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ヒト抗HLAモノクローナル抗体の作製方法

国内特許コード P170014404
整理番号 P15-086
掲載日 2017年7月12日
出願番号 特願2016-176718
公開番号 特開2018-038364
出願日 平成28年9月9日(2016.9.9)
公開日 平成30年3月15日(2018.3.15)
発明者
  • 高松 博幸
  • 材木 義隆
  • 中尾 眞二
  • 小澤 龍彦
  • 岸 裕幸
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 ヒト抗HLAモノクローナル抗体の作製方法
発明の概要 【課題】従来、HLA分子に対するモノクローナル抗体は、その多型のために作製が困難であった。ヒトによって異なる各HLA型に対して結合特異性を有する抗HLAモノクローナル抗体を、迅速に、かつ完全ヒト抗体として取得する方法が必要とされていた。
【解決手段】抗HLA抗体を有し得るヒト被験者由来の単核球から特定のHLA型に対する特異性を有するヒト抗HLAモノクローナル抗体を産生する細胞を単離する方法、及び該細胞からヒト抗HLAモノクローナル抗体を作製する方法を提供する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


ヒトの主要組織適合遺伝子複合体分子であるHLA(ヒト白血球型抗原、Human Leukocyte Antigen)にはクラスI抗原(A、B、C、E、F、G)及びクラスII抗原(DR、DQ、DP)等があり、それぞれの抗原には非常に多くの多型が存在している。個々のヒトが、両親からそれぞれ受け継いだ2種の型を共存した状態で有しており、ヒトによってHLA型が異なっている。造血幹細胞移植等においては、一般的には少なくともA、B及びDRの型が適合していることが重要とされている。



また、HLAの型によって疾患への罹患可能性が異なることがわかってきている。例えば糖尿病、関節リウマチ、多発性硬化症等の疾患と特定のHLAとの関連性が知られており、近年、抗HLA抗体を用いた疾患の診断及び治療の可能性が報告されつつある(例えば特許文献1及び2、非特許文献1)。一例として、抗HLAクラスII抗体によるリンパ系腫瘍の治療が試みられており、2015年の米国血液学会では、著明な治療効果と軽微な副作用であったとの臨床試験(フェーズI)結果が報告されている(非特許文献2)。更に、例えばフローサイトメトリー検査によって、同種造血幹細胞移植後の正常造血の回復や、血液腫瘍の早期再発や微小残存病変を簡便にモニタリングし、治療成績を向上させることが試みられている(非特許文献3)。



従来、抗体、特にモノクローナル抗体は、マウス等の動物に抗原を投与し、得られた抗体産生細胞をミエローマ細胞と融合させたハイブリドーマを用いる方法で作製されている。この方法で作製されるモノクローナル抗体は、本来は非ヒトモノクローナル抗体であるが、ヒトでのin vivoでの使用のために、遺伝子組み換え技術を利用してヒト化抗体、更にはヒト抗体とすることが好適であることが知られている。

産業上の利用分野


本発明は、ヒト抗HLAモノクローナル抗体の作製方法、及び該抗体の用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
特定のHLA型に対する特異性を有するヒト抗HLAモノクローナル抗体を産生する細胞の単離方法であって、以下:
(a) ヒト被験者由来の単核球中の抗HLA抗体の存在を同定するステップ、
(b) 目的の抗HLAモノクローナル抗体を産生可能な細胞を含む単核球を培養するステップ、及び
(c) 培養した単核球から抗体産生細胞を単離するステップ
を含む、上記方法。

【請求項2】
特定のHLA型に対する特異性を有するヒト抗HLAモノクローナル抗体の作製方法であって、
(d) 請求項1記載の方法に従って得られた抗体産生細胞が産生する抗体をコードする遺伝子をクローニングするステップ、
(e) クローニングされた遺伝子を細胞にin vitroで導入するステップ、及び
(f) 該細胞を培養し、増殖させて抗体を回収するステップ
を含む、上記方法。

【請求項3】
単核球が末梢血又は骨髄由来の細胞から得られる、請求項1又は2記載の方法。

【請求項4】
ヒト被験者が妊娠経験のある女性、又は輸血、造血幹細胞移植、若しくは臓器移植経験がある被験者である、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。

【請求項5】
HLA型がHLA-A、HLA-B、HLA-C、HLA-DR、HLA-DQ、HLA-DPのいずれかに属する型である、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。

【請求項6】
HLA型がHLA-B61である、請求項1~5のいずれか1項記載の方法。

【請求項7】
請求項2~6のいずれか1項記載の方法によって得られる、単離された完全ヒト抗HLAモノクローナル抗体。

【請求項8】
ヒトHLA-B61抗原に対して特異的に結合するモノクローナル抗体であって、以下:
(a)配列番号2で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド、又は該塩基配列に対して90%以上の配列同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチドがコードする重鎖可変領域ポリペプチド、及び
(b)配列番号4で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド、又は該塩基配列に対して90%以上の配列同一性を有する塩基配列からなるポリヌクレオチドがコードする軽鎖可変領域ポリペプチド
を含む、上記モノクローナル抗体。

【請求項9】
ヒトHLA-B61抗原に対して特異的に結合するモノクローナル抗体であって、以下:
(a)配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、又は該アミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドである重鎖可変領域ポリペプチド、及び
(b)配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド、又は該アミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドである軽鎖可変領域ポリペプチド
を含む、上記モノクローナル抗体。

【請求項10】
ヒトHLA-B61抗原に対して特異的に結合するモノクローナル抗体であって、配列番号6で示されるアミノ酸配列からなるCDH1、配列番号7で示されるアミノ酸配列からなるCDH2、配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるCDH3、配列番号9で示されるアミノ酸配列からなるCDL1、配列番号10で示されるアミノ酸配列からなるCDL2、配列番号11で示されるアミノ酸配列からなるCDL3を含む、上記モノクローナル抗体。

【請求項11】
請求項7~10のいずれか1項記載のモノクローナル抗体と同じ結合特異性を有する抗HLAモノクローナル抗体。

【請求項12】
請求項7~10のいずれか1項記載のモノクローナル抗体を含む、特定のHLA型に対する細胞傷害活性剤。

【請求項13】
再生不良性貧血患者から採取したサンプルを、請求項7~11のいずれか1項記載のモノクローナル抗体と接触させて、該サンプル中のHLA-B61分子の発現を検出することを含む、該患者に対する免疫抑制療法の有効性を予測する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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