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(In Japanese)導電性マイエナイト型化合物の製造方法

Patent code P170013790
File No. J1014-01WO
Posted date Mar 16, 2017
Application number P2007-519014
Patent number P4497484
Date of filing May 30, 2006
Date of registration Apr 23, 2010
International application number JP2006310807
International publication number WO2006129674
Date of international filing May 30, 2006
Date of international publication Dec 7, 2006
Priority data
  • P2005-157882 (May 30, 2005) JP
Inventor
  • (In Japanese)細野 秀雄
  • (In Japanese)林 克郎
  • (In Japanese)金 聖雄
  • (In Japanese)平野 正浩
  • (In Japanese)鳴島 暁
  • (In Japanese)伊藤 節郎
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
  • (In Japanese)国立大学法人東京工業大学
  • (In Japanese)AGC株式会社
Title (In Japanese)導電性マイエナイト型化合物の製造方法
Abstract (In Japanese)良好な特性をもつ導電性マイエナイト型化合物を容易に、安定してかつ低コストで製造する製造方法を提供する。
前駆体を熱処理する工程を備えた導電性マイエナイト型化合物を製造する製造方法であって、前駆体を熱処理する工程を含む導電性マイエナイト型化合物の製造方法であって、前記前駆体は、CaとAlとを含有し、酸化物換算した、(CaO:Al2O3)のモル比が(12.6:6.4)~(11.7:7.3)であり、CaOとAl2O3との合計が50モル%以上である、ガラス質又は結晶質であり、前記熱処理は、熱処理温度Tが600~1415℃で、かつ、酸素分圧PO2が、Pa単位で、
PO2≦105×exp[{-7.9×104/(T+273)}+14.4]
で表される範囲である不活性ガス又は真空雰囲気中に前記前駆体を保持する熱処理である、ことを特徴とする。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

マイエナイト型化合物は12CaO・7Al2O3(以下C12A7と記す)なる代表組成を有し、三次元的に連結された、直径約0.4nmの空隙すなわちケージから構成される特徴的な結晶構造を持つ。このケージを構成する骨格は正電荷を帯びており、単位格子当たり12個のケージを形成する。このケージの1/6は、結晶の電気的中性条件を満たすため、酸素イオンによって占められているが、この酸素イオンは、骨格を構成する他の酸素イオンとは化学的に異なる特性を持つことから、特に、フリー酸素イオンと呼ばれている。前記のことから、C12A7結晶は、[Ca24Al28O644+・2O2-と表記される(非特許文献1)。

また、マイエナイト型化合物としては、12SrO・7Al2O3(以下S12A7と記す)が知られており、任意のCaとSrの混合比を持つ、C12A7とS12A7の混晶化合物も存在する(非特許文献2)。

細野らは、C12A7結晶の粉末あるいはその焼結体を、H2雰囲気中で熱処理してケージの中にHイオンを包接させ、次いで、紫外光を照射することにより、ケージ中に電子を包接させて、永続的な導電性を室温で誘起できることを見いだした(特許文献1)。この包接された電子はケージに緩く束縛されていて、結晶中を自由に動くことができるので、マイエナイト型化合物のC12A7結晶に導電性が付与される。しかしながら、この方法で得られる導電性マイエナイト型化合物は、十分な量の電子を包接させることができないため、導電性が十分でない。

細野らは、また、C12A7単結晶をアルカリ金属蒸気を用いて還元処理すると、ケージ中のフリー酸素イオンを電子で置き換えて、単結晶の導電性マイエナイト型化合物を作製できることを見いだした(特許文献1)。しかしながらこの方法では、単結晶の作製と、カルシウムによる還元処理に長時間を要するため、工業的に用いるのは困難である。

従来、一般的なガラスの作製法である溶融急冷法によって、C12A7組成をもつガラスが得られることが知られていて(非特許文献3参照)、該ガラスを再加熱して結晶化させると、マイエナイト型化合物のC12A7が生成することが知られていた。Liらは、空気中での溶融急冷によって得られたC12A7ガラスの再結晶化に必要な温度は、940~1040℃であり、また、生成する主な結晶相がマイエナイト型化合物のC12A7結晶であり、副生成物としてCaAl2O4結晶が得られることを報告している(非特許文献4)。しかしながら、このようにして得られたマイエナイト型化合物はケージ中にフリー酸素を有する絶縁体であった。

細野らは、C12A7結晶をカーボン坩堝中で溶解して作製した透明なガラスを、酸素分圧が10-11Paと極めて低い雰囲気中1600℃で1時間又は真空中1000℃で30分間の再加熱処理により結晶化させて、導電性マイエナイト型化合物が生成することを見出した(非特許文献5)。しかしながら、再加熱処理に、ガラスが再溶解する高温度かつ極低酸素分圧の雰囲気中、あるいは真空中、での再熱処理を要するため、この方法を用いて工業的に安価に大量に生産するのは困難であった。

【特許文献1】
WO2005-000741号公報
【非特許文献1】
F.M.Lea and C.H.Desch,The Chemistry of Cement and Concrete,2nd ed.,p.52,Edward Arnold & Co.,London,1956.
【非特許文献2】
O.Yamaguchi,A.Narai,K.Shimizu,J.Am.Ceram.Soc.1986,69,C36.
【非特許文献3】
今岡稔、ガラスハンドブック(昨花、高橋、境野編)、朝倉書店、880頁(1975)
【非特許文献4】
W.Li,B.S.Mitchell,J.Non-Cryst.Sol.1999,255(2,3),199.
【非特許文献5】
S.W.Kim,M.Miyakawa,K.Hayashi,T.Sakai,M.Hirano,and H.Hosono,J.Am.Chem.Soc.,http://pubs.acs.org/journals/jacsat/,Web Release Date:15-Jan-2005).

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、導電性マイエナイト型化合物の製造方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
前駆体を熱処理する工程を含む導電性マイエナイト型化合物の製造方法であって、
前記前駆体は、
CaとAlとを含有し、酸化物換算した、CaO:Al2O3のモル比が12.6:6.4~11.7:7.3であり、かつCaOとAl2O3との合計が50モル%以上である、ガラス質又は結晶質であり、
前記熱処理は、
熱処理温度Tが600~1415℃で、かつ、酸素分圧PO2が、Pa単位で、
PO2≦105×exp[{-7.9×104/(T+273)}+14.4]
で表される範囲である不活性ガス又は真空雰囲気中に前記前駆体を保持する熱処理である、
ことを特徴とする導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項2】
 
前記結晶質の前駆体が、12CaO・7Al2O3なる組成を有し三次元的に連結されたケージから構成される結晶構造を持つマイエナイト型化合物、又はマイエナイト型化合物のCa及びAlの一部が他の元素で置換された同型化合物である請求項1に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項3】
 
前記前駆体が含有するCaの一部又はすべてが、Srで置換されている請求項1又は2に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項4】
 
前記前駆体が含有するAlの一部が、Si又はGeで置換されている請求項1又は2に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項5】
 
前記前駆体が、Si、Ge及びBからなる群から選ばれる少なくとも1種を酸化物換算した合計で0~17モル%;Li、Na及びKからなる群から選ばれる少なくとも1種を酸化物換算した合計で0~5モル%;Mg及びBaからなる群から選ばれる少なくとも1種を酸化物換算した合計で0~10モル%;(Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素)、及び(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni及びCuからなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属元素あるいは典型金属元素)からなる群から選ばれる少なくとも1種を酸化物換算した合計で0~8モル%;を含有する請求項1~4のいずれか1項に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項6】
 
前記前駆体がガラス質であって、前記熱処理工程の前に950~1415℃に加熱する工程を含んでいるか、又は、前記熱処理工程の熱処理温度Tが950~1415℃である請求項1、3、4又は5に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項7】
 
前記前駆体が、マイエナイト型化合物以外の結晶構造をもつ結晶質であって、前記熱処理工程の前に1000~1415℃に加熱する工程を含んでいるか、又は、前記熱処理工程の熱処理温度Tが1000~1415℃である請求項1、3、4又は5に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項8】
 
前記前駆体が、粉末、粉末をプレス成形したプレス成型体、又は粉末を成形したプレス成型体を焼結した焼結体である請求項1~7のいずれか1項に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項9】
 
前記前駆体が、板状である請求項1~7のいずれか1項に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項10】
 
前記前駆体を、炭素、Al及びTiからなる群から選ばれるいずれかの還元剤とともに容器中に密閉した雰囲気中で熱処理がおこなわれる請求項1~7のいずれか1項に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【請求項11】
 
導電率が100S/cm超である、請求項1~10のいずれか1項に記載の製造方法で製造された導電性マイエナイト型化合物。
IPC(International Patent Classification)
F-term
State of application right Registered
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