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(In Japanese)植物抵抗性誘導制御剤、植物抵抗性誘導制御方法、植物病害の防除方法、害虫の防除方法、植物生育促進剤、微生物感染効率促進剤、及び導入遺伝子発現効率促進剤

Patent code P170014382
File No. (S2014-1124-N0)
Posted date Jul 7, 2017
Application number P2016-532490
Date of filing May 27, 2015
International application number JP2015065242
International publication number WO2016006351
Date of international filing May 27, 2015
Date of international publication Jan 14, 2016
Priority data
  • P2014-141566 (Jul 9, 2014) JP
Inventor
  • (In Japanese)平塚 和之
  • (In Japanese)小倉 里江子
  • (In Japanese)石川 晴登
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人横浜国立大学
Title (In Japanese)植物抵抗性誘導制御剤、植物抵抗性誘導制御方法、植物病害の防除方法、害虫の防除方法、植物生育促進剤、微生物感染効率促進剤、及び導入遺伝子発現効率促進剤
Abstract (In Japanese)式(1)の化合物又はその塩を有効成分として含有する植物抵抗性誘導制御剤。
(式省略)
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

植物は糸状菌や細菌、ウィルスなど様々な病原微生物の侵入・攻撃を受ける。それらに対抗するために植物は防御機構を発達させている。防御機構には様々な段階があり、まず病原が侵入する前の段階では細胞壁による物理的障壁や葉の気孔開閉などにより病原侵入を阻止する。病原が侵入した後でも植物細胞が病原侵入を認識し、侵入個所に多糖類を蓄積することで感染の進行を阻害する機構を持つ(Ton and Mauch-Mani, 2009参照)。さらに、植物は病原の感染部位だけでなく、感染を受けた部位からシグナルを全身に伝達することで非感染部位においても抵抗性を強化する機構を持つ。この機構には植物ホルモンや多数の遺伝子の発現が関与している。

全身に抵抗性を誘導する機構として、植物ホルモンであるサリチル酸(salicylic acid; SA) がシグナル伝達に関与する全身獲得抵抗性(Systemic Acquired Resistance; SAR)があり、近年研究が進んでいる。SARによる防御応答は、植物自体の病害抵抗性を強化するために広範囲な病原に対抗することができることが明らかになっている。
SAは主に、生きた細胞から栄養をとる病原体である「活物寄生性病原菌」に対する抵抗性を誘導することが知られている。活物寄生性病原菌は植物細胞から養分を吸い取り、植物と共存する形態をとることが多い。活物寄生性病原菌としてイネいもち病菌がある。
SARを誘導する活性を有する化合物は抵抗性誘導剤または植物活性化剤として実用化され、主に我が国のイネの病害防除に有効な資材として活用されており、プロベナゾール(商品名オリゼメート)の例では、開発後30年以上経過しているにもかかわらず、年間100億円程度の売り上げがある。プロぺナゾールの他にもSARを誘導する活性を有する抵抗性誘導剤または植物活性化剤が複数あり、パリダマイシンA(VMA)、ベンゾチアジアゾール(BTH)、チアジニル(TDL)、イソチアニルなどが知られている。

一方、SARと異なる作用機構で働く病害抵抗性発現の仕組みも知られている。誘導抵抗性(Induced Systemic Resistance: ISR)は、SARと異なりSAには依存せず、植物ホルモンであるジャスモン酸(jasmonic acid:JA)に依存した病害抵抗性発現の経路により誘導されることが知られている(図4参照)。ISRでは、誘導される防御応答遺伝子及び抵抗対象として有効な病原体の種類もSARとは異なっていることが判明している。
JAは主に、死細胞から栄養をとる病原体である「腐生性病原菌」に対する抵抗性、及び害虫による食害等の「傷害」に対する防御応答を誘導する。代表的な腐生性病原菌として灰色かび病菌がある。灰色かび病菌はほとんど全ての植物に感染するとともに、薬剤耐性菌が非常に発生しやすい。しかし、SARを誘導する活性を有する化合物では腐生性病原菌に対する防除効果に乏しく、プロベナゾール等の既存の植物活性化剤では、灰色かび病菌のような腐生性病原菌に対して無効である。
従って、ISR系を誘導する活性を有する化合物があれば、既存のSAR系の抵抗性誘導剤では対処できないタイプの病害にも有効な新規な病害虫防除資材として活用できる可能性がある。しかし、これまでの研究では、商業的に利用可能な程度にそのような活性を有する低分子化合物は見出されていない。ベスタチン(Bestain)はJAシグナルを特異的に活性化させる化合物であると報告されている(非特許文献1)。また、これまでに、JA/ET シグナル伝達系による防御活性化誘導化合物として、ヘキサン酸,アラキドン酸,N-アシルアミド(アルカミド)などが知られている(非特許文献2~4) 。これらはいずれも PDF1.2 や VSP2 を含む JA 応答性遺伝子の発現を誘導し、灰色かび病菌の病斑形成の抑制等に効果があることが、シロイヌナズナを用いて示されている。また、ヘキサン酸,アラキドン酸の処理においてはトマトにおいても同様にその病斑形成の抑制が観察されている(非特許文献5) 。これは、JA 系抵抗性誘導剤が灰色かび病防除に有効であることを示している。しかし、これらの薬剤の有効性は高濃度処理を必要とするなどの問題点もあり、JA系抵抗性誘導剤として実用化には至っていない。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、植物抵抗性誘導制御剤、植物抵抗性誘導制御方法、植物病害の防除方法、害虫の防除方法、植物生育促進剤、微生物感染効率促進剤、及び導入遺伝子発現効率促進剤に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する植物抵抗性誘導制御剤。
【化1】
 
(省略)
[式(1)中、
X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9及びX10は、それぞれ独立して、CH又はNを表し(但し、X1、X2、X3、X4及びX5のいずれか2以上がNとなることはなく、X6、X7、X8、X9及びX10のいずれか2以上がNとなることはない。)、
R1は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
R2は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表す。
R3は水素原子、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表し、
R4は、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基、又はハロゲン原子を表す。
nはR1の数を表し、0又は1である。mはR2の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、mが2以上のとき、R2同士は互いに同一でも異なっていてもよい。但し、n+mは5以下の整数である。pはR4の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、pが2以上のとき、R4同士は互いに同一でも異なっていてもよい。]

【請求項2】
 
前記一般式(1)が、下記一般式(1-2)で表される化合物である請求項1に記載の植物抵抗性誘導制御剤。
【化2】
 
(省略)
[式(1-2)中、X1、X7、R1、R2、R3、R4、n、m及びpは前記と同一の意味を表す。]

【請求項3】
 
前記一般式(1)が、下記一般式(3-2-2)で表される化合物である請求項2に記載の植物抵抗性誘導制御剤。
【化3】
 
(省略)
[式(3-2-2)中、R1、R2、R3、R4、n、m及びpは前記と同一の意味を表す。]

【請求項4】
 
請求項1~3のいずれか一項に記載の植物抵抗性誘導制御剤を植物に接触させることを含む植物抵抗性誘導制御方法。

【請求項5】
 
請求項4に記載の植物抵抗性誘導制御方法を使用することを含む植物病害の防除方法。

【請求項6】
 
請求項4に記載の植物抵抗性誘導制御方法を使用することを含む害虫の防除方法。

【請求項7】
 
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する植物生育促進剤。
【化4】
 
(省略)
[式(1)中、
X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9及びX10は、それぞれ独立して、CH又はNを表し(但し、X1、X2、X3、X4及びX5のいずれか2以上がNとなることはなく、X6、X7、X8、X9及びX10のいずれか2以上がNとなることはない。)、
R1は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
R2は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表す。
R3は水素原子、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表し、
R4は、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基、又はハロゲン原子を表す。
nはR1の数を表し、0又は1である。mはR2の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、mが2以上のとき、R2同士は互いに同一でも異なっていてもよい。但し、n+mは5以下の整数である。pはR4の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、pが2以上のとき、R4同士は互いに同一でも異なっていてもよい。]

【請求項8】
 
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する微生物感染効率促進剤。
【化5】
 
(省略)
[式(1)中、
X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9及びX10は、それぞれ独立して、CH又はNを表し(但し、X1、X2、X3、X4及びX5のいずれか2以上がNとなることはなく、X6、X7、X8、X9及びX10のいずれか2以上がNとなることはない。)、
R1は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
R2は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表す。
R3は水素原子、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表し、
R4は、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基、又はハロゲン原子を表す。
nはR1の数を表し、0又は1である。mはR2の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、mが2以上のとき、R2同士は互いに同一でも異なっていてもよい。但し、n+mは5以下の整数である。pはR4の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、pが2以上のとき、R4同士は互いに同一でも異なっていてもよい。]

【請求項9】
 
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する導入遺伝子発現効率促進剤。
【化6】
 
(省略)
[式(1)中、
X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7、X8、X9及びX10は、それぞれ独立して、CH又はNを表し(但し、X1、X2、X3、X4及びX5のいずれか2以上がNとなることはなく、X6、X7、X8、X9及びX10のいずれか2以上がNとなることはない。)、
R1は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のハロアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を表し、
R2は炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表す。
R3は水素原子、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又は炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を表し、
R4は、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数2~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基、又はハロゲン原子を表す。
nはR1の数を表し、0又は1である。mはR2の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、mが2以上のとき、R2同士は互いに同一でも異なっていてもよい。但し、n+mは5以下の整数である。pはR4の数を表し、0~5のいずれかの整数であり、pが2以上のとき、R4同士は互いに同一でも異なっていてもよい。]
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2016532490thum.jpg
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