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光スイッチ UPDATE コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P170014373
整理番号 2852
掲載日 2017年7月4日
出願番号 特願2017-053507
公開番号 特開2018-155963
出願日 平成29年3月17日(2017.3.17)
公開日 平成30年10月4日(2018.10.4)
発明者
  • 加藤 健太郎
  • 津田 裕之
  • 桑原 正史
  • 河島 整
  • 鶴岡 徹
出願人
  • 学校法人慶應義塾
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
  • 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明の名称 光スイッチ UPDATE コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】スイッチ動作及びスイッチング特性の安定性を維持したまま、大規模集積が可能な光スイッチを提供する。
【解決手段】基板上に形成された下部クラッドの内部にコアが形成された光導波路と、前記下部クラッド上に形成された中間クラッドであって、前記コアの上部に埋め込まれた相変化材料、および該相変化材料の下面に接し、対向する面が前記下部クラッドと接するヒータ膜を含む中間クラッドと、該中間クラッド上に形成された上部クラッドとを備えた。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、光通信ネットワークにおける通信トラフィック及び消費電力の増大が深刻化し、光通信素子の高性能化が要求されている。特に、光導波路を伝播する光信号の制御を行う光スイッチは、キーデバイスとされる。このうち、不揮発かつ小型化、高速動作可能である相変化材料を用いた光スイッチが注目され、様々な構成が検討されてきた。



相変化材料は、アモルファス相と結晶相の2つの相状態を保持可能な材料で、結晶相はアモルファス相よりも屈折率が高く、光吸収が大きいという特徴がある。結晶状態の相変化材料に融点以上で数十ns程度加熱し、その後急冷することにより、アモルファス相へと転移する。また、アモルファス相の相変化材料に結晶化温度以上融点未満の加熱を加えることにより、結晶相へと転移する。相変化材料を用いた光スイッチは、このような相転移に伴う光学的特性の変化を利用し、導波路コアを伝播する光信号の位相を変調し、または光エネルギーを吸収し、光スイッチ動作を達成する。



従来の相変化材料を用いた光スイッチの構成には、相変化手段として高出力レーザによるパルス照射(例えば、特許文献1参照)、相変化材料の直接加熱(例えば、特許文献2参照)、金属ヒータを用いた相変化材料の間接加熱(例えば、特許文献2参照)が利用されてきた。



レーザパルス照射を利用する構成では、導波路コアの一部を相変化材料に置き換え、相変化材料にパルス照射することにより、最小限の構成で最大限の性能を確保することができる。一方で、スイッチ部の数だけ相変化用の高出力レーザが必要になるため、大規模集積化が難しく、実用性に欠くという課題がある。また、照射するレーザパルスに存在するパワーの不均一性が原因で、相変化材料の均一な相転移が困難であり、スイッチ動作及びスイッチング特性の安定性に欠けるという課題もある。



相変化材料への直接加熱を利用する構成では、相変化材料に通電するための金属配線が、導波路を伝播する光のフィールドにかかるため、スイッチング特性の劣化を生ずるという課題がある。また、直接加熱では、部分的な相変化を起こすため、相変化材料を均一に安定して相転移させることは難しく、スイッチ動作が不安定になるという課題もある。これは、相変化材料のアモルファス状態と結晶状態における抵抗率の違いが原因である。例えば、Ge2Sb2Te5という相変化材料であれば、アモルファス状態の抵抗率は結晶状態よりも5桁程度大きいため、結晶状態に相転移した瞬間に相変化材料を流れる電流値が5倍程度に上昇する。従って、電流制御が困難なこの構成では、安定した相変化は難しくなる。



金属ヒータを用いる間接加熱を利用する構成では、直接加熱を利用する構成と同様に、金属材料が導波路近傍に存在することになるため、金属ヒータによって導波路伝搬光に吸収・散乱が生じ、スイッチング特性が劣化するという課題がある。

産業上の利用分野


本発明は、光スイッチに関し、より詳細には、相変化材料を位相変調器もしくは光減衰器として用いた導波路型の光スイッチに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板上に形成された下部クラッドの内部にコアが形成された光導波路と、
前記下部クラッド上に形成された中間クラッドであって、
前記コアの上部に埋め込まれた相変化材料、および
該相変化材料の下面に接し、対向する面が前記下部クラッドと接するヒータ膜を含む中間クラッドと、
該中間クラッド上に形成された上部クラッドと
を備えたことを特徴とする光スイッチ。

【請求項2】
前記上部クラッドは、前記相変化材料の上面と前記中間クラッドとに接するヒータ膜をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光スイッチ。

【請求項3】
前記相変化材料は、テトラヘドラル系材料、Ge-Sb-Te系カルコゲナイド系材料、またはSb-Te系カルコゲナイド系材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の光スイッチ。

【請求項4】
基板上に形成された下部クラッドの内部にコアが形成された光導波路と、
前記下部クラッド上に形成され、前記コアの上部に埋め込まれた下部相変化材料を含む中間クラッドと、
該中間クラッド上に形成された上部クラッドであって、
前記下部相変化材料の上面と前記中間クラッドとに接するヒータ膜、および
該ヒータ膜上に接して、前記下部相変化材料と対向する位置に埋め込まれた上部相変化材料を含む上部クラッドと
を備えたことを特徴とする光スイッチ。

【請求項5】
前記下部相変化材料および前記上部相変化材料は、テトラヘドラル系材料、Ge-Sb-Te系カルコゲナイド系材料、またはSb-Te系カルコゲナイド系材料からなることを特徴とする請求項4に記載の光スイッチ。

【請求項6】
前記ヒータ膜は、インジウム、アルミニウム、スズ、亜鉛、ゲルマニウム、ガリウムの酸化物、ランタノイドを含む酸化物、遷移金属酸化物またはそれらの複合酸化物、カーボンナノチューブ、またはグラフェンからなることを特徴とする請求項1、2または4に記載の光スイッチ。

【請求項7】
前記コアは、シリコン、窒化シリコン、シリコンゲルマニウム、リン化インジウム、ヒ素化ガリウム、窒化ガリウム、リン化ヒ素化インジウムガリウム、ヒ素化インジウムアルミニウム、ヒ素化インジウムガリウム、またはヒ素化窒化ガリウムからなることを特徴とする請求項1、2または4に記載の光スイッチ。

【請求項8】
前記ヒータ膜に接続され、オーミック接触を形成する金、銀、プラチナ、銅、または高ドープされた半導体材料からなる電極をさらに備えたことを特徴とする請求項1、2または4に記載の光スイッチ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 2K102AA28
  • 2K102BA11
  • 2K102BA14
  • 2K102BB01
  • 2K102BC10
  • 2K102BD01
  • 2K102CA20
  • 2K102DA02
  • 2K102DA04
  • 2K102DB04
  • 2K102DC07
  • 2K102DC08
  • 2K102DD10
  • 2K102EA05
  • 2K102EA12
画像

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JP2017053507thum.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 慶應義塾大学理工学部電子工学科・津田研究室
産総研 電子光技術研究部門
NIMS MANA ナノシステム分野 ナノイオニクスデバイスグループ
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