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(In Japanese)白金ナノ粒子の物理蒸着を用いたイメージング質量分析方法 meetings achieved

Patent code P150012085
Posted date Jun 22, 2015
Application number P2013-558757
Patent number P6203056
Date of filing Feb 15, 2013
Date of registration Sep 8, 2017
International application number JP2013053743
International publication number WO2013122225
Date of international filing Feb 15, 2013
Date of international publication Aug 22, 2013
Priority data
  • P2012-033258 (Feb 17, 2012) JP
Inventor
  • (In Japanese)荒川 隆一
  • (In Japanese)川▲崎▼ 英也
  • (In Japanese)小澤 智行
Applicant
  • (In Japanese)学校法人関西大学
  • (In Japanese)日産化学株式会社
Title (In Japanese)白金ナノ粒子の物理蒸着を用いたイメージング質量分析方法 meetings achieved
Abstract (In Japanese)本発明は、試料のイオン化支援のためのマトリックスを用いるイメージング質量分析方法であって、イオン化効率が高く、マイグレーションや視覚情報の低減が抑制されており、マトリックス由来の妨害ピークがなく、高い空間分解能で解析が可能な、改善されたイメージング質量分析方法を提供する。
本発明は、具体的には、イメージング質量分析に供する試料の表面に白金ナノ粒子を物理蒸着することによって調製されたサンプルを用いることを特徴とするイメージング質量分析方法を提供する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

生化学、医療、ゲノム創薬等の分野においては、生体組織及び細胞内のタンパク質等の構造解析を行いたいという要求が強い。かかる要求に応える分析手段として、質量分析が挙げられる。この質量分析は、試料にレーザーを照射し、その試料に含まれる生体分子等をイオン化し、発生したイオンの質量を分析するものである(非特許文献1)。

生体組織における目的物質の局在を解明することは、疾患時における異常物質の探索、薬物動態追跡等の分野で非常に価値がある。目的物質を直接発見し、同定する手法の一つが質量分析であるが、近年、二次元的に生体組織中の目的物質の同定、局在の解明を行うイメージング質量分析(IMS:imaging mass spectrometry)が提案されている(特許文献1~4、非特許文献2~3等)。

二次元的に生体組織中の物質の分布の可視化及び同定が行えれば、病変部位の特定及び疾患関連物質(中間体含む)の解明など、in vivoでの情報が直接得られるため社会的貢献が大きい。また、近年、著しい高機能化が進む材料・ナノテク分野においても、高機能化をもたらす物質の分布・局在状態を分析することは、性能発現、製造条件、劣化状態等に大きな影響を及ぼすため、IMSにより得られる情報は極めて有用である。

ところで、質量分析を行うには、試料をイオン化する必要があり、イオン化法として、イオン化支援剤(マトリックス)フリーの二次イオン質量分析法(SIMS)、マトリックスを用いることにより高分子物質も分析可能なマトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)等の利用が知られている。

従来のIMSでも、これらのイオン化法が採用されているが、SIMSで質量分析できる範囲は、質量電荷比(m/z)がたかだか1000程度であり、しかも試料の大部分はイオン化過程で壊れてしまい(いわゆるフラグメント化)、混合物試料の場合にはスペクトルが複雑になり解析が困難となる問題がある。そのため、IMSにおけるイオン化法としては試料のフラグメント化が少ないMALDIが一般的であるが、既存のMALDIを用いたIMSには次のような問題がある。

既存のMALDIでは、イオン化を支援するマトリックスとして、化学合成物質(有機マトリックス)、金属酸化物や金属ナノ粒子を溶媒に分散したもの(無機マトリックス)が知られている。そして、有機マトリックスとしては、1,8-dihydroxy-9(10H)-anthracenone (Dithranol)、2-(4-hydroxy phenylazo) benzoic acid (HABA)、2,5-dihydroxybenzoic acid (DHB)、α-cyano-4-hydroxycinnamic acid (CHCA)、sinapinic acid (SA)等があり、解析物質(タンパク質、ペプチド、合成高分子等)に応じて選択して使用されている。

従来のIMSでは、全て既存のMALDI用の有機マトリックスが使用されているが、元来これらの有機マトリックスはIMS用に開発された物ではないため、イオン化効率は高いが、塩が混在するとマトリックス能が低下するか又は失われる。そのため、塩を含む生体組織のような生の試料を解析するIMSには不適である。また、有機マトリックス由来のイオンピークが低分子量域(m/z:700以下)に強く現れるため、目的物質が低分子量の薬物、添加剤等である場合には、正確な解析が困難である。

また、既存の有機マトリックスをIMSで使用する際は、マトリックスは液体(溶液)状態で滴下又は噴射されて試料上に付着し、分析対象物質を取り込む。そして、乾燥されると分析対象物質を含んだ結晶粒が形成される。このときのマトリックスの結晶粒のサイズは一般に50μm程度以上である(非特許文献4)。分析対象物質はこのマトリックスの結晶粒中に分散しているため、イオン化のためのレーザー光の照射径を小さくしても、マトリックスの結晶粒径よりも高い空間分解能を得ることはできない。

更に、液体のマトリックスを試料に付着させると、用いた液体により目的物質の物理的移動(いわゆるマイグレーション)が起こり、分析対象物質の分布情報が失われていく。しかも、液体のマトリックスを試料に付着させると、結晶粒が組織を被覆するために視覚情報が失われ、試料中の部位を特定し難くなる。IMSを行う際は、解析中に試料の像をCCDカメラ又は顕微鏡で観察できることが望ましいが、マトリックスの結晶粒が試料を被覆していると、どこの部位をイメージングしているのか判別が困難である。また、解析後にどこの部位から目的物質が得られたかを確認することも困難である。

他方、金属ナノ粒子を溶液で分散した無機マトリックスを用いたとしても、ヘキサン、アルコール等の分散媒を使用するため、有機マトリックスの溶液を用いる場合と同様に、目的物質のマイグレーションが起こり、局在を正確に解析することは困難である。

最近、液体のマトリックスを用いない手法として、金蒸着を用いたIMSが提案されている(非特許文献5)。この方法は、イオン化を支援するために試料の表面に金蒸着させることを特徴としている。しかしながら、この方法では、ナノ粒子化した金を蒸着するには特別な装置が必要な点、金由来のイオンピークがスペクトルに強く現れることで目的物質のピークが小さくなるか又は検出できなくなる点で更なる改善の余地がある。

よって、試料のイオン化支援のためのマトリックスを用いるイメージング質量分析方法であって、イオン化効率が高く、マイグレーションや視覚情報の低減が抑制されており、マトリックス由来の妨害ピークがなく、高い空間分解能で解析が可能な、改善されたイメージング質量分析方法の開発が望まれている。

なお、本発明に関連する他の従来技術として、特許文献5及び非特許文献6がある。これらの文献には、レーザー脱離イオン化法(LDI:Laser Desorption Ionization)用のLDIプレートであって、試料のイオン化を補助するイオン化補助粒子として白金粒子を有するLDIプレートが開示されている。しかしながら、これらの文献には、白金粒子を分散した分散液を用いて白金粒子をプレートに担持させることは記載されているが、白金を試料の表面に物理蒸着することやイメージング質量分析に適用することについては全く示唆されていない。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、白金ナノ粒子の物理蒸着を用いたイメージング質量分析方法に関する。

具体的には、イメージング質量分析に供する試料の表面にイオン化支援マトリックスとして白金ナノ粒子を物理蒸着するサンプル調製方法、並びに、当該サンプルを用いたイメージング質量分析方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
イメージング質量分析に供する試料の表面に白金ナノ粒子を物理蒸着することによって調製されたサンプルを用いることを特徴とするイメージング質量分析方法。

【請求項2】
 
前記白金ナノ粒子の平均粒子径は2~20nmである、請求項1に記載のイメージング質量分析方法。

【請求項3】
 
前記物理蒸着により形成される白金ナノ粒子層の厚さは2~50nmである、請求項1又は2に記載のイメージング質量分析方法。

【請求項4】
 
前記物理蒸着は、マグネトロンスパッタリングによる物理蒸着である、請求項1~3のいずれかに記載のイメージング質量分析方法。

【請求項5】
 
マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)イメージング質量分析装置を用いる、請求項1~4のいずれかに記載のイメージング質量分析方法。

【請求項6】
 
イメージング質量分析に供する試料の表面に白金ナノ粒子を物理蒸着することを特徴とするイメージング質量分析用のサンプル調製方法。

【請求項7】
 
前記白金ナノ粒子の平均粒子径は2~20nmである、請求項6に記載のイメージング質量分析用のサンプル調製方法。

【請求項8】
 
前記物理蒸着により形成される白金ナノ粒子層の厚さは2~50nmである、請求項6又は7に記載のイメージング質量分析用のサンプル調製方法。

【請求項9】
 
前記物理蒸着は、マグネトロンスパッタリングによる物理蒸着である、請求項6~8のいずれかに記載のイメージング質量分析用のサンプル調製方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2013558757thum.jpg
State of application right Registered
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