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リンパ浮腫の治療薬 UPDATE コモンズ

国内特許コード P170014070
整理番号 NU-672
掲載日 2017年5月1日
出願番号 特願2017-000280
公開番号 特開2018-108969
出願日 平成29年1月4日(2017.1.4)
公開日 平成30年7月12日(2018.7.12)
発明者
  • 平田 仁
  • 大河原 美静
  • 大野 欽司
  • 赤根 真央
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 リンパ浮腫の治療薬 UPDATE コモンズ
発明の概要 【課題】リンパ浮腫に対する新規治療薬の提供。
【解決手段】β2刺激剤又はその薬理学的に許容される塩。β2刺激剤はフェノテロール、クレンブテロール、テルブタリン、サルメトロール、ツロブテロール、フォルモテロール、イソプロテレノール、サルブタモール、レボサルブタモール、ピルブテロール、プロカテロール、メタプロテレノール、ビトルテロール、ビランテロール、バンブテロール及びインダカテロールからなる群より選択される。β2刺激剤であるフェノテロールは、Akt/eNOSシグナル経路を活性化し、リンパ管内皮細胞を増殖させた。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


リンパ管は組織液の調整、免疫反応、脂質代謝に関与しており、破綻するとリンパ浮腫が引き起こされる。リンパ浮腫は、先天性を含めた原因不明の原発性(1次性)と、リンパ管破綻などの原因による続発性(2次性)に大別される。日本における2次性リンパ浮腫患者数は12万人(2004年)、1次性リンパ浮腫患者数は5千人(2009年)と言われている。また、乳がん術後には約50%、婦人科がん(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)術後には約30%の患者にリンパ浮腫が発症するとされており、がんなどの手術の増加に伴いリンパ浮腫患者も増加している。



リンパ浮腫の主な特徴は上肢または下肢の腫脹である。上肢のリンパ浮腫の全発生率は手術後2年経過時で8%~56%に及ぶ。四肢の腫脹をきたせば関節が動きにくくなり疼痛と拘縮を生じるようになる。



国際リンパ学会のリンパ浮腫病気分類では、0期はリンパ液の輸送に障害があるが、腫脹が明らかではなく、無症状の状態である。浮腫を認めるようになるまで数ヵ月から何年にもわたって続くことがある。1期組織液の貯留は挙上により軽減する圧痕を生じる。2期は挙上のみにより腫脹が軽減することはほとんどない圧痕が明らかである。2後期は組織線維化が明らかになり、圧痕の有無は様々である。3期は組織が硬くなり(線維性)、圧痕は生じない。肥厚、色素過剰、皮膚の皺襞の増生、脂肪沈着、疣贅過成長などの皮膚変化を認める。



リンパ浮腫は急性期、慢性期ともに日常生活にも多大な支障を及ぼす難治性の疾患である。軽度のリンパ浮腫患者が予防可能な重度のリンパ浮腫を引き起こすため、リンパ浮腫の診断及び治療を軽度の段階で行うことが重要となる。軽度のリンパ浮腫を有する女性は、リンパ浮腫を有さない女性よりも重度のリンパ浮腫を発症する可能性が3倍以上高い。



リンパ浮腫の治療は100年以上にわたり行われ、医薬も提案されているが(例えば特許文献1~4、非特許文献1を参照)、有効な根治的治療法はなく、リンパ浮腫の病態メカニズムも解明されていない。リンパ浮腫に対する治療としてはリンパ管静脈吻合、リンパドレナージマッサージ、弾性着衣などが行われているが、その効果は十分とはいえない。

産業上の利用分野


本発明はリンパ浮腫の治療薬及びその用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
β2刺激剤又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、リンパ浮腫治療薬。

【請求項2】
β2刺激剤が、フェノテロール、クレンブテロール、テルブタリン、サルメトロール、ツロブテロール、フォルモテロール、イソプロテレノール、サルブタモール、レボサルブタモール、ピルブテロール、プロカテロール、メタプロテレノール、ビトルテロール、ビランテロール、バンブテロール及びインダカテロールからなる群より選択される化合物である、請求項1に記載の治療薬。

【請求項3】
β2刺激剤がフェノテロール又はクレンブテロールである、請求項1に記載の治療薬。

【請求項4】
リンパ灌流の改善をもたらす、請求項1~3のいずれか一項に記載の治療薬。

【請求項5】
β2刺激剤がリンパ管内皮細胞を増殖させる作用を示す、請求項1~3のいずれか一項に記載の治療薬。

【請求項6】
Akt/eNOSシグナル経路が活性化し、リンパ管内皮細胞が増殖する、請求項5に記載の治療薬。

【請求項7】
2次性リンパ浮腫の治療に用いられる、請求項1~6のいずれか一項に記載の治療薬。

【請求項8】
2次性リンパ浮腫が、手術後のリンパ浮腫、がん治療後のリンパ浮腫、又は外傷後のリンパ浮腫である、請求項7に記載の治療薬。

【請求項9】
がんが、乳がん、子宮頚がん、子宮体がん、卵巣がん、前立腺がん、大腸がん、すい臓がん、肝臓がん又は肺がんである。請求項8に記載の治療薬。

【請求項10】
リンパ浮腫の患者に対して、β2刺激剤又はその薬理学的に許容される塩を、治療上有効量投与するステップを含む、リンパ浮腫の治療法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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