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コミュニケーション能力の評価を支援する方法及び当該能力の評価システム

国内特許コード P140010667
整理番号 S2014-0207-N0
掲載日 2014年6月25日
出願番号 特願2014-071335
公開番号 特開2015-192704
登録番号 特許第6518889号
出願日 平成26年3月31日(2014.3.31)
公開日 平成27年11月5日(2015.11.5)
登録日 令和元年5月10日(2019.5.10)
発明者
  • 岡崎 俊太郎
  • 定藤 規弘
  • 伊藤 嘉邦
  • 小池 耕彦
出願人
  • 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
発明の名称 コミュニケーション能力の評価を支援する方法及び当該能力の評価システム
発明の概要 【課題】自閉症スペクトラム障害や自閉症スペクトラム傾向を特徴付けるコミュニケーション能力を客観的に評価する方法を提供する。
【解決手段】第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる意図的でない動きに関する運動情報を取得し、両者の運動情報に対して因果解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける因果的影響量を同定するようにする。因果的影響量に基づいて第1の被験者のコミュニケーション能力を評価できる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

コミュニケーション能力に関する障害として、自閉症スペクトラム障害が挙げられる。自閉症スペクトラム障害とは、自閉症からアスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害までを含む概念である。最近の精神疾患の診断基準であるDSM-5(非特許文献1)によれば,自閉症スペクトラム障害には大きく2つの特徴が挙げられている。ひとつは社会的相互作用(主に非言語コミュニケーション)およびコミュニケーション(主に言語コミュニケーション)の質的障害であり、もうひとつは限局した興味や行動である。近年,定型発達者においても,少なからず同様の自閉傾向が存在していることがわかってきている。これら障害者から定型発達者までに存在する連続的な傾向を自閉症スペクトラム傾向という。

特に前者の特徴(社会的相互作用およびコミュニケーションの質的な障害)に関連する科学的な事実として,非言語行動の模倣(特に無意識に生じる模倣)の減退が報告されている(非特許文献2)。この報告によれば、模倣行動の減退については自閉症スペクトラム傾向のある定型発達者においても報告されている(非特許文献3)。

自閉症スペクトラム障害の診断は、概して、精神科医、小児科医及び臨床心理士等が対象者の社会的行動等の観察結果に基づいて行ってきた。また、自閉症スペクトラム傾向までを定量化する場合には、質問紙が用いられている。

一方、眼球運動を計測する自閉症診断支援装置(特許文献1)等も開発されてきている。

産業上の利用分野

本明細書は、コミュニケーション能力の評価を支援する方法及び当該能力の評価システム等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コミュニケーション能力の評価システムの作動方法であって、
前記システムは、第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報(ただし、眼球運動に関する運動情報及び着座状態での会話を伴う運動情報を除く。)を取得する運動情報取得手段と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する同定手段と、
を備え、
前記運動情報取得手段が、前記両者のそれぞれに生じる前記意図的でない動きに関する運動情報を取得するステップと、
前記同定手段が、前記両者の運動情報を用いて因果関係の解析を実施して、前記第1の被験者固有の因果的影響量を同定するステップと、
を備え、
前記因果的影響量に基づいて前記第1の被験者のコミュニケーション能力の評価を支援する、方法。

【請求項2】
コミュニケーション能力の評価システムの作動方法であって、
前記システムは、第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に静止立位で対向配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報を取得する運動情報取得手段と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する同定手段と、
を備え、
前記運動情報取得手段が、前記両者のそれぞれに生じる前記意図的でない動きに関する運動情報を取得するステップと、
前記同定手段が、前記両者の運動情報を用いて因果関係の解析を実施して、前記第1の被験者固有の因果的影響量を同定するステップと、
を備え、
前記因果的影響量に基づいて前記第1の被験者のコミュニケーション能力の評価を支援する、方法。

【請求項3】
前記運動情報を取得するステップは、前記運動情報取得手段が、前記運動情報として、前記両者の重心移動に基づく運動情報を取得するステップである、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記重心移動は、前記両者の対向方向に沿う重心移動である、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
前記対象体は第2の被験者であり、
前記因果的影響量を同定するステップは、前記同定手段が、前記第2の被験者が前記第1の被験者から受ける前記第2の被験者に固有の因果的影響量も同定するステップである、請求項1~4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
前記コミュニケーション能力の評価結果に基づき、自閉症スペクトラム傾向の診断を支援する、請求項1~5のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
前記コミュニケーション能力の評価結果に基づき、自閉症スペクトラム障害を診断支援する、請求項1~5のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
コミュニケーション能力の評価システムの作動方法であって、
前記システムは、複数の被験者から選択される2者からなるペアがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報(ただし、眼球運動に関する運動情報及び着座状態での会話を伴う運動情報を除く。)を取得する運動情報取得手段と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する同定手段と、
を備え、
前記運動情報取得手段が、複数の被験者から選択される2者からなるペアがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる意図的でない動きに関する運動情報を取得するステップと、
前記同定手段が、前記両者の運動情報に対して因果関係の解析を実施して前記両者のそれぞれが他方から受ける固有の因果的影響量を同定するステップと、
を、前記複数の被験者について実施し、
前記複数の被験者を含む集団における相対的なコミュニケーション能力の評価を支援する、方法。

【請求項9】
コミュニケーション能力の評価システムの作動方法であって、
前記システムは、複数の被験者から選択される2者からなるペアがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報を取得する運動情報取得手段と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する同定手段と、
を備え、
前記運動情報取得手段が、複数の被験者から選択される2者からなるペアがコミュニケーション可能に静止立位で対向配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる意図的でない動きに関する運動情報を取得するステップと、
前記同定手段が、前記両者の運動情報に対して因果関係の解析を実施して前記両者のそれぞれが他方から受ける固有の因果的影響量を同定するステップと、
を、前記複数の被験者について実施し、
前記複数の被験者を含む集団における相対的なコミュニケーション能力の評価を支援する、方法。

【請求項10】
コミュニケーション能力の評価システムであって、
第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報(ただし、眼球運動に関する運動情報及び着座状態での会話を伴う運動情報を除く。)を取得する運動情報取得手段と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する手段と、
を備える、システム。

【請求項11】
コミュニケーション能力の評価システムであって、
第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に静止立位で対向配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報を取得する運動情報取得手段と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する手段と、
を備える、システム。

【請求項12】
前記運動情報を取得する手段は、重心動揺計測ユニットを備える、請求項10又は11に記載のシステム。

【請求項13】
コミュニケーション能力の評価装置であって、
第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報(ただし、眼球運動に関する運動情報及び着座状態での会話を伴う運動情報を除く。)を取得する運動情報取得部と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する因果的影響量同定部と、
を備える、装置。

【請求項14】
コミュニケーション能力の評価装置であって、
第1の被験者と当該第1の被験者とコミュニケーション可能な対象体とがコミュニケーション可能に静止立位で対向配置された状態において、所定時間にわたって同時期に両者それぞれに生じる運動課題や実験刺激が付与されない状況での動きである意図的でない動きに関する運動情報を取得する運動情報取得部と、
前記両者の運動情報に対する因果関係の解析を実施して前記第1の被験者が前記対象体から受ける前記第1の被験者に固有の因果的影響量を同定する因果的影響量同定部と、
を備える、装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014071335thum.jpg
出願権利状態 登録


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