TOP > 国内特許検索 > ブルーベリーの生産方法、及び該方法により得られる連続開花性ブルーベリー
ブルーベリーは、7月から短日に反応して、9月頃までに新梢(新しく伸びた茎)の先端や葉の付け根(葉腋)に花芽を分化(形成)し、休眠を経て翌年開花するので、通常、1年に1回しか収穫できない落葉果樹である。 例えば、東京では、夏至が過ぎた7月頃から花芽の形成が始まり、日中の気温が10~15℃程度となる11月には落葉が完了し、休眠を経て、春(4月頃)花が咲き散ったあと、およそ60日ほどで種子のまわりに果肉が形成・成熟し、初夏(6月)以降に収穫、というライフサイクルが一般的である。 このように、ブルーベリーは落葉樹であるため、休眠期(植物の成長≪葉の光合成≫が停止する期間)が存在し、休眠打破には一定期間低温にあたることが必要とされる。このことを低温要求時間と言い、この低温要求時間が満たされないと、萌芽の不良が起きる。 低温要求時間は、7.2℃以下の積算時間で表され、ブルーベリーにおいては、品種によって様々で、100時間程度の品種もあれば、1500時間をも要する品種もあり、バラエティーに富んでいる。 また、ブルーベリーは、品種の違いを利用して、6月中旬から9月上旬まで出荷されているが、1品種でみると、その収穫期間は、1年のうちたった3週間程度である。 収穫期間が限られているゆえに、オフシーズン(10月から翌年の5月まで)が長く、サクランボやイチゴよりも単価が高い、天候面などにおいてリスクが大きい、などの問題がある。収穫期間が長くなれば(すなわち、周年生産が可能となれば)、このようなリスク回避はもとより、労働力の平準化、増産、消費者へのより一層の普及、自給率の向上なども期待できる。加えて、通常、摘花(摘果)も行われているので、収穫量が減少するという問題もあった。
本発明は、オフシーズンに収穫が可能で、しかもその収穫期間が長く、果実の品質も良好なブルーベリーの生産方法に関する。 また、本発明は、このような生産方法により得られ、花芽の形成や、開花、結実とが同時に見られる連続開花性ブルーベリーに関する。
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