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細胞増殖抑制剤およびがんの予防・治療剤 UPDATE コモンズ

国内特許コード P170013953
整理番号 GI-H28-61
掲載日 2017年4月3日
出願番号 特願2017-054880
公開番号 特開2018-153164
出願日 平成29年3月21日(2017.3.21)
公開日 平成30年10月4日(2018.10.4)
発明者
  • 赤尾 幸博
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 細胞増殖抑制剤およびがんの予防・治療剤 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】十分な細胞増殖抑制作用を示し、かつ、RNaseに対する長期間の抵抗性にも優れたmiR-205類似体を提供する。
【解決手段】本発明のいくつかの形態により、以下のものが提供される:明細書に記載の化学式(1)で表されるmiR-205類似体;前記類似体を有効成分として含有する細胞増殖抑制剤;前記類似体を有効成分として含有する医薬(例えば、悪性黒色腫等のがんの予防および/または治療剤)。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


厚生労働省の「人口動態統計」における日本人の主要死因別年齢調整死亡率において、昭和56年から現在に至るまで悪性新生物(がん)が第一位となっており、がんによる死亡率は近年まで低下傾向を示さず、横ばいか、微増を示している。このため、がんの治療および症状の軽減に適した治療方法を開発するために多くの研究が行われており、化学治療の分野においては、抗生物質、代謝拮抗物質、アルキル化剤、ホルモン剤などががん細胞に有効な抗腫瘍剤として見いだされているが、これらの抗腫瘍剤は、がん細胞を攻撃するだけでなく正常細胞にも作用することから、嘔吐、悪心、食欲不振、脱毛などの副作用を引き起こす問題が発生しており、これらの副作用が少ない新規な治療薬の開発が望まれている。



ところで、miRNA(マイクロRNA、microRNA)が、種々の生理活性を有することが知られている。miRNAは、細胞内在性の、20~25塩基程度の非コードRNAである。miRNAは、ゲノムDNA上のmiRNA遺伝子から、まず数百~数千塩基程度の長さの一次転写物(pri-miRNA)として転写される。次いで、プロセシングを受けて約60~70塩基程度のヘアピン構造を有するpre-miRNAとなる。その後、核から細胞質内に移り、さらにプロセシングを受けて20~25塩基程度の二量体(ガイド鎖およびパッセンジャー鎖)からなる成熟miRNAとなる。成熟miRNAは、そのうちのガイド鎖(アンチセンス鎖)がRISC(RNA-Induced Silencing Complex)と呼ばれるタンパク質と複合体を形成し、標的遺伝子のmRNAに作用することで、標的遺伝子の翻訳を阻害する働きをすることが知られている。



従来、miRNAの1種であるmiR-205が細胞増殖抑制作用を示し、がんの治療薬となりうる可能性が報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。



ここで、非特許文献1により従来報告されていたmiR-205をin vivoで投与した場合には十分な活性が得られないという問題があった。このため、本発明者は、in vivoでも十分な細胞増殖抑制作用を示すmiR-205類似体の探索を進めたところ、miRNA-205のパッセンジャー鎖(センス鎖)の塩基配列について、6箇所のミスマッチ部位のうちいくつかをマッチさせるように改変し、かつ、二本鎖の双方の3’末端に所定の修飾基を導入することで高活性のmiR-205類似体が得られることが判明したことから、これについて特許出願を行っている(例えば、特許文献1を参照)。

産業上の利用分野


本発明は、細胞増殖抑制剤およびがんの予防・治療剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記化学式(1):
【化1】


化学式(1)において、Aは、下記化学式(2a)~(2g):
【化2】


化学式(2a)において、ZはCHまたはNを表す、
のいずれかで表される置換または非置換の環式化合物含有基を表すか、または、2以上の前記環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表し、Bは、水素原子またはヒドロキシル保護基を表す、
で表されるmiR-205類似体であって、
ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも5個のホスホジエステル結合が、下記化学式(3):
【化3】


化学式(3)において、Xは独立してO、SまたはSeを表し、Xは独立してOHもしくはO、SHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1~4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す(ただし、XがOでありXがOである場合を除く)、
で表されるリン原子修飾結合であることを特徴とする、miR-205類似体。

【請求項2】
ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した少なくとも7個のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項1に記載のmiR-205類似体。

【請求項3】
ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した22個以下のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項1または2に記載のmiR-205類似体。

【請求項4】
ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から連続した11個以下のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項1または2に記載のmiR-205類似体。

【請求項5】
ガイド鎖を構成する塩基に結合したホスホジエステル結合のうち、ガイド鎖の3’末端側から、連続した7個、連続した11個、または連続した22個のホスホジエステル結合が、前記化学式(3)で表される構造を有する、請求項1に記載のmiR-205類似体。

【請求項6】
前記化学式(3)において、XはOであり、XはSHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1~4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す、請求項1~5のいずれか1項に記載のmiR-205類似体。

【請求項7】
前記化学式(3)において、XはOであり、XはSHまたはSを表す、請求項6に記載のmiR-205類似体。

【請求項8】
前記Aが、1または2以上の化学式(2a)で表される置換されていてもよい環式化合物含有基を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のmiR-205類似体。

【請求項9】
前記Aが、下記化学式(4):
【化4】


化学式(4)において、*1はガイド鎖およびパッセンジャー鎖の3’末端のヌクレオチドの塩基に結合した3’末端側のホスホジエステル結合の酸素原子との結合部位を表し、*2はBとの結合部位を表す、
で表される構造を有する、請求項8に記載のmiR-205類似体。

【請求項10】
前記Bが、水素原子を表す、請求項1~9のいずれか1項に記載のmiR-205類似体。

【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載のmiR-205類似体を有効成分として含有する、細胞増殖抑制剤。

【請求項12】
請求項1~10のいずれか1項に記載のmiR-205類似体を有効成分として含有する医薬。

【請求項13】
請求項1~10のいずれか1項に記載のmiR-205類似体を有効成分として含有する、がんの予防および/または治療剤。

【請求項14】
前記がんが、悪性黒色腫である、請求項13に記載の予防および/または治療剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2017054880thum.jpg
出願権利状態 公開
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