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(In Japanese)植物環状人工染色体 commons

Patent code P150012075
Posted date Jun 19, 2015
Application number P2013-557488
Patent number P5668154
Date of filing Feb 1, 2013
Date of registration Dec 19, 2014
International application number JP2013052331
International publication number WO2013118647
Date of international filing Feb 1, 2013
Date of international publication Aug 15, 2013
Priority data
  • P2012-024955 (Feb 8, 2012) JP
Inventor
  • (In Japanese)村田 稔
  • (In Japanese)長岐 清孝
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人岡山大学
Title (In Japanese)植物環状人工染色体 commons
Abstract (In Japanese)本発明は、植物染色体由来のセントロメア領域の全長または部分、および、少なくとも1つの部位特異的組換え酵素の認識部位を含む植物環状人工染色体を含有する植物体に関する。また当該植物体は、(a)2つの部位特異的組換え酵素の認識部位がセントロメア領域の全長または部分を挟んだ位置に順方向で導入されている染色体を含有する植物体Aを準備する工程;および(b)植物体Aと、部位特異的組換え酵素をコードする遺伝子を含有する植物体Bとを交配する工程により作製することができる。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

人工染色体は、大きなサイズの遺伝子や複数の遺伝子を、安定的かつ制御可能に生物に導入可能なベクターとして注目されている。これまで、酵母やヒトなどでは人工染色体が作製されてきたが、植物では確実な成功例が報告されていない。トウモロコシやシロイヌナズナにおいて人工染色体を創出したという報告がなされているが(非特許文献1~6)、これらの植物人工染色体には問題点が存在する。

非特許文献1においてCarlsonらは、トウモロコシのセントロメア領域に局在する数種の反復配列を組み合わせて、7~190kbの環状のDNA分子を作製し、パーティクルガンによりトウモロコシに打ち込んだ。その結果、トウモロコシ内に人工ミニ染色体を形成することに成功し、次代に伝達されたことを報告した。しかしながら、非特許文献1の結果には多くの研究者が疑問を呈している(非特許文献2)。非特許文献1で報告されている人工ミニ染色体は、減数分裂を経た次代への伝達率が従来報告されている常識的な範囲を超えて高いこと、人工ミニ染色体において、セントロメアとして機能するのに必須であるCENH3タンパク質の局在を確認していないこと、導入されたDNA分子におけるセントロメアのサイズが高等真核生物の人工染色体と比較して小さく19kbしかないこと等が、非特許文献2において指摘されている。

非特許文献3により、トウモロコシで人工染色体の作製に成功したとの報告がなされている。非特許文献3では、トウモロコシ染色体のセントロメア領域と、テロメア領域と、複製起点を結合させた長鎖の直鎖状DNAが作製され、当該直鎖状DNAがパーティクルガンによりトウモロコシに導入された。このトウモロコシ由来のカルス培養細胞では、新規の小型染色体(推定サイズ15~30Mb)が確認されており、それらが1年以上維持されたことが報告されている。非特許文献3によれば、カルス培養細胞から再分化させた植物体にも小型染色体が伝達されていたが、植物体は不稔であり、小型染色体の後代への伝達を確認することはできなかった。またDNAの導入にパーティクルガンを使用する方法では、長鎖のDNAをインタクトな状態で細胞内に導入することは難しいと考えられる。

非特許文献4および非特許文献5では、テロメアDNAを外部から導入して内在のDNAに挿入し、挿入された部分に切断を誘発する方法(テロメア誘発染色体切断;telomere-associated chromosome truncation)により、小型染色体を作り出し、ベクター化しようとする試みが報告されている。本方法は当初、ヒトやマウスの培養細胞で開発されていた。非特許文献4においては、トウモロコシのB染色体(付随的な染色体)を、テロメアを用いて小型化し、LoxP配列を導入したことが報告されている。また最近、同様の方法についてシロイヌナズナでも有効性が確認された(非特許文献6)。これらのテロメアを用いて得られた小型染色体は、直鎖状であり大きさは20Mb程度である。さらにテロメアの導入によるミニ染色体作製は、予期していない位置に切断が起きる可能性があり、2倍性の植物では致死に至るケースが多いという問題点がある。

非特許文献7および8では、シロイヌナズナの第2番染色体の短腕由来の環状ミニ染色体が生じたことが報告されている。当該環状ミニ染色体は、ミニ4S染色体を含有するシロイヌナズナの形質転換を行った際に、偶発的に生じたものである。かかる環状ミニ染色体はLoxP配列などを含んでいないため、外来遺伝子の挿入が煩雑であり、人工染色体としての使用は困難である。非特許文献7および8における環状ミニ染色体は、外来遺伝子を挿入可能なLoxP配列などを有さないものであり、外来遺伝子の挿入に、アグロバクテリウム法などの形質転換法を用いる必要があり煩雑である。また非特許文献7および8の環状ミニ染色体には、体細胞内で染色体数が増減するため、安定性に問題があると考えられる。

植物人工染色体の作製の困難性は、植物のセントロメア領域を含む動原体についての解析があまり進んでいないこと、セントロメア領域を構成する長鎖の反復配列DNAを効率的に人工染色体に導入できる方法が十分に確立していないことなどによるものと考えられる。酵母やヒトでは、外部から人工染色体を細胞内に導入するボトムアップ法が用いられるが、植物では細胞が堅固な細胞壁に覆われているため、ボトムアップ法により長鎖のDNAをインタクトな状態で細胞内に導入することが極めて難しい。例えば、非特許文献1や2のようにパーティクルガンでDNAを細胞に導入した場合、衝撃によるDNAの切断を避けることができない。植物の染色体は極めて大きく、セントロメア領域は数百キロ塩基対~数メガ塩基対と酵母等に比較して長い。植物人工染色体の作製においては、長いセントロメア領域の取り扱いが難しく、次代に伝達可能なように構築された植物人工染色体についての報告はない。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は植物環状人工染色体を含有する植物体及び当該植物環状人工染色体を含有する植物体の作製方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
0.5 Mb~20 Mbの長さである植物環状人工染色体を含有する、単子葉植物または双子葉植物である植物体であって、植物環状人工染色体が、植物染色体由来の、200kbより長いセントロメア領域の全長または部分を含み、セントロメア領域とは異なる位置に少なくとも1つのLoxP配列を含む、植物体。

【請求項2】
 
植物環状人工染色体が、2倍体の植物体に追加されてなる、請求項1に記載の植物体。

【請求項3】
 
植物環状人工染色体に含まれるセントロメア領域の部分が、1000kb以下である、請求項1または2に記載の植物体。

【請求項4】
 
植物環状人工染色体のセントロメア領域以外が、植物染色体の長腕由来である、請求項1~3のいずれか1に記載の植物体。

【請求項5】
 
植物体がシロイヌナズナであり、植物環状人工染色体がシロイヌナズナの第2番染色体由来である、請求項4に記載の植物体。

【請求項6】
 
植物染色体由来の、200kbより長いセントロメア領域の全長または部分、および、セントロメア領域とは異なる位置に少なくとも1つのLoxP配列を含む、0.5 Mb~20 Mbの長さの植物環状人工染色体。

【請求項7】
 
請求項1~5のいずれか1に記載された植物体由来であって、植物環状人工染色体を含有する培養細胞。

【請求項8】
 
以下の工程を含む、請求項1~5のいずれか1に記載の植物体を作製する方法であって
(a)LoxP配列を2つ有し、非自律性トランスポゾンDsにより転移可能な領域内に一方のLoxP配列が導入されており、非自律性トランスポゾンDsにより転移可能な領域とは異なる位置に他方のLoxP配列が導入されたDNA断片が1つ、セントロメア領域に導入されている染色体を含有する植物体Cと、非自律性トランスポゾンの転移酵素であるAc転移酵素をコードする遺伝子を含有する植物体Dとを交配することにより、2つのLoxP配列がセントロメア領域の全長または部分を挟んだ位置に、0.5 Mb~10 Mbの距離で順方向で導入されている染色体を含有する植物体Aを準備する工程;
(b)植物体Aと、Cre酵素をコードする遺伝子を含有する植物体Bとを交配する工程;
工程(a)および(b)における植物体A~Dが2倍体の染色体を持つ植物体である、植物体を作製する方法。

【請求項9】
 
植物体A~Dが2倍体である、請求項8に記載の植物体を作製する方法。

【請求項10】
 
植物体Aの染色体において、一方のLoxP配列がセントロメア領域に導入されており、他方のLoxP配列がセントロメア領域とは異なる位置に導入されていることにより、2つのLoxP配列がセントロメア領域の部分を挟んだ位置に導入されている、請求項8または9に記載の植物体を作製する方法。

【請求項11】
 
植物体Aの染色体において、セントロメア領域とは異なる位置に導入されているLoxP配列が、染色体の長腕に導入されている、請求項8~10のいずれか1に記載の植物体を作製する方法。

【請求項12】
 
植物体A~Dがシロイヌナズナであり、植物体Aにおいて2つのLoxP配列が、第2番染色体に含まれており、作製された植物体に含有される植物環状人工染色体が第2番染色体由来である、請求項8~11のいずれか1に記載の植物体を作製する方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2013557488thum.jpg
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技術移転に関しては岡山TLOが窓口になります。


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