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水素化触媒、水素化触媒の製造方法、及び水素キャリア物質の製造方法 UPDATE

国内特許コード P170013697
整理番号 K202P04
掲載日 2017年2月3日
出願番号 特願2016-255193
公開番号 特開2018-103158
出願日 平成28年12月28日(2016.12.28)
公開日 平成30年7月5日(2018.7.5)
発明者
  • 森 浩亮
  • 山下 弘巳
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 水素化触媒、水素化触媒の製造方法、及び水素キャリア物質の製造方法 UPDATE
発明の概要 【課題】高い触媒活性で水素化反応を行い、ギ酸などの化合物を効率よくかつ低い圧力で製造することが可能な水素化触媒、前記触媒の製造方法、及び前記触媒を用いた水素キャリア物質の製造方法の提供。
【解決手段】層状複水酸化物の表面に、水素解離可能な金属原子が単原子で担持されている水素化触媒。前記水素解離可能な金属原子が、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ニッケル、金、及び、銀から選択された金属原子であり、水素解離可能な金属原子に水酸基又はハロゲンが結合している水素化触媒。層状複水酸化物を準備する第1工程と、金属原子を含む化合物の水溶液を準備する第2工程と、前記水溶液に前記層状複水酸化物を加える第3工程と、を有する、水素化触媒の製造方法。水素化触媒を用いて、原料ガスまたは原料溶液を水素化して水素キャリア物質を製造する水素キャリア物質の製造方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


水素は、様々な分野で使用されている。例えば、石油精製や石油製品の製造、半導体、食品、及び金属加工などの工業用途に加え、燃料電池や車の燃料や電池における使用など、様々な分野で応用が増えている。しかしながら気体であるために、水素の製造場所から、遠く離れた、水素の様々な使用場所に移動させる場合、一度に大量に運ぶことが困難であった。また水素を貯蔵する際に、大量の気体を貯蔵する為には、高圧タンクが必要であった。液体で貯蔵する場合には、超低温に冷却する必要があり大きなエネルギーが必要であった。またパイプラインで輸送する方法も使用されているが、大規模なインフラの製造が必要であった。



水素そのものを保存や移動するのではなく、気体である水素から、水素をキャリアする液体や固体の化合物を製造し、これを保存や移動する方法も検討されている。気体や固体へと形体を変える事により、体積を小さくし、移動や、貯蔵を容易にすることができる。水素をキャリアした化合物は、移動先に到着すると、貯蔵用容器に貯蔵をされる、あるいは、適当な時期に水素が取り出され使用される。前記水素をキャリアする化合物から水素を分離する際は、触媒を使用する等の様々な方法が選択される。移動手段としては、車や電車や船等の移動手段やパイプラインなど、必要に応じて様々な設備が使用される。
上記以外にも、化合物の水素化は、様々な分野で応用可能である。水素をキャリアする化合物は上記用途以外にも、薬品分野や繊維分野や食品分野や電気や機械分野等の様々な分野で使用でき、非常に有用である。その為、様々な方法がこれまで提案されてきている。しかしながら、十分開発されつくしたとは言えない。



水素をキャリアでき、かつ水素の取り出しが容易な化合物としては、アンモニアボラン(NHBH)、アンモニア(NH)、メチルシクロヘキサン(C11CH)などの有機ハイドライド、及びギ酸(HCOOH)などが知られている。



水素をキャリアする化合物を製造する為に、様々な触媒を用いた、水素化反応などの方法が、これまで提供されてきた。例えば、水素から、水素をキャリアする化合物を製造するために使用される触媒としては、主に均一系錯体触媒の開発が行われてきた。均一系錯体触媒は、溶液に溶かして用いられる触媒である。均一系錯体触媒は高活性であるが、操作性や安定性に課題があり、かつ有機溶媒や添加剤の使用が必要であった。
一方で、不均一系錯体触媒の報告例はまだ少ない。これまで報告されてきた不均一系錯体触媒、すなわち固体触媒では、様々な解決すべき課題があった。有機溶媒やトリエチルアミンなどの有機アミン系塩基を必須とする、及び/又は、製造工程において非常に高い圧力や、高い触媒濃度などを必要とし大きな設備投資が必要である例が多かった(例えば、特許文献1~3)。
毒性が無く安価な化合物から、工業的に使用可能な水素をキャリアする化合物を容易に合成する、新しい技術が待ち望まれていた。

産業上の利用分野


本発明は、水素化触媒、水素化触媒の製造方法、及び水素キャリア物質の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
層状複水酸化物の表面に、水素解離可能な金属原子が単原子で担持されている水素化触媒。

【請求項2】
前記水素解離可能な金属原子が、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ニッケル、金、及び、銀から群から選択された金属原子である請求項1に記載の水素化触媒。

【請求項3】
前記水素解離可能な金属原子に水酸基又はハロゲンが結合している請求項1又は2のいずれかに記載の水素化触媒。

【請求項4】
前記ハロゲンが、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素からなる群から選択された元素である請求項3に記載の水素化触媒。

【請求項5】
前記層状複水酸化物が、2価の金属イオンと3価の金属イオンとを含み、2価の金属イオンと3価の金属イオンの比率が4:1~6:1の範囲にある請求項1記載の水素化触媒。

【請求項6】
前記2価の金属イオンが、Mg2+、Ni2+、Zn2+、Mn2+、Fe2+、Cu2+、Cd2+、Co2+、Sn、及びアルカリ土類金属の金属イオンから選択され、
前記3価の金属イオンが、Al3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、及び周期律表でAlと同族の金属イオンから選択される、請求項5に記載の水素化触媒。

【請求項7】
前記2価の金属イオンがMgイオンであり、3価の金属イオンがAlイオンである請求項5又は6に記載の水素化触媒。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の水素化触媒の製造方法であって、
層状複水酸化物を準備する第1工程と、
金属原子を含む化合物の水溶液を準備する第2工程と、
前記水溶液に前記層状複水酸化物を加える第3工程と、を有する、水素化触媒の製造方法。

【請求項9】
前記第2工程及び第3工程の少なくとも一方の工程において、無機塩基を加える、請求項8に記載の水素化触媒の製造方法。

【請求項10】
請求項1~7のいずれか一項に記載の水素化触媒を用いて、原料ガスまたは原料溶液を水素化して水素キャリア物質を製造する水素キャリア物質の製造方法。

【請求項11】
前記原料ガスが二酸化炭素であり、かつ、前記水素キャリア物質がギ酸である請求項10に記載の水素キャリア物質の製造方法。

【請求項12】
前記原料溶液がトルエンであり、かつ、前記水素キャリア物質がメチルシクロヘキサンである請求項10に記載の水素キャリア物質の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016255193thum.jpg
出願権利状態 公開
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