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窒化ガリウム(GaN)等のGaN系化合物半導体は、青色発光ダイオード、レーザダイオードさらには電子デバイス用の原材料として、従来より研究が進められている。 またGaN系化合物では、LED素子の光取り出し効率向上や転位低減等のためのGaN層の成長方法に関して多数の提案がなされている。その一つとして凹凸加工を施したサファイア基板上へのGaN層の成長方法が試みられている。
凹凸を施した表面を有するサファイア基板上に普通にGaNを成長させると、図4のように凹凸部双方からGaN層が成長する。図4(a)(b) はサファイアの面方位が異なる。紙面方向が、(a)ではサファイアのa軸、(b)ではm軸である。 上記の成長方法によると、従来の成長方法で得られたGaN層よりも特性は改善されるが、(a)の場合は凸部から成長するGaN層が基板表面の転位等の欠陥を引き継いで成長するため転位密度が減少しない欠点があった。また、(b)の場合は全体的に転位密度は減少するが、転位の減少の割合は小さい欠点があった。例えば非特許文献1によると、108[cm-2]オーダー以上の転位密度がなお残存していることが明記されている。
このため特許文献1では、凸部をシリコン酸化膜で被覆することにより、凸部からの成長を抑止してサファイア基板の凹部から成長を開始して、凸部上に横方向成長をさせるGaN層の選択成長方法が提案されている。 ところがこの方法では、凸部をシリコン酸化膜で被覆するための工程をさらに必要とするという問題点を有する。【特許文献1】 特開2004-55799号公報【非特許文献1】 K.Tadatomo etal.,Jpn.J.Appl.Phys.40(2001)L583【非特許文献2】 K.Tadatomo etal.,J.Light&Vis.Env.Vol.27,No3,2003
本発明は、GaN層の選択成長方法に関する。
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