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ポリシランの製造方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P170013895
整理番号 GI-H28-44
掲載日 2017年3月24日
出願番号 特願2017-042305
公開番号 特開2018-145139
出願日 平成29年3月7日(2017.3.7)
公開日 平成30年9月20日(2018.9.20)
発明者
  • 成瀬 有二
  • 亀山 弘明
  • 日比野 隼大
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 ポリシランの製造方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】望ましい数のケイ素原子が連なった直鎖ポリシランの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のポリシランの製造方法は、RSi(RSi)M 、(ここで、は0~10であり、Rはアリール基であり、R、R、R、およびRは、それぞれ独立に、炭素数1~10のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属である)で表されるシリル(アルカリ金属)に、ヒドリド基を持つアルコキシシランを添加し、求核付加(置換)反応とアルカリ金属アルコキシドの脱離によって、RSi(RSi)m+1H 、で表されるポリシランを製造することを特徴とする。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


ポリシランとは、主鎖がケイ素-ケイ素結合からなる高分子化合物である。ポリシランは、主鎖の長さに応じて独自の光反応性や導電性を示すため、フォトレジスト材料、半導体材料、導電体材料、光―光混合器や光逓倍器などに用いられる非線形光学材料、あるいはセラミック材料などへの応用が期待されている。



必要な特性のポリシランを得るために、主鎖を構成するケイ素数を制御して、特定の構造のポリシランを効率よく作成する技術が求められている。特に、単分散組成を持つ直鎖高分子量のポリマーを選択的に合成することが求められている。



ケイ素の電気陰性度は1.7であり、炭素の電気陰性度の2.5よりも低い。このため、シランからの脱プロトン化技術は、炭素の脱プロトン化技術よりも知られていない。また、従来、ポリシランは、ジハロシランのアルカリ金属による還元脱ハロゲンカップリング重合法や遷移金属触媒によるシランからの脱水素カップリング重合によって製造されている。しかしながらこれらの方法では、所望の数のケイ素原子が連なった化合物を得ることは困難であった。



特許文献1には、ビフェニルでマスクされたジシレンにケイ素アニオン種、酸素アニオン種、フッ素アニオン種を重合開始剤としてポリシランを製造する方法が記載されている。特許文献1の製造方法ではケイ素ユニットがSi-Siとして導入されるが、原料のビフェニルでマスクされたジシレンの合成が困難であることと、重合数の制御が困難であるという解決すべき課題がある。特許文献2には、メタロセン遷移金属触媒を用いて脱水素カップリング重合により、ハロゲン元素を含まないポリシランを製造する技術が開示されている。特許文献に開示される製造方法では、得られる直鎖ポリシランは触媒の活性や反応条件によって左右される。



特許文献3には、メタロセン遷移金属触媒を用いる脱水素カップリング重合により、ハロゲン元素を含まないポリシランを製造する方法が開示されている。特許文献3の製造方法では、得られる直鎖ポリシランの分子構造は、触媒の活性や反応条件によって左右される。特許文献4には、ω-位に脱離基を持つアルキル基を側鎖に持つシロキサンリンカーにオリゴシリルリチウムを求核付加(置換)反応させることで(オリゴシリル)(オリゴアルキル)シロキシ基を導入してポリシランを製造する方法が開示されている。特許文献4のポリシランの製造方法は、反応に用いるオリゴシリルリチウムの長さにより化合物のケイ素数が制限を受ける。



非特許文献1は、従来法である脱ハロゲン還元縮合法によってポリシランを合成し、その物理的な特性について明らかにした論文である。予想通りに吸収波長の長波長化が起こることが開示されている。



非特許文献2および3は、分子内に脱離基となるアルコキシ基、アミノ基、アルキルチオ基などをもつケイ素アニオン種の化合物について、金属―金属置換やヘテロ原子―金属置換による合成法、特性や反応がまとめられた総説である。



非特許文献4および5は、ケイ素上のヒドリド基を脱プロトン化し、さらに求電子剤および金属化合物と反応させる技術を開示した論文である。ケイ素上にさらに3つのケイ素官能基を有することで、脱プロトン化が容易に可能となったことが示されている。

産業上の利用分野


本発明は、ポリシランの製造方法に関する。特に、脱プロトン化と求核付加(置換)反応サイクルを繰り返して、長鎖のケイ素結合を含むポリシランを製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリシランの製造方法であって、
式(1):
Si(RSi)M (1)、
(ここで、は0~10であり、Rはアリール基であり、R、R、R、およびRは、それぞれ独立に、炭素数1~10のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属である)で表されるシリル(アルカリ金属)に、ヒドリド基を持つアルコキシシランを添加し、求核付加(置換)反応とアルカリ金属アルコキシドの脱離によって、
式(2):
Si(RSi)m+1H (2)
で表されるポリシランを製造することを特徴とする、
ポリシランの製造方法。

【請求項2】
前記式(2):
Si(RSi)m+1H (2)
で表されるポリシランに、シリル(アルカリ金属)を作用させ、酸塩基平衡反応に基づく不均化反応によってヒドリド基の脱プロトン化を行い、
式(3):
Si(RSi)m+1M (3)
で表されるシリル(アルカリ金属)を製造する工程をさらに備えており、
前記式(3)で表されるシリル(アルカリ金属)を用いて、前記求核付加(置換)反応と前記アルカリ金属アルコキシドの脱離を行って、望む数のケイ素原子が連なった直鎖ポリシランを製造することを特徴とする請求項1記載のポリシランの製造方法。

【請求項3】
前記求核付加(置換)反応とアルコキシ(アルカリ金属)の脱離とを、アルゴン雰囲気下の摂氏-10度以上-5度以下の温度で行なうことを特徴とする請求項1または2記載のポリシランの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2017042305thum.jpg
出願権利状態 公開
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