TOP > 国内特許検索 > マイクロ波反射方式電磁ホーン型ESR装置
マイクロ波反射方式電磁ホーン型ESR(Electron Spin Resonance)装置は、測定対象物を、不対電子分子(NO、NO2)、三重項分子(O2)、遷移金属イオン(d軌道又はf軌道に奇数個の電子を持つ物質(Fe3+、Co2+、Cu2+)、有機フリーラジカルイオン(TEMPO(C9H18NO)、DPPH(C18H12N5O6)等として、例えば、酸化チタン光触媒、励起電子、電池材料、光分解ポリマーラジカル、生体内活性酸素ラジカルの実測等に利用されている。
<ESRの原理> 磁場(数千ガウス)に不対電子含有の試料を置くと不対電子の電子スピンエネルギーが二分裂(:ゼーマン分裂)する、これにマイクロ波を照射し、磁場強度かマイクロ波の周波数を変化させていくと、ゼーマン分裂の大きさがマイクロ波のエネルギーに等しくなった時点で不対電子の電子スピンが反転し共鳴してマイクロ波を吸収する。この時にマイクロ波の強度がスピン反転に要する分だけ極微量減少する。この時のマイクロ波の周波数(共鳴周波数)、磁場強度(共鳴磁場)を測定して測定対象物の不対電子の有無、分子中の位置測定、マイクロ波吸収時間変化から反応速度や反応機構の検出、特殊な原子価を持つ元素を同定すること等が可能になる。
マイクロ波反射方式電磁ホーン型ESR装置の改良技術として、本発明者等は特許文献1及び特許文献2により紹介してきた。 しかし、この改良発明及びその他のESR装置においても、試料載置手段は、各種の試料を、マイクロ波放射電磁ホーンと、マイクロ波反射板との間の磁場形成域に設けた簡素な試料台におき、これにマイクロ波を磁場に直交放射してESR測定する簡単なものであった。
本発明は、ESR計測と、光分光分析と電池等の電気化学測定を原位置で同時計測を行うことを可能にした試料載置装置を有するマイクロ波反射方式電磁ホーン型ESR装置である。
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