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(In Japanese)外来物質導入装置および外来物質導入細胞の製造方法 meetings

Patent code P170014322
Posted date Jun 26, 2017
Application number P2014-552090
Patent number P6269968
Date of filing Dec 12, 2013
Date of registration Jan 12, 2018
International application number JP2013083374
International publication number WO2014092164
Date of international filing Dec 12, 2013
Date of international publication Jun 19, 2014
Priority data
  • P2012-271810 (Dec 12, 2012) JP
Inventor
  • (In Japanese)水野 彰
  • (In Japanese)沼野 利佳
  • (In Japanese)栗田 弘史
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人豊橋技術科学大学
Title (In Japanese)外来物質導入装置および外来物質導入細胞の製造方法 meetings
Abstract (In Japanese)電気的な作用により少量の細胞に効率的且つ低コストで外来物質を導入する装置および低コストで多様な外来物質導入細胞を製造し得る外来物質導入細胞の製造方法を提供すること。
遺伝子等の外来物質を細胞に導入する際には、細胞と外来物質とが含まれる細胞懸濁液が、容器(2)の開口部(17)から供給される。細胞懸濁液は、形成される液滴(W)が、一対の電極(5a、5b)に同時に接触しないように調製された量で容器(2)内に供給される。細胞懸濁液は容器(2)に貯留される油(6)とは混和せず、油(6)中に液滴(W)が形成される。液滴(W)は、電極(5a、5b)間に配置される。電源(9)から電極(5a、5b)に直流電圧が供給されると、電極(5a、5b)間を液滴(W)が移動し、液滴(W)が電極(5a、5b)に接触する際の電気的な作用により、液滴(W)中において外来物質が細胞に導入される。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

これまで、DNA、RNA、タンパク質、および薬剤等の外来物質を、標的とする細胞内に導入するための様々な方法が開発されている。外来物質を標的細胞内に導入する手法には、大きく分けて生物学的手法、化学的手法、および物理的手法がある。生物学的手法としては、ウイルスを用いた方法が知られている。化学的方法としては、リン酸カルシウム法およびリポフェクション法が一般的に知られている。物理的手法にはエレクトロポレーション法、遺伝子銃(パーティクルガン)法、および超音波を使用する方法等がある。大腸菌等のバクテリアは、塩化カルシウム存在下でコンピテントセル化した細胞にヒートショックが与えられることで、簡便に細胞内にDNAが導入されることが知られている。大腸菌の形質転換には、ヒートショックを与える方法が広く用いられている。

ウイルスを用いた生物学的手法は、ウイルスの感染を封じ込めるための特殊な研究施設を必要とする。その上、ウイルスを用いた生物学的手法は、ウイルスが導入された細胞がウイルスのもつ毒性および抗原性等に起因して、癌化するという問題を有する。リン酸カルシウム法は、特別な装置を必要としない。リン酸カルシウム法の実施に必要な試薬類は安価である。しかしリン酸カルシウム法では、標的細胞へのダメージが比較的大きい上、導入効率が低い。リポフェクション法は、リン酸カルシウム法に比べて導入効率がよく、必要とされるDNA(外来物質)量が少ないという利点を有する。しかしリポフェクション法では、標的細胞によって検討すべきパラメータが比較的多く、高価な試薬が必要とされる。化学的手法では、試薬の毒性のため適用できる細胞が限られており、海馬神経細胞等の細胞種を標的細胞とする場合には良好な導入効率が得られ難い。

物理的手法は、上述の生物学的手法および化学的手法に比べて、細胞に対する毒性を考慮する必要がなく、高価な試薬が不要であるといった利点を有する。遺伝子銃法では、外来遺伝子(例えば、DNA)がコーティングされた金粒子が高圧ヘリウムガスによって標的細胞内へ打ち込まれ、標的細胞の核内に直接導入される。これによって、遺伝子銃法は、標的細胞へ外来遺伝子を導入し、発現させることを可能とする。即ち遺伝子銃法は、多数のDNA分子を標的細胞に打ち込む方法である。このため、遺伝子銃法では、単一細胞あたりの遺伝子発現量は高いが、多数の細胞を標的細胞として何個の細胞に遺伝子が導入されたかという意味での発現効率は低い。超音波を使用する方法は、細胞の種類毎に試行錯誤しながらの条件設定を要し、簡便ではない。

エレクトロポレーション法(電気穿孔法)は、物理的手法の中で最も代表的な技法であり、細胞に高圧パルスを与え、細胞膜に外来物質が通過できる小孔を一過性に作ってDNA等を取り込ませる方法である。エレクトロポレーション法では、化学的手法と比較して高い導入効率が得られる上、操作が簡便で再現性および安全性が高く、様々な生物種(植物細胞も含む)および細胞種への適用が可能である。

エレクトロポレーション法は、細胞と外来物質とを含む懸濁液に電極が浸漬された状態で処理を行う方法である。このため、エレクトロポレーション法では、同一の電極を用いて複数回の処理が行われると、電極に付着した古い懸濁液によって、新たな懸濁液に汚染が発生する可能性が高い。電極を一回の処理ごとに使い捨てとすれば汚染は回避されるが、処理にかかるコストが上昇する。

更に、エレクトロポレーション法では、必要とされる試料体積が比較的大きいため、希少な細胞を多量に準備する必要がある。このためエレクトロポレーション法では、試料内の細胞が少量である場合、分析が困難となる可能性がある。必要な試料量を低減するべく、中空の毛細管又はチューブに試料を充填して電気穿孔を行う方法(特許文献1参照)、外来遺伝子の導入効率を向上させる方法(特許文献2参照)、およびピペットチップ式の電気穿孔装置(特許文献3参照)が提案されている。しかし、遺伝子治療および細胞移植等の臨床現場では、患者の負担軽減のため採取する細胞数は少ないほど良く、高価である外来遺伝子の使用量の更なる低減が求められている。

加えて、エレクトロポレーション法では、高価なパルスジェネレータが必要とされ、外来物質導入のための最適条件の検討が煩雑になることが多い。

本願発明者らは、オイルが満たされた容器と、容器内の底面に並列に固定された2の電極と、直流高電圧電源とを備え、一方の電極を高電圧電極、他方の電極を接地電極として直流高電圧電源から電圧を印加する装置を開発した。本願発明者らは、大腸菌のコンピテントセルとプラスミドDNAとを含む親水性の液滴を電極間に配置した状態で電圧を印加することで、液滴を電極間で往復移動させ、2μlという僅かな体積の試料で液滴中の大腸菌へプラスミドDNA(外来物質)を導入できることを見出した。本願発明者らは、高価なパルスジェネレータを不要とできる新たなエレクトロポレーションの技術を提案した(非特許文献1、2参照)。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、細胞に外来遺伝子等の外来物質を導入する外来物質導入装置および外来物質が導入された外来物質導入細胞の製造方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
電気的作用によって細胞外から細胞内に外来物質を導入する外来物質導入装置(1、11、41、61、81)において、
外部からの物質供給が可能な開口部(17、18、68、83)を有する1以上の貯留槽(2、12、62、82)と、
前記1以上の貯留槽の各々の内に互いに離間して配置された、水平面に交差する方向に延設された一対の電極(5a、5b、15a、15b、25a、25b、35a、35b)を有する1以上の電極部(5、15、25、35)と、
前記1以上の電極部に、所定時間、直流電圧を印加して電界を発生させるよう構成された電界発生手段であって、絶縁性液体が貯留された前記1以上の貯留槽の各々において、外来物質および細胞を含有し、前記絶縁性液体と混和しない細胞懸濁液を、前記一対の電極の間に供給することにより、前記絶縁性液体中に前記一対の電極の間隔よりも小径の前記細胞懸濁液の液滴を形成させた状態で、前記1以上の電極部に直流電圧を印加した場合に、前記一対の電極間に生じる電界によって、前記液滴を前記一対の電極のうちの前記液滴とは逆の極性を有する電極である逆極性電極に向かって移動させ、前記逆極性電極に前記液滴を接触させて前記液滴の移動方向の反転を引き起こすよう構成された電界発生手段(9)と
を備えることを特徴とする外来物質導入装置。

【請求項2】
 
前記一対の電極は、前記1以上の電極部の各々に直流電圧が印加された場合の前記絶縁性液体の液面に仮想的な複数の電気力線を引いた場合に、当該複数の電気力線の分布が局所的な集中を生じる形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の外来物質導入装置。

【請求項3】
 
前記一対の電極のうちの一方の電極は、水平面に対して略垂直方向に展延された面状体であって、他方の電極に向き合う対向面側が凹となる略円弧形状に湾曲して形成された面状体である第一面状体を有していることを特徴とする請求項2に記載の外来物質導入装置。

【請求項4】
 
前記一対の電極のうちの他方の電極は、水平面に対して略垂直方向に展延された面状体であって、前記一方の電極に向き合う対向面側が凹となる略円弧形状に湾曲して形成された面状体である第二面状体を有していることを特徴とする請求項3に記載の外来物質導入装置。

【請求項5】
 
前記一対の電極の少なくとも一方は、凹部又は凸部を有することを特徴とする請求項1に記載の外来物質導入装置。

【請求項6】
 
前記一対の電極の前記間隔は、1cm以内であり、
前記電界発生手段は、前記一対の電極の間に形成された前記液滴を、前記逆極性電極に向かって移動させ、前記逆極性電極に前記液滴を接触させて前記液滴の移動方向の反転を引き起こすことを繰り返すことで、前記一対の電極の間を複数回往復移動させるよう構成されたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の外来物質導入装置。

【請求項7】
 
前記1以上の貯留槽の各々は底面部(4、14、64、84)を有し、
前記絶縁性液体は、前記細胞懸濁液よりも低比重で且つ、前記電界発生手段による直流電圧の印加が終了した際の前記液滴の位置が、前記底面部と、前記絶縁性液体の液面との間の位置となる粘性を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の外来物質導入装置。

【請求項8】
 
前記1以上の貯留槽は並列された複数の貯留槽(12)であり、前記複数の貯留槽の各々には、上面に前記開口部(17)が形成され、1の電極部(15)が設けられており、
前記一対の電極は、各々少なくとも前記開口部まで延設されており、
前記複数の貯留槽の各々の前記一対の電極のうち一方を前記開口部において電気的に接続する第1接続部(45a)と、
前記複数の貯留槽の各々の前記一対の電極のうち他方を前記開口部において電気的に接続する第2接続部(45b)とを更に備え、
前記電界発生手段は、前記第1接続部および前記第2接続部を介して、前記複数の貯留槽の各々の前記1の電極部に直流電圧を印加することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の外来物質導入装置。

【請求項9】
 
前記1以上の貯留槽(62)の各々は、互いに間隔をあけて配置された複数の電極部(35)を収容し、
前記一対の電極は、各々少なくとも前記開口部(68)まで延設されており、
前記1以上の貯留槽の各々の前記一対の電極のうち一方を前記開口部において電気的に接続する第1接続部(65a)と、
前記1以上の貯留槽の各々の前記一対の電極のうち他方を前記開口部において電気的に接続する第2接続部(65b)とを更に備え、
前記電界発生手段は、前記第1接続部および前記第2接続部を介して、前記1以上の貯留槽の各々の前記複数の電極部に直流電圧を印加することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の外来物質導入装置。

【請求項10】
 
細胞と1種類以上の外来物質とを含む細胞懸濁液を、貯留槽に貯留され、該細胞懸濁液と混和しない絶縁性液体中へ供給して前記絶縁性液体中で液滴を形成させる第1工程(S3)と、
前記第1工程にて形成された前記液滴の両側に各々設けられ、前記絶縁性液体の液面に対して交差する方向に延びる一対の電極に所定時間直流電圧を印加して、前記一対の電極のうちの一方の電極と他方の電極との間を前記液滴を往復移動させ、前記液滴を電極に接触させることで、前記液滴中において前記1種類以上の外来物質を前記細胞に導入する第2工程(S4)と
を備えることを特徴とする外来物質導入細胞の製造方法。

【請求項11】
 
前記第2工程は、前記1種類以上の外来物質を前記細胞の核に導入する工程であることを特徴とする請求項10に記載の外来物質導入細胞の製造方法。

【請求項12】
 
前記第1工程は、複数種類の外来物質を含む細胞懸濁液を前記絶縁性液体中へ供給して液滴を形成させる工程であり、
前記第2工程で前記所定時間直流電圧を印加することで、前記複数種類の外来物質を前記細胞に導入する工程であることを特徴とする請求項10又は11に記載の外来物質導入細胞の製造方法。

【請求項13】
 
前記第1工程に使用される前記細胞は、ヒト由来の体細胞およびヒト以外の動物由来の体細胞の少なくとも一方であることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の外来物質導入細胞の製造方法。

【請求項14】
 
前記絶縁性液体は、第一絶縁性液体と、前記第一絶縁性液体よりも比重が軽い第二絶縁性液体とを含み、
前記第1工程の前に、前記第一絶縁性液体と、前記第二絶縁性液体とを前記貯留槽に注入して、前記第一絶縁性液体の層の上に前記第二絶縁性液体の層を形成させる注入工程(S2)を更に備え、
前記第1工程は、前記第二絶縁性液体中で前記液滴を形成させる工程であり、
前記第2工程は、前記一対の電極に前記所定時間直流電圧を印加して、前記第二絶縁性液体中で、前記液滴を往復移動させる工程であることを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載の外来物質導入細胞の製造方法。

【請求項15】
 
電気的作用によって細胞外から細胞内に外来物質を導入する外来物質導入装置(11、41、81)において、
外部からの物質供給が可能な開口部を有する貯留槽内に互いに離間して着脱可能に配置され、水平面に交差する方向に延設され、且つ、直流電圧が印加された場合の仮想的な複数の電気力線の分布が局所的な集中を生じる形状に形成された一対の電極(15a、15b)を有する電極部(15)と、
前記電極部に、所定時間、直流電圧を印加して電界を発生させるよう構成された電界発生手段であって、絶縁性液体が貯留された前記貯留槽において、外来物質および細胞を含有し、前記絶縁性液体と混和しない細胞懸濁液を、前記一対の電極の間に供給することにより、前記絶縁性液体中に前記一対の電極の間隔よりも小径の前記細胞懸濁液の液滴を形成させた状態で、前記電極部に直流電圧を印加した場合に、前記一対の電極間に生じる電界によって、前記液滴を前記一対の電極のうちの前記液滴とは逆の極性を有する電極である逆極性電極に向かって移動させ、前記逆極性電極に前記液滴を接触させて前記液滴の移動方向の反転を引き起こすよう構成された電界発生手段(9)と
を備えることを特徴とする外来物質導入装置。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2014552090thum.jpg
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