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細胞の評価方法およびその利用 コモンズ

国内特許コード P130009200
整理番号 813-1385
掲載日 2013年4月25日
出願番号 特願2012-237081
公開番号 特開2014-083042
登録番号 特許第6218208号
出願日 平成24年10月26日(2012.10.26)
公開日 平成26年5月12日(2014.5.12)
登録日 平成29年10月6日(2017.10.6)
発明者
  • 難波 大輔
  • 難波 富士緒
出願人
  • 国立大学法人愛媛大学
発明の名称 細胞の評価方法およびその利用 コモンズ
発明の概要 【課題】非侵襲的に幹細胞を同定可能な方法、非侵襲的に移植用細胞における幹細胞の割合を評価する方法を提供する。
【解決手段】細胞の運動を解析することで、幹細胞コロニーを同定できることを見出した。本発明は、対象から得た細胞を培養系において評価する方法であって、細胞の移動速度を指標に、細胞の増殖能を評価する工程を含む方法を提供する。細胞の移動速度は、培養系における細胞がインターバル撮像された複数の細胞画像の特定ピクセルでの輝度の変化に基づく値として求めることができ、またインターバル撮像された2枚の細胞画像から、特定領域内の各ピクセルにおける輝度差の絶対値を算出し、特定領域内の輝度差の絶対値の総量を特定領域の面積値で除したモーション・インデックスで代替することができる。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要



正常な皮膚から増殖能の高い表皮角化細胞を得て、培養によりシート状の培養表皮を調製し、患者の皮膚損傷部位に移植する培養表皮移植技術が開発されている。再生医療に用いられるヒト表皮角化細胞の培養系において、培養状態や増殖能の高い細胞の含有率の評価は重要である。また、移植することを目的に培養された表皮は、医療行為である臓器移植の場合とは異なり、製品としての品質管理が求められる。





ヒト表皮角化細胞は、適切な培養条件ではコロニーを形成するが(非特許文献1)、コロニーを形成する角化細胞には異なる増殖活性を持つ数種の細胞が含まれる(非特許文献2)。これらの中で、ヒト表皮角化幹細胞(ホロクローンとも呼ばれる:非特許文献2)は、高い増殖活性を持ち、ヒトが一生涯に必要とする表皮角化細胞を生み出す能力を持っている(非特許文献3,4)。このヒト表皮角化幹細胞の培養は、広範囲の重度熱傷患者への角化細胞シートの自家移植を実現した(非特許文献5-7)。これはヒト幹細胞を用いた再生医療の成功例として、広く認知されている(非特許文献8-11)。他のコロニー形成能のある角化細胞は、限られた増殖能を持つ前駆細胞(メロクローン)と一過的な増殖能しかない細胞(パラクローン)(非特許文献2)である。前者は、短期間のみ表皮を再生できるが、後者はその能力が無い。





幹細胞の移植は、表皮のような自己複製する組織の再生医療にとって必須である。これまでのところ、ヒト表皮角化幹細胞は、クローン解析(非特許文献2)や細胞表面マーカー(非特許文献12-14)によって、同定されている。

産業上の利用分野



本発明は、細胞の評価方法に関する。より詳細には、細胞の運動性を指標とした、幹細胞の同定方法、および移植用の細胞の評価方法に関する。本発明の方法は、特に、自家培養表皮または自家培養角膜上皮の品質評価のために好適である。本発明は、例えば、再生医療等の分野で有用である。

特許請求の範囲 【請求項1】
対象から得た細胞を培養系において評価する方法であって、培養系における該細胞に由来するコロニー内の複数の細胞の移動速度を指標に、増殖性細胞から構成されるコロニーの形成能を評価する工程を含
複数の細胞の移動速度が、複数の細胞の平均移動速度であり、
複数の細胞の平均移動速度が、インターバル撮像された2枚のコロニー画像からコロニー内の各ピクセルにおける輝度差の絶対値を算出し、コロニー内の輝度差の絶対値の総量をコロニーの面積値で除したモーション・インデックスで代替される、方法。

【請求項2】
対象が、受傷組織および健常組織を有しており、対象から得た細胞が、対象の健常組織から得た、受傷部位に移植するための自家培養組織を作製するためのものである、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
組織が、皮膚または角膜であり、自家培養組織が、自家培養表皮または自家培養角膜上皮である、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
対象の表皮または上皮から得た細胞中の表皮角化幹細胞または上皮角化幹細胞を同定する方法であって、培養系中の該細胞に由来するコロニー内の複数の細胞の移動速度を指標に、増殖性細胞から構成されるコロニーの形成能を評価する工程を含
複数の細胞の移動速度が、複数の細胞の平均移動速度であり、
複数の細胞の平均移動速度が、インターバル撮像された2枚のコロニー画像からコロニー内の各ピクセルにおける輝度差の絶対値を算出し、コロニー内の輝度差の絶対値の総量をコロニーの面積値で除したモーション・インデックスで代替される、方法。

【請求項5】
対象が、受傷組織および健常組織を有しており、対象から得た細胞が、対象の健常組織から得た、受傷部位に移植するための自家培養組織を作製するためのものである、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
組織が、皮膚または角膜であり、自家培養組織が、自家培養表皮または自家培養角膜上皮である、請求項5に記載の方法。

【請求項7】
自家培養組織の製造方法であって:
受傷組織および健常組織を有する対象の健常組織から得た細胞を培養し、受傷部位に移植するための自家培養組織を作製する工程、および
培養系において、対象から得た細胞に由来するコロニー内の複数の細胞の移動速度を指標に、作製された自家培養組織を評価する工程
を含
複数の細胞の移動速度が、複数の細胞の平均移動速度であり、
複数の細胞の平均移動速度が、インターバル撮像された2枚のコロニー画像からコロニー内の各ピクセルにおける輝度差の絶対値を算出し、コロニー内の輝度差の絶対値の総量をコロニーの面積値で除したモーション・インデックスで代替される、製造方法。

【請求項8】
自家培養組織が、自家培養表皮または自家培養角膜上皮である、請求項7に記載の方法。

【請求項9】
受傷組織および健常組織を有する対象の健常組織から得た細胞から形成されたコロニーがインターバル撮像された複数のコロニー画像を入力する画像入力部と、
入力された複数のコロニー画像から、コロニー内の各ピクセルにおける輝度差の絶対値を算出し、コロニー内の輝度差の絶対値の総量をコロニーの面積値で除してモーション・インデックスを算出するモーション・インデックス算出部と、
を備える、請求項1~3のいずれか1項の評価方法を実施するための細胞画像解析装置。

【請求項10】
モーション・インデックス閾値を予め記憶する閾値記憶部と、
算出されたモーション・インデックスとモーション・インデックス閾値とを比較し、閾値を超える領域を増殖性細胞領域として特定する増殖性細胞領域特定部と
をさらに備える、請求項9に記載の細胞画像解析装置。

【請求項11】
コンピュータに対し、
受傷組織および健常組織を有する対象の健常組織から得た細胞に由来するコロニー内の細胞がインターバル撮像された複数の細胞画像を入力する画像入力ステップと、
入力された複数の細胞画像から、コロニー内の各ピクセルにおける輝度差の絶対値を算出し、コロニー内の輝度差の絶対値の総量をコロニーの面積値で除したモーション・インデックスを算出する、モーション・インデックス算出ステップと、
を実行させる、請求項1~3のいずれか1項の評価方法を実施するためのプログラム。

【請求項12】
コンピュータが、モーション・インデックス閾値を予め記憶する閾値記憶部を備えており、
算出されたモーション・インデックスとモーション・インデックス閾値を比較し、閾値を超える領域を増殖性細胞領域として特定するステップ
をさらに実行させる、請求項11に記載のプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012237081thum.jpg
出願権利状態 登録
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