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微多孔性フィルム及びその製造方法並びに電池用セパレータ コモンズ

国内特許コード P170014148
整理番号 GI-H28-66
掲載日 2017年5月25日
出願番号 特願2017-099376
公開番号 特開2018-193496
出願日 平成29年5月18日(2017.5.18)
公開日 平成30年12月6日(2018.12.6)
発明者
  • 武野 明義
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 微多孔性フィルム及びその製造方法並びに電池用セパレータ コモンズ
発明の概要 【課題】多数の微小貫通孔を有し、透過性及び突刺強度に優れた微多孔性フィルム及びその製造方法を提案し、合わせて前記要求特性を満たす電池用セパレータを提供することを目的とする。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂を含むフィルムにクレーズを形成するクレージング工程と、前記クレージング工程においてクレーズが形成されたフィルムを、80℃以上110℃未満の温度で延伸する冷延伸工程とを有する微多孔性フィルムの製造方法。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


良好な通気性を有する材料として微多孔性フィルムがある。特にポリオレフィン微多孔性フィルムは、電池用セパレータ、各種フィルタ、選択的分離膜等として用いられている。例えば、リチウムイオン電池用セパレータとして用いる場合の基本的な要求特性としては、電気絶縁性であること、電解液に対して濡れやすく電解液の保持性が良いこと、電解液を保持した状態で電解質・イオン透過性が良く電気抵抗が低いこと、電解液に対して化学的・電気化学的に安定であること、高容量化のために高密度充填できるように膜厚が薄くできること、電池組み立て時・使用時に必要とされる力学的強度を有すること、熱暴走時の安全装置として細孔が閉鎖するシャットダウンが起こること、イオン透過が集中することによるイオンの析出を防ぐために細孔径が均一であること、などである。



前記要求をある程度満足する材料として、ポリオレフィン微多孔性フィルムが多用されている。特に電池温度が120℃~170℃に達したときに、細孔が溶融して電池の異常反応を停止させ安全性を担保する点で優れているからである。このようなポリオレフィン系樹脂フィルムに微小な貫通孔を形成する方法として、物理的に穿孔する乾式プロセスと、化学的処理を伴う湿式プロセスによるものとに大別される。



乾式プロセスの例としては、熱収縮性樹脂フィルムに直径が50~600ミクロンの孔を穿ち、この熱収縮性樹脂フィルムを加熱処理して面積比で10~70%収縮させて微細孔を形成する方法(特許文献1)、延伸した薄膜フィルムに、サーマルヘッド等の微細加熱素子による加熱により微細な貫通孔を形成する方法(特許文献2)、粒子径の揃った合成ダイヤモンドが表面に電着されたダイヤモンドロールにより穿孔する方法(特許文献3)、レーザー光線を熱源とし、熱源を光ファイバー、光ケーブル等の光搬送手段により多光束に分割して合成樹脂フィルムに照射する方法(特許文献4)などがある。



これらの方法によれば細孔を形成することは可能であるが、以下の課題があるものと考えられる。例えば、針、ダイヤモンドなどによるパンチング穿孔では孔径を50μm以下に制御することは困難であり、レーザー穿孔では孔数を1~100個/cmになるようにするためには大がかりな設備が必要となる。また、加熱による加工では、熱により貫通孔周辺の微多孔が溶融閉塞して、微多孔性フィルムの機能が損なわれ、セパレータとしての使用が困難になるなど、未だ改良の余地があるものと思われる。



なお、孔径が50μm以下に制御できるということは、単位面積当たりの孔数を増やすことができ、また熱暴走時のシャットダウンがより正確・確実・迅速に行える点で優れたセパレータということができる。また、イオン透過が集中することによるイオンの析出を防ぐために細孔径が均一であることが必要であり、この点においても孔径制御は重要な要素になるのである。



前記例示の他に、電極間に高電圧パルスを印加して該電極間ギャップに供給されるプラスチックフィルムに放電開孔する有孔プラスチックフォルムの製造方法(特許文献5)、プラスチックフィルムを、表面に凹凸を有するエンボスロールからなる一の電極に当接し、該一の電極と他方の電極間にて前記プラスチックフィルムに放電処理を施して凸部に当接した部分に開孔を形成する方法(特許文献6)がある。しかし、これらの方法をもってしてもなお、孔径を50μm以下に制御することは容易ではなく、貫通孔周辺のポリマーが溶融することで形成済みの微多孔の閉塞防止の点で課題が残るものであった。



一方、湿式プロセスの例としては、ポリオレフィン樹脂と、可塑剤と無機粒子とを混練してシート状にし、可塑剤や無機粒子を抽出して、更に一軸以上の方向へ延伸する方法(特許文献7、8など)があるが、乾式プロセスに比較して作業工程増および抽出溶媒を使用するなどの環境負荷の点で課題があった。

産業上の利用分野


本発明は、微多孔性フィルム及びその製造方法に係り、特に電池用セパレータとして利用するのに適した物性を有するクレーズを含むフィルムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリオレフィン樹脂を含むフィルムにクレーズを形成するクレージング工程と、前記クレージング工程においてクレーズが形成されたフィルムを、80℃以上110℃未満の温度で延伸する冷延伸工程とを有する微多孔性フィルムの製造方法。

【請求項2】
請求項1に記載の製造方法により製造された微多孔性フィルム。

【請求項3】
曲路率が1.1~2.8の範囲内であり、気孔率が30~65%の範囲内である請求項2に記載の微多孔性フィルム。

【請求項4】
請求項2または3のいずれかに記載の微多孔性フィルムからなる電池用セパレータ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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