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(In Japanese)水素生成触媒及び水素の製造法

Patent code P170013804
File No. J1014-09WO
Posted date Mar 16, 2017
Application number P2014-536695
Patent number P6143761
Date of filing Aug 20, 2013
Date of registration May 19, 2017
International application number JP2013072182
International publication number WO2014045780
Date of international filing Aug 20, 2013
Date of international publication Mar 27, 2014
Priority data
  • P2012-207548 (Sep 20, 2012) JP
Inventor
  • (In Japanese)細野 秀雄
  • (In Japanese)林 文隆
  • (In Japanese)横山 壽治
  • (In Japanese)戸田 喜丈
  • (In Japanese)原 亨和
  • (In Japanese)北野 政明
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人東京工業大学
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)水素生成触媒及び水素の製造法
Abstract (In Japanese)
【課題】
 アンモニアを水素と窒素に分解するための高性能でかつ安価であり、資源の観点からも有利な担持金属触媒と、この触媒を用いた効率的な水素生成方法を提供すること。
【解決手段】
 アンモニアガスを接触分解し水素を生成させるための触媒において、酸素イオンを内包するマイエナイト型化合物又は1015cm-3以上の伝導電子若しくは水素陰イオンを内包するマイエナイト型化合物を担体とし、その担体表面にアンモニア分解用金属粒子が担持されていることを特徴とする水素生成触媒。この触媒からなる触媒層に、体積分率0.1~100%のアンモニアガスを連続的に供給し、0.01MPa~1.0MPaの反応圧力及び300~800℃の反応温度下、重量空間速度(WHSV)500/mlg-1h-1以上で反応させ水素を製造する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

アンモニアは臭気性を有するため、各種排ガスに含有されるアンモニアを環境中に排出する際には無害化することが必要であり、例えば、酸素とアンモニアとを接触させて酸化分解する方法、アンモニアを水素へ直接分解する方法等が提案されている。アンモニアの分解反応は工業的にはステンレス鋼、ニッケル鋼等の光輝焼鈍等に使用される窒素と水素からなる雰囲気ガスの製造に利用されている。

また、近年、水素をクリーンエネルギー源として用いることが環境保護の観点から注目されており、例えば、有機性廃棄物から生じるアンモニアから水素を回収する方法や、水素を燃料とする燃料電池車の開発が活発に行われている。水素はクリーンエネルギーとして好ましいものの、貯蔵するために大きな体積が必要とされるため、特に自動用の燃料電池の原料として使用する場合には燃料電池への水素の供給方法が課題とされてきた。この課題を解決する方法として、液体アンモニアとして水素を貯蔵して、気化したアンモニアの接触分解により水素を製造する方法が最近注目されている。

アンモニアの分解反応は、2NH3→3H2+N2で示される体積膨張型の吸熱反応であるから、反応圧力が低く、反応温度が高い方が反応平衡上有利である。アンモニアの熱分解は800℃以上、望ましくは1000℃以上の高温が必要であるが、触媒を使用した接触分解では300~700℃の反応温度で分解が可能となる。
アンモニア合成用触媒を、アンモニア分解反応に使用することが考えられるが、下記二つの理由より、アンモニア合成とは基本的に異なるため、アンモニア分解用触媒の開発が必要とされている。一つ目に、アンモニア合成反応は平衡の関係で、300℃~500℃、30MPaといった、低温、高圧条件が好ましいのに対し、逆反応のアンモニア分解反応は、低圧、高温反応条件が好ましい。二つ目に、アンモニア合成では、窒素分子の活性化が反応の律速過程であるが、分解反応では、アンモニア分解で生じた触媒表面上の窒素吸着種の脱離が律速段階であるとされている。

アンモニアの接触分解の最適触媒金属は、ルテニウム(Ru)であり、例えば、コークス炉から回収したアンモニアを400~500℃の中温、大気圧下で水素と窒素に分解するのに適した触媒として、アルミナに担持したRuに塩基性化合物を添加した触媒を用いる方法(特許文献1)、α-アルミナにRuを担持させてなる比表面積が8.5~100m2/gの触媒を300~800℃の反応温度で用いる方法(特許文献2)、原料混合物を1000℃以上の高温で焼成して形成した、一般式ABO3で表されるペロブスカイト型複合酸化物のAサイト又はBサイトの一部をRu等の触媒活性金属で置換した触媒を反応温度400~900℃で用いる方法(特許文献3)、等が提案されている。

さらに、セリア、ジルコニア、イットリア、酸化ランタン、アルミナ、マグネシア、酸化タングステン及びチタニアよりなる群から選択される少なくとも1種の金属酸化物に鉄族金属の化合物を担持させた後に前記化合物を還元処理した、鉄族金属を活性金属とする触媒を180~950℃の反応温度で用いる方法(特許文献4)、セリアとアルミナ、必要に応じてジルコニアを含有する複合酸化物からなる担体に長周期型周期表の8族~10族に属する少なくとも1種の金属元素を担持させた触媒を150~650℃の反応温度で用いる方法(特許文献5)、Ni、Cu、又はZnの金属成分とカルシアとアルミナから成るアルミナセメントとを複合化した触媒を用いる方法(非特許文献1)等も提案されている。しかし、当該方法の触媒においては、Niとアルミナは反応しやすく、NiO-Al2O3の固溶体が生成するために、マイエナイト型構造は得られない。

液体アンモニアを分解して生成した水素を燃料電池に供給する水素発生装置においては、できるだけ低い反応温度で高い転化率で高純度の水素を生成できる水素生成触媒の使用が望ましい。特許文献6に、反応の開始又は停止が繰り返される燃料電池自動車用のアンモニア分解反応の場合に、安定した性能を発現する水素生成触媒として、Pt、Rh、Pd、Ru等の貴金属触媒が好ましいこと、が開示されている。

また、特許文献7においては、Niに基づく水素生成触媒は、好ましい触媒であるが、Ruに基づく触媒と同様の転換効率を達成するためにより長い接触時間を必要とし、Ruに基づく触媒は、Niに基づく触媒の十分の一の接触時間でよいこと、他の望ましいアンモニア分解触媒としては、Fe、Rh、Ir、Pd、Pt及びRe触媒又はこれらの元素を含む化合物が挙げられること、が開示されている。

特許文献8には、La、Ni、Co、及びFeを含有する複合酸化物粒子の表面にNa金属若しくはK金属、又はNa化合物若しくはK化合物が存在するアンモニア分解触媒が高い転化率で、アンモニアから水素と窒素を効率的に製造する触媒として適すること、が開示されている。

一方、CaO、Al2O3、及びSiO2を構成成分とするアルミノケイ酸カルシウム中に、鉱物名をマイエナイトと呼ぶ物質があり、その結晶と同型の結晶構造を有する化合物を「マイエナイト型化合物」という。マイエナイト型化合物は、12CaO・7Al2O3(以下、「C12A7」と記す)なる代表組成を有し、C12A7結晶は、2分子を含む単位胞にある66個の酸素イオンの内の2個が、結晶骨格で形成されるケージ内の空間に「フリー酸素」として包接されているという、特異な結晶構造(空間群I4-3d)を持つことが報告されている(化学式で、[Ca24Al28O64]4+(O2-2(以下、「C12A7:O」と記す)(非特許文献2)。

マイエナイト型化合物は、上記の代表組成の式を構成するCaの一部又は全てがLi、Na、K、Mg、Sr、Ba、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ir、Ru、Rh、Ptからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の典型金属元素、又は遷移金属元素で置換されていてもよい。また、上記の代表組成の式を構成するAlの一部又は全てがB、Ga、C、Si、Fe、Geからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の典型金属元素、又は遷移金属元素で置換されていてもよい。さらに、上記の代表組成の式を構成するOの一部又は全てがH、F、Cl、Br、Auからなる群から選ばれる少なくとも一種類以上の典型元素又は金属元素で置換されていてもよい。

2003年以降、このフリー酸素イオンが種々の陰イオンで置換できることが本発明者らにより明らかにされた。特に、強い還元雰囲気にC12A7を保持すると、全てのフリー酸素イオンを電子で置換することができる。フリー酸素イオンを電子で置換したC12A7は、化学式で、[Ca24Al28O64]4+(e-4(以下、「C12A7:e-」と記すこともある)と記すことができる。

このように、陰イオンに対し電子が置き換わった物質をエレクトライドと呼び、エレクトライドは良好な電子伝導特性を示す特徴を有する(非特許文献3、特許文献9)。また、前記ケージ中の電子は容易に気相中の水素と反応し、水素陰イオン(ハイドライド)としてC12A7に取り込む性質を持つ(非特許文献4)。あるいは、CaとCa(OH)2やCaH2等を還元剤として用いてC12A7を還元すれば、水素陰イオン包接C12A7は容易に合成できる(非特許文献5)。C12A7に取り込まれた水素陰イオンは光照射や加熱等により、水素を放出しエレクトライドに戻る(非特許文献4)。

水素陰イオン(H-,H2-)を濃度1×1018cm-3以上含むマイエナイト型化合物及びその製造方法が報告されているが(特許文献10~12、非特許文献5)、水素陰イオン包接C12A7の応用例は殆ど知られていない。

本発明者らは、導電性マイエナイト型化合物に、RuやFe等の金属を担持したアンモニア合成反応の触媒及びこの触媒を用いて室温から600℃以下の反応温度、10kPa~20MPaの反応圧力条件で、アンモニアを合成する方法に関する発明(特許文献13)及び導電性マイエナイト型化合物を用いて二酸化炭素を一酸化炭素に還元する方法に関する発明(特許文献14)について特許出願した。

なお、C12A7は、導電性を有しないものでも触媒や触媒担体としての用途を有し、例えば、原料の錯体溶液を噴霧乾燥後1300~1400℃で2時間以上仮焼して得られた触媒を軟質オレフィン生成用の水蒸気分解反応触媒として使用することが知られている(特許文献15)。最近では、水熱法やゾルーゲル法で前駆体を合成後、焼成する方法により高比表面積のC12A7粉末を得る方法が提案されている(非特許文献6,7)。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、水素生成触媒及びこの触媒によるアンモニアからの水素製造方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
1015cm-3以上の伝導電子又は水素陰イオンを内包するマイエナイト型化合物を担体
とし、その担体表面に触媒活性金属粒子が担持されていることを特徴とする水素生成触媒


【請求項2】
 
1015cm-3以上の伝導電子又は水素陰イオンを内包させる前の酸素イオンを内包する
マイエナイト型化合物を担体とし、その担体表面に触媒活性金属粒子が担持されているこ
とを特徴とする水素生成触媒。

【請求項3】
 
前記触媒活性金属が、8族、9族及び10族金属元素から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素生成触媒。

【請求項4】
 
前記担体は、マイエナイト型化合物粉末又は成型体であり、かつ触媒活性金属粒子量が
0.01~30wt%、BET比表面積が1~100m2g-1であることを特徴とする請
求項1~3のいずれか一項に記載の水素生成触媒。

【請求項5】
 
請求項1~4のいずれか一項に記載の水素生成触媒の製造方法であって、
前記担体に触媒活性金属の化合物を含浸法、物理的混合法、熱分解法、液相法、又は蒸着
法により担持させた後、還元雰囲気中で加熱して該触媒活性金属の化合物を還元して前記
担体表面に触媒活性金属粒子を担持させるか、スパッタリングにより直接担持させる工程
からなることを特徴とする水素生成触媒の製造方法。

【請求項6】
 
請求項5に記載の含浸法は、担体に用いるマイエナイト型化合物粉末又は成型体を触媒
活性金属の化合物の溶媒溶液に分散する工程、該溶媒溶液の溶媒を蒸発させて乾固した該
触媒活性金属の化合物からなる触媒前駆体を形成する工程からなることを特徴とする水素
生成触媒の製造方法。

【請求項7】
 
マイエナイト型化合物粉末は、水熱法により合成されたものであることを特徴とする請
求項6に記載の水素生成触媒の製造方法。

【請求項8】
 
アンモニア分解による水素の製造方法であって、
請求項1~4のいずれか一項に記載の水素生成触媒を反応器に充填し、体積分率0.1~
100%のアンモニアガスを連続的に供給し、0.01MPa~1.0MPaの反応圧力
及び300~800℃の反応温度下、重量空間速度(WHSV)500/mlg-1h-1
上で接触分解反応させることを特徴とする水素の製造方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2014536695thum.jpg
State of application right Registered
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