TOP > 国内特許検索 > 栽培方法、育苗方法、超音波病害防除装置、病害防除方法、製造方法及び植物体もしくは苗
植物病害による食料生産の減収は、理想的な収量の15%以上に及ぶと想定されている。現状では植物病害の防除には化学物質特に病原に対する殺菌作用を有する農薬(殺菌剤)が使用されることが一般的である。しかしながら、耐性菌の出現、食料への残留や環境影響等から、化学農薬にたよらない病害防除技術の確立が社会的に求められている。
近年、農業生産現場でも、環境保全に対する関心が高まり、環境への負荷を低減するため、農薬・化学肥料の使用量を極力減少させた栽培技術に取組む生産者が増加している。さらに、有機農業推進法が施行され、環境負荷低減を目指した生産技術に関する研究開発も大学、公立試験機関等で推進しており、化学農薬に依存しない新しい防除技術の開発が望まれている。
そのような技術として各種のものが提案されている。例えば、植物病害虫防除用照明装置において、灰色カビ病、うどんこ病等の糸状菌の胞子形成や菌糸の成長を確実に抑制し、植物に病害抵抗性を確実に誘導して病害発生、植物育成障害を低減し、植物体の花芽形成等への影響を抑え、夜行性害虫の防除を効率的に行う方法がある(例えば特許文献1参照)。また、同様に光を用いた技術として、植物病害防除用照明装置では、光出力の調整を必要としない簡便な構成であり、紫外線照射による植物への葉焼け障害を防ぎつつ植物の病害抵抗性を誘発するのに必要な紫外線照射量を確保し、植物病害を抑制する方法が提案されている(特許文献2参照)。
本発明は、例えば、糸状菌などの病原菌に対して病害抵抗性を誘導する植物の栽培方法、育苗方法、超音波病害防除装置、病害防除方法、製造方法及び植物体もしくは苗に関する。
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