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(In Japanese)化学修飾水溶性エラスチン、化学修飾水溶性エラスチンとコラーゲンとの混合ゲル及びそれらの製造方法

Patent code P130009641
Posted date Jul 17, 2013
Application number P2012-500615
Patent number P5935094
Date of filing Feb 16, 2011
Date of registration May 20, 2016
International application number JP2011053228
International publication number WO2011102363
Date of international filing Feb 16, 2011
Date of international publication Aug 25, 2011
Priority data
  • P2010-034149 (Feb 19, 2010) JP
Inventor
  • (In Japanese)岡元 孝二
  • (In Japanese)山田 宏
  • (In Japanese)前川 陽祐
  • (In Japanese)渡辺 亮太
  • (In Japanese)足立 光優
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人九州工業大学
Title (In Japanese)化学修飾水溶性エラスチン、化学修飾水溶性エラスチンとコラーゲンとの混合ゲル及びそれらの製造方法
Abstract (In Japanese)本発明が解決しようとする課題は、水溶性エラスチンとコラーゲンを利用して、生体適合性に優れ、かつ、十分な弾力性、伸展性、強度を有する人工血管等の医療用材料を提供することである。
上記の課題は、高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれる第1アミン及び第2アミンの一部又は全部をN-アシル化すると共に、該分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部をアミノ酸のアルキルエステルのアミノ基とカップリングさせて得られる化学修飾水溶性エラスチンと、ほぼ同重量のコラーゲンを混合して得られる化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲル、並びに、化学修飾水溶性エラスチンをコラーゲンに対して増量あるいは減量して混合して得られる化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲル、さらにこれらの混合ゲルに放射線を照射した化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルにより達成された。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

人工血管は、主として循環器系の病気や怪我に際して、生体の血管の代替品として用いられている。人工血管として現在注目を浴びているものの例として、合成高分子材料にコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、あるいはフィブロネクチン等を導入して更に細胞を播種したハイブリッド型人工血管がある。このハイブリッド型人工血管は、激しい血流に影響を受けて細胞が剥がれてしまう問題がある。また、基盤となる材料が合成高分子のため生体適合性の面でも問題があり、直径3mm以下の人工血管を作製して移植した場合、血栓により血管内腔が狭窄しないように抗血液凝固剤を飲み続けなければならないという問題点がある。更に、この人工血管を成長期に移植すると、成長に伴って再度手術により人工血管を移植しなければならないという問題点がある。

これらのハイブリッド型人工血管の基盤として用いられる合成高分子としては、現在、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(e-PTFE)が主流であるが、このポリマーは非粘着性、屈曲性に優れているものの、強度の面で問題があり、静脈や小動脈(内径4~8mm)のみにしか用いられていない。このように合成高分子は問題があるので、合成高分子に代わる材料として生体高分子が着目されている。生体高分子のうちコラーゲンは、生体中に多量存在し(生体中のタンパク質の約1/3を占める。)、生体適合性や細胞接着性もあり、これを利用した人工血管の作製が試みられているが、コラーゲン100%のものは強度の面で問題がある。

コラーゲンと水溶性エラスチンを組合わせて、後述のごとく医療用材料を作成することも知られている。エラスチンとは、動物、特に哺乳動物の皮膚の真皮、靭帯、腱、血管壁等の結合組織の中に、コラーゲンと共に存在するタンパク質である。エラスチンは、通常、生体内においては、3次元の網目構造の不溶性のタンパク質として存在している。かかるエラスチンを、酸又はアルカリで加水分解したり、酵素で処理することによって、前述した水溶性エラスチンが得られることは広く知られている。水溶性エラスチンは、水分を豊富に保持する能力を有することから、化粧品、特に保湿剤として利用されている他、皮膚に弾力を与える等の美容効果があるとして、コラーゲン等と共に健康食品としても利用されている。

そして、更に水溶性エラスチンは、これを可溶化コーゲンと混合して成型用組成物を得ること(特許文献1)や、人工血管基材の内壁面にコラーゲン層を設け、これに水溶性エラスチンを架橋剤によって架橋させること(特許文献2)が提案されている。また、架橋されたエラスチンとコラーゲン等の生体高分子との混合物を、医療用材料として用いることも提案されている(特許文献3)。しかしながら、実用に耐える人工血管等は未だ開発されていない。また、本発明者らは、水溶性エラスチンを得る方法を提案している(特許文献4)。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、人工血管用材料等の用途に利用できる可能性がある、化学修飾水溶性エラスチン、化学修飾水溶性エラスチンとコラーゲンとの混合ゲル及びそれらの製造方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
分子量が3万~30万である高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれる第1アミン及び第2アミンの一部又は全部における窒素原子上の水素原子の1つを下記式1で表される基に置換した構造を有し、かつ、該分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部におけるカルボキシル基中の-OHを下記式2~式4で表される基よりなる群から選ばれた少なくとも1つの基に置換した構造を有する化学修飾水溶性エラスチン。
【化1】
 
(省略)
式1~式4中、R1は水素原子、メチル基又はフェニル基を表し、R2は炭素数1~4のアルキル基を表し、波線部分は他の構造との結合位置を表す。

【請求項2】
 
分子量が3万~30万である高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれる第1アミン及び第2アミンの一部又は全部における窒素原子上の水素原子の1つを下記式1で表される基に置換した構造を有し、かつ、該分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部におけるカルボキシル基中の-OHを下記式2~式4で表される基よりなる群から選ばれた少なくとも1つの基に置換した構造を有する化学修飾水溶性エラスチンと、コラーゲンとが混合された化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲル。
【化2】
 
(省略)
式1~式4中、R1は水素原子、メチル基又はフェニル基を表し、R2は炭素数1~4のアルキル基を表し、波線部分は他の構造との結合位置を表す。

【請求項3】
 
化学修飾水溶性エラスチンとコラーゲンとの重量比(化学修飾水溶性エラスチン/コラーゲン)が、1/200~200/1である請求項2記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲル。

【請求項4】
 
化学修飾水溶性エラスチンと、ほぼ同重量のコラーゲンを混合して得られる請求項2又は3記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲル。

【請求項5】
 
化学修飾水溶性エラスチンとコラーゲンを混合して得られる混合ゲルに、放射線を照射したことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲル。

【請求項6】
 
(1)分子量が3万~30万である高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれる第1アミン及び第2アミンの一部又は全部をN-アシル化する工程、(2)該高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部をアミノ酸の低級アルキルエステルのアミノ基とカップリングさせる工程、及び、(3)前記(1)と(2)の工程を経て得られた化学修飾水溶性エラスチンを、コラーゲンと溶液状態で混合して混合ゲルを調製する工程からなる化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルの製造方法。

【請求項7】
 
化学修飾水溶性エラスチンとコラーゲンとの重量比(化学修飾水溶性エラスチン/コラーゲン)が、1/200~200/1である請求項6記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルの製造方法。

【請求項8】
 
化学修飾水溶性エラスチンと、ほぼ同重量のコラーゲンを混合することからなる請求項6又は7記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルの製造方法。

【請求項9】
 
(1)分子量が3万~30万である高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれる第1アミン及び第2アミンの一部又は全部をN-アシル化する工程、(2)該高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部をアミノ酸の低級アルキルエステルのアミノ基とカップリングさせる工程、(3)前記(1)と(2)の工程を経て得られた化学修飾水溶性エラスチンを、コラーゲンと溶液状態で混合して混合ゲルを調製する工程、及び、(4)前記(3)で得られた混合ゲルに放射線を照射する工程からなる化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルの製造方法。

【請求項10】
 
化学修飾水溶性エラスチンと、ほぼ同重量のコラーゲンを混合して放射線照射することからなる請求項9記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルの製造方法。

【請求項11】
 
化学修飾水溶性エラスチンをコラーゲンよりも少量又は多量に混合して放射線照射することからなる請求項9記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルの製造方法。

【請求項12】
 
請求項1に記載の化学修飾水溶性エラスチンを含む医療用材料。

【請求項13】
 
請求項2~5のいずれか1つに記載の化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルを含む医療用材料。

【請求項14】
 
人工血管材料である、請求項13に記載の医療用材料。

【請求項15】
 
請求項6~11のいずれか1つに記載の製造方法により製造された化学修飾水溶性エラスチン・コラーゲン混合ゲルを含む医療用材料を製造する工程を含む医療用材料の製造方法。

【請求項16】
 
前記医療用材料が、人工血管材料である、請求項15に記載の医療用材料の製造方法。

【請求項17】
 
(1)分子量が3万~30万である高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれる第1アミン及び第2アミンの一部又は全部をN-アシル化する工程、及び、(2)該高分子量水溶性エラスチンの分子中に含まれるカルボキシル基の一部又は全部をアミノ酸の低級アルキルエステルのアミノ基とカップリングさせる工程を含む化学修飾水溶性エラスチンの製造方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2012500615thum.jpg
State of application right Registered
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