of detecting functional depression variant of abscisic acid 8'-hydroxylase gene of genome A of test wheat includes: performing, with a genome DNA derived from the test wheat as a template, nucleic acid amplification using a primer set including (i) an oligonucleotide forward primer including a base sequence of at least 15 continuous bases on a predetermined base sequence located within the third intron of abscisic acid 8'-hydroxylase gene; and (ii) an oligonucleotide reverse primer containing a complementary sequence of a base sequence of at least 15 continuous bases on a predetermined base sequence located within the fourth exon or the fourth intron of the abscisic acid 8'-hydroxylase gene to detect insertion deletion variant in abscisic acid 8'-hydroxylase gene of the genome A.
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

通常、種子は休眠性を有しており、収穫前及び収穫直後の発芽が抑制されている。種子休眠が弱いコムギの種子は、収穫期の降雨や高湿度により、しばしば穂発芽(収穫前に親植物の上で種子が発芽する現象)を起こす。日本国内で最大の麦作地域である北海道でも、コムギの収穫時期には霧が多く、穂発芽が起きる。世界的にみると、登熟期が低温・曇天になりやすいスウェーデンやイギリスなどで、穂発芽被害がしばしば起きる。また、近年の世界的な異常気象により、カナダやアメリカ、オーストラリアなどのこれまで穂発芽が問題とならなかった地域でも、穂発芽被害が報告されるようになってきている。

穂発芽した種子では、でんぷん分解酵素であるアミラーゼや、タンパク質分解酵素であるプロテアーゼの酵素活性が高くなり、その結果、でんぷんやタンパク質が分解される。そのため、穂発芽した種子が混入した原料から作製したうどん(日本めん)やパンなどの小麦粉製品においては品質低下が起きる。そこで、穂発芽しない種子休眠性の強いコムギ品種の作出が強く求められている。

アブシジン酸(ABA)は、種子休眠に関与する植物ホルモンであり、種子が休眠から覚め、発芽する際にABA量は減少する。このABA量の減少には、ABAの主要な不活化酵素であるABA8'位水酸化酵素(ABA8'ox;アブシジン酸分解酵素の1つ)によるABAの代謝(分解)が関与している(非特許文献1)。これまでに、シロイヌナズナの突然変異体やオオムギの形質転換体を用いた解析では、種子が発芽する際に機能するABA8'oxの遺伝子発現量を抑制すると、発芽が著しく遅延することが示されている(非特許文献1~3)。

コムギでも、シロイヌナズナやオオムギと同様に、種子が発芽する際に機能しているABA8'oxの活性を植物全体で大幅に低下させることができれば、発芽が抑制される可能性がある。しかし、コムギ(Triticum aestivum)はA、B、Dの3種のゲノムからなる異質6倍体であり、発芽時に発現しているコムギABA8'ox遺伝子(TaABA8'ox1)には3つの同祖遺伝子(TaABA8'ox1A、TaABA8'ox1B、TaABA8'ox1D)がゲノムA、B、D上に1つずつ存在する。異質6倍体であるコムギでは、優性の遺伝子変異を除き、遺伝子変異を表現型の変化につなげるには、同祖遺伝子群全てに変異を導入する必要がある。代替法として遺伝子発現を抑制する技術であるRNAi法やアンチセンスRNA法などを利用して、TaABA8'ox1の発現を抑制した組換えコムギを作出する方法もある。しかし、組換え作物の利用についての社会的受容状況はまだ厳しく、組換えコムギの実用化は困難な状況にある。

これまでに本発明者は、コムギ遺伝資源からTaABA8'ox1Dに挿入変異を有する系統を見いだしている(特許文献1)。このTaABA8'ox1D挿入変異系統では、挿入部位以降にフレームシフトが起こり、タンパク質のアミノ酸配列が変化してTaABA8'ox1Dが活性を失った結果、植物全体としてのABA分解活性も低下していると考えられる。さらに、TaABA8'ox1D挿入変異を有する品種にγ線照射処理を行うことによりTaABA8'ox1D挿入変異とともにTaABA8'ox1A欠失変異を併せ持つ変異体を作出し、その種子発芽が、TaABA8'ox1D挿入変異を有する親品種「タマイズミ」の種子発芽よりも抑制されていることを示している(特許文献1)。このことから、TaABA8'ox1A欠失変異の導入は、発芽が抑制されたコムギを育種する上で有用と思われる。

しかしながら、特許文献1で見出されたTaABA8'ox1A欠失変異を検出するためのDNAマーカーは優性マーカーであり、TaABA8'ox1A欠失変異の有無を判別することはできるが、TaABA8'ox1A欠失変異型遺伝子と野生型遺伝子を1つずつ有するヘテロ接合体の個体判定には利用できない。品種育成の主要な方法である連続戻し交配では、ヘテロ接合体に反復親を交配することから、育種に用いるDNAマーカーはヘテロ接合体を判別できることが重要である。共優性マーカーを用いれば、ヘテロ接合体を陽性検出できるため、後代検定の結果を待たずにヘテロ接合の判定ができ、交配を進めることができるため、育種年限の短縮につながる。しかし、既知のゲノム情報が限られているコムギでは、突然変異により作出される目的遺伝子の機能が完全に失われるような欠失変異について、共優性マーカーを作製することは非常に難しい。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、コムギの種子休眠性を強化する遺伝子変異の検出に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
被験コムギ由来のゲノムDNAを鋳型として、
(i)アブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の第3イントロン内に位置する配列番号1の1436位~1611位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列を含むオリゴヌクレオチドフォワードプライマーと、
(ii)アブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の第4エクソン又は第4イントロン内に位置する配列番号1の1643位~1837位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列の相補配列を含むオリゴヌクレオチドリバースプライマーと、
を含むプライマーセットを用いた核酸増幅を行い、Aゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子における挿入欠失変異を検出することを含む、被験コムギのAゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の機能抑制変異を検出する方法であって、
前記挿入欠失変異が、配列番号1を基準とする場合に配列番号1の1612位~1642位の配列内に塩基の挿入及び欠失が認められる変異であってフレームシフトを生じる変異であり、Aゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の機能抑制はその挿入欠失変異によって引き起こされる、方法

【請求項2】
 
前記フォワードプライマーが、配列番号1の1567位~1591位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列を含み、前記リバースプライマーが配列番号1の1740位~1764位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列の相補配列を含む、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
 
前記フォワードプライマーが、配列番号8で示される塩基配列を含み、前記リバースプライマーが配列番号9で示される塩基配列を含む、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
 
前記核酸増幅によって得られる増幅断片を制限酵素で処理し、その切断パターンに基づいて、Aゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子における挿入欠失変異を検出する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
 
制限酵素が5'-GGCC-3'を認識配列とするものである、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
 
制限酵素がHaeIIIである、請求項5に記載の方法。

【請求項7】
 
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法を用いて、Aゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の機能抑制変異をヘテロ接合で有するコムギを判別し、それを戻し交配に用いることを含む、種子休眠性が強化されたコムギの育種方法。

【請求項8】
 
(i) 配列番号1の1436位~1611位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列を含むオリゴヌクレオチドフォワードプライマーと、
(ii) 配列番号1の1643位~1837位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列の相補配列を含むオリゴヌクレオチドリバースプライマーと、
を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法に使用するための、コムギAゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の機能抑制変異検出用のオリゴヌクレオチドプライマーセット。

【請求項9】
 
前記フォワードプライマーが、配列番号1の1567位~1591位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列を含み、前記リバースプライマーが配列番号1の1740位~1764位の塩基配列上の連続した少なくとも15塩基の塩基配列の相補配列を含む、請求項8に記載のプライマーセット。

【請求項10】
 
前記フォワードプライマーが、配列番号8で示される塩基配列を含み、前記リバースプライマーが配列番号9で示される塩基配列の相補配列を含む、請求項9に記載のプライマーセット。

【請求項11】
 
請求項8~10のいずれか1項に記載のプライマーセットと制限酵素とを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法に使用するための、コムギAゲノムのアブシジン酸8'位水酸化酵素遺伝子の機能抑制変異検出用のキット。

【請求項12】
 
制限酵素が5'-GGCC-3'を認識配列とするものである、請求項11に記載のキット。

【請求項13】
 
制限酵素がHaeIIIである、請求項12に記載のキット。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2011107156thum.jpg
State of application right Registered


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