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赤外光スペクトル計測装置及び方法

国内特許コード P170014287
整理番号 (S2013-0387-C0)
掲載日 2017年6月26日
出願番号 特願2015-500127
登録番号 特許第6281983号
出願日 平成26年1月24日(2014.1.24)
登録日 平成30年2月2日(2018.2.2)
国際出願番号 JP2014000368
国際公開番号 WO2014125775
国際出願日 平成26年1月24日(2014.1.24)
国際公開日 平成26年8月21日(2014.8.21)
優先権データ
  • 特願2013-027042 (2013.2.14) JP
発明者
  • 藤 貴夫
  • 野村 雄高
出願人
  • 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
発明の名称 赤外光スペクトル計測装置及び方法
発明の概要 本発明の赤外光スペクトル計測装置1は、被測定赤外光パルスLIRと参照光パルスLとが混合入射されて被測定赤外光パルスLIRを非線形光学効果で可視光パルスLにアップコンバージョンする気体媒質13と、気体媒質13でアップコンバージョンされた可視光パルスLを分光して可視光パルススペクトルデータを取得する分光装置14と、を有し、広帯域の赤外光スペクトルを計測できることを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


分子の吸収波長は赤外領域にある。赤外領域は多くの分子振動に共鳴(例えば、タンパク質のCO伸縮振動の共鳴波数は1650cm-1、脂質のCH伸縮振動の共鳴波数は、2900cm-1、水のOH伸縮振動の共鳴波数は、3400cm-1である)する。したがって、赤外光を物質(気体、液体、固体)に照射して反射光或いは透過光のスペクトルを測定することにより、その物質の組成や構造が非破壊、無染色で明らかにされる。



これまで、赤外光スペクトルの計測はフーリエ変換型赤外分光(FT-IR)測定装置(例えば、非特許文献1参照)で行われていた。しかし、赤外光は光子エネルギが小さく、検出器(例えば、HgCdTe半導体検出器)が熱雑音の影響を大きく受けるため、FT-IR測定装置の検出感度や測定精度が低かった。また、FT-IR測定装置では、ミラーを精密に掃引する必要があり、赤外光スペクトルを高速に計測することが難しかった。



可視光はエネルギが大きく、可視域では検出器(例えば、光電子増倍管)のSN比が高い。そこで、最近、赤外光を可視光に変換して可視光検出器で計測する可視光変換計測技術が開発された(例えば、非特許文献2参照)。



この可視光変換計測技術では、次のようにして被測定赤外光パルススペクトルが得られる。先ず、被測定赤外光パルスと参照光パルスが非線形光学結晶に混合入射され、被測定赤外光パルスが可視光パルスに変換される。変換された可視光パルスが可視光検出器で検出される。検出された可視光パルススペクトルデータが回復アルゴリズムで演算され、被測定赤外光パルススペクトルが得られる。

産業上の利用分野


本発明は、赤外光スペクトル計測装置と方法に関し、詳しくは、高帯域の赤外光スペクトルを高速、高感度に計測する装置と方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
超高帯域コヒーレント光発生装置と、
前記超高帯域コヒーレント光発生装置で発生された超高帯域(500~5000cm-1)、波数ω被測定赤外光パルスと、
波数ω参照光パルスと、
前記被測定赤外光パルスと前記参照光パルスとが混合入射されて、前記被測定赤外光パルスを強度IIRに、前記参照光パルスを強度Iに集光する集光光学系と、
前記集光光学系で前記被測定赤外光パルスと前記参照光パルスとが混合集光入射されて該被測定赤外光パルスを3次の非線形光学効果で波数ω可視光パルスにアップコンバージョンするキセノンガスと、
前記キセノンガスでアップコンバージョンされた前記可視光パルスを分光して可視光パルススペクトルデータを取得する分光装置と、を有し、
前記被測定赤外光パルスのピークパワーと前記参照光パルスのピークパワーとは前記集光光学系で集光されてI×IIR前記キセノンガスに3次の非線形光学効果(4光波差周波発生:ω+ω-ω→ω)が誘起される所定の値に設定されており、超高帯域(500~5000cm-1)の赤外光スペクトルを計測できることを特徴とする赤外光スペクトル計測装置。

【請求項2】
前記所定の値は4.4×1036~2×1037/cmである請求項1に記載の赤外光スペクトル計測装置。

【請求項3】
前記超高帯域コヒーレント光発生装置は、コヒーレント光パルスLと光パルスLを合波する合波器と、気体媒質と、前記合波器で合波された光パルスL+Lを前記気体媒質に集光する集光光学系と、を有し、前記気体媒質のフィラメンテーションによる4光波混合効果で前記波数ωの超高帯域(500~5000cm-1)の被測定赤外光パルスを発生する請求項1又は2に記載の赤外光スペクトル計測装置。

【請求項4】
前記分光装置で取得された前記可視光パルススペクトルデータを所定の回復アルゴルリズムで演算して前記被測定赤外光パルススペクトルを得る回復演算手段を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の赤外光スペクトル計測装置。

【請求項5】
前記被測定赤外光パルスと前記参照光パルスとを合波する合波器を備える請求項1~のいずれか1項に記載の赤外光スペクトル計測装置。

【請求項6】
前記参照光パルスはチャープ光パルス或いは単一波長のピコ秒パルスである請求項1~のいずれか1項に記載の赤外光スペクトル計測装置。

【請求項7】
超高帯域(500~5000cm-1)、波数ωのコヒーレント被測定赤外光パルスを発生する被測定赤外光パルス発生ステップと、
前記被測定赤外光パルス発生ステップで発生された前記超高帯域(500~5000cm-1)、波数ω被測定赤外光パルスと波数ω参照光パルスとが混合入射されて前記被測定赤外光パルスを強度IIRに、前記参照光パルスを強度Iに集光する集光ステップと、
前記集光ステップで前記被測定赤外光パルスと前記参照光パルスとがキセノンガスに混合集光入射されて該被測定赤外光パルスを3次の非線形光学効果で波数ω可視光パルスにアップコンバージョンするアップコンバージョンステップと、
前記アップコンバージョンステップで変換された可視光パルスを分光して可視光パルススペクトルデータを取得する分光ステップと、を有し、
前記被測定赤外光パルスのピークパワーと前記参照光パルスのピークパワーとは前記集光ステップで集光されてI×IIR前記キセノンガスに3次の非線形光学効果(4光波差周波発生:ω+ω-ω→ω)が誘起される所定の値に設定されており、超高帯域(500~5000cm-1の赤外光スペクトルを計測できることを特徴とする赤外光スペクトル計測方法。

【請求項8】
前記所定の値は4.4×1036~2×1037/cmである請求項に記載の赤外光スペクトル計測方法。

【請求項9】
前記被測定赤外光パルス発生ステップは、コヒーレント光パルスLと光パルスLを合波する合波ステップと、前記合波ステップで合波された光パルスL+Lを気体媒質に集光する集光ステップと、を有し、前記気体媒質のフィラメンテーションによる4光波混合効果で前記波数ωの超高帯域(500~5000cm-1)の被測定赤外光パルスを発生する請求項7又は8に記載の赤外光スペクトル計測方法。

【請求項10】
前記分光ステップで取得した可視光パルススペクトルデータを所定の回復アルゴリズムを使って前記被測定赤外光パルスのスペクトルを回復させるスペクトル回復ステップを有する請求項7~9のいずれか1項に記載の赤外光スペクトル計測方法。

【請求項11】
前記参照光パルスはチャープ光パルス或いは単一波長のピコ秒パルスである請求項7~10のいずれか1項に記載の赤外光スペクトル計測方法。

【請求項12】
前記参照光パルスがチャープ光パルスである場合、そのチャープ量(周波数の時間変化)を測定しておく、請求項11に記載の赤外光スペクトル計測方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015500127thum.jpg
出願権利状態 登録


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