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半導体を備えた電子装置として、例えば、半導体素子としての太陽電池セルを備えた太陽電池モジュール(以下、太陽電池セル、太陽電池モジュール、及び、太陽電池アレイを、単に、太陽電池ともいう)がある。一般的に、シリコン系、化合物系の太陽電池には、pn接合半導体としてのpn接合型ダイオード(フォトダイオード)が用いられている。
太陽電池では、pn接合型ダイオードに光を当てて、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)とは逆の過程を通じて電子に光のエネルギーを吸収させ(光励起)、半導体の性質を利用して、エネルギーを持った電子を直接的に電力として取り出している。酸化チタン等の酸化物半導体を用いた色素増感太陽電池も知られている。
近年、太陽電池の寿命が延び、使用期間中の欠陥の発生に伴う性能劣化が問題となってきている。想定される欠陥は多岐にわたり、製造時に起因して既に欠陥を有している場合、又は、長期間の使用によって劣化が生じる場合などがある。
現在、太陽電池の欠陥を検出する技術として、製造段階においては、外観目視検査、光学顕微鏡を用いた検査、透過X線を用いた検査、断面検査、OM顕微鏡を用いた検査、I-V特性検査、ソーラシミュレータによるI-V特性検査等がある。
通常、製造時の検査では、まず、I-V特性によって発電量を検査し、仕様を満足していない場合に、さらに詳細な検査を実施する。
また、例えば、特許文献1では、湿式太陽電池(2つの電極間に電解質を蓄えた構造)における電解質層の電気化学的特性と電極間の距離を相互に関連付けて最適化することで、高性能な光電変換素子を提供すること、及び、関連付けを固体電解質にも応用することで、耐久性が高い光電変換素子を簡便な作製方法によって提供することを可能とする技術が記載されている。
また、特許文献2では、太陽電池の半導体における空乏層容量(C)を算出するために、インダクタンス成分Lと抵抗成分R1、及び、空乏層容量Cに並列に抵抗成分R2が付加された直並列等価回路を用いる技術、および、この技術の問題点を解決するために、太陽電池等の電子デバイス等において、被測定物の複素インピーダンスの周波数特性を測定し、その測定値からモンテカルロ法により、評価関数が最小になる素子定数を演算し、算出した素子定数を局所探索法の開始値として評価関数が極小値になる素子定数を演算し、これらの演算処理の繰返し回数を予め設定し、この繰返し回数だけ演算処理を所定回数だけ繰り返すことにより、極小値の中で最も小さい値を取る素子定数の組み合わせを抽出する技術が記載されている。
また、特許文献3では、リチウムイオン電池や鉛蓄電池などの二次電池を、抵抗(21)と容量(22)とが並列に接続された回路と抵抗(23)とを直列に接続した等価回路(回路モデル)で表し、この等価回路の各パラメータを算出して解析する技術が記載されている。
本発明は、太陽電池等の半導体素子を備えた電子装置の欠陥を検出する欠陥診断装置に係り、特に、電子装置の欠陥を効率良く検出するのに好適な欠陥診断装置に関するものである。
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