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ソラフェニブ応答性予測のための方法 UPDATE

国内特許コード P170014408
整理番号 P16-050
掲載日 2017年7月12日
出願番号 特願2016-238838
公開番号 特開2018-096719
出願日 平成28年12月8日(2016.12.8)
公開日 平成30年6月21日(2018.6.21)
発明者
  • 金子 周一
  • 本多 政夫
  • 山下 太郎
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 ソラフェニブ応答性予測のための方法 UPDATE
発明の概要 【課題】進行性肝細胞がん(hepatocellular carcinoma, HCC)患者のソラフェニブ治療に対する応答性を予測するための方法を提供する。
【解決手段】進行性HCC患者から採取した末梢血を用いて、IL-5、IL-8、CXCL9、PDGF-BB、TGF-α、及びVEGF-Aから選択される1種以上のサイトカインの血中濃度を測定し、上記測定された血中濃度を上記サイトカインそれぞれの既定のカットオフ値と比較し、そして1種以上のサイトカイン濃度がカットオフ値を超える場合に該患者がソラフェニブ応答性である可能性を示し、カットオフ値以下である場合に非応答性である可能性を示す結果を提供することを含む方法が提供される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


肝細胞がんは、世界的に見て5番目に多いがんであり、がんによる死亡で2番目に多い原因疾患である。本邦では年間約3万人が肝がんで亡くなっている。



進行性肝細胞がんの治療としては、殺細胞性抗がん剤(5-FUやシスプラチン)を肝動脈から注入する動注化学療法(hepatic arterial infusion chemotherapy, HAIC)と、受容体チロシンキナーゼ阻害剤であり主に血管内皮細胞などの間質細胞に作用するソラフェニブの経口投与が行われている。



ソラフェニブは、進行性HCC患者の生存期間を平均して約3カ月長くし得ることが報告されているマルチキナーゼ阻害剤である(非特許文献1)。しかしながら、固形がんの治療効果判定のためのRECISTガイドラインにおける評価基準に従って判定すると、ソラフェニブに対する応答率は一般的に5%未満である。一方、日本では5-フルオロウラシル及びシスプラチンを用いるHAICが進行性HCC患者の治療に広く用いられており、その応答率は20~30%である。



近年、抗がん剤及び分子標的治療に対する応答において、腫瘍内の微小環境が極めて重要であることが報告されてきている。ソラフェニブは内皮細胞に発現する血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)を標的とすると考えられており、そのためVEGFシグナル伝達の活性化はソラフェニブ治療に対する腫瘍応答と相関する可能性がある。実際に、VEGFAの増幅を有するHCCにおいて、ソラフェニブに対して良好な応答が示されたとの研究がある(非特許文献2)。更に、ソラフェニブに応答した進行性HCCにおけるゲノム変化を評価した研究から、HCC微小環境における線維芽細胞増殖因子(FGF)のシグナル伝達の活性化をもたらし得るFGF3/4の増幅が示されている(非特許文献3)。しかしながら、サイトカインが進行性HCCの臨床応答に影響し得る腫瘍の微小環境の状態を反映するか否かは不明であった(非特許文献4)。

産業上の利用分野


本発明は、進行性肝細胞がん(hepatocellular carcinoma, HCC)患者のソラフェニブ治療に対する応答性を予測するための検査方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
進行性肝細胞がん(hepatocellular carcinoma, HCC)患者のソラフェニブ治療に対する応答性を予測するための検査方法であって、
該患者から採取した末梢血を用いて、インターロイキン5(IL-5)、インターロイキン8(IL-8)、ケモカイン(C-X-C)モチーフリガンド9(CXCL9)、血小板由来成長因子(Platelet-Derived Growth Factor, PDGF)-BB、トランスフォーミング増殖因子(Transforming Growth Factor, TGF)-α、及び血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor, VEGF)-Aから選択される1種以上のサイトカインの血中濃度を測定し、そして
上記測定された血中濃度を上記サイトカインそれぞれの既定のカットオフ値と比較し、そして
1種以上のサイトカイン濃度がカットオフ値を超える場合に該患者がソラフェニブ応答性である可能性を示し、カットオフ値以下である場合に非応答性である可能性を示す結果を提供する
ことを含む、上記方法。

【請求項2】
サイトカインがIL-5であり、カットオフ値が12pg/mlである、請求項1記載の方法。

【請求項3】
サイトカインがIL-8であり、カットオフ値が10pg/mlである、請求項1記載の方法。

【請求項4】
サイトカインがCXCL9であり、カットオフ値が100pg/mlである、請求項1記載の方法。

【請求項5】
サイトカインがPDGF-BBであり、カットオフ値が300pg/mlである、請求項1記載の方法。

【請求項6】
サイトカインがTGF-αであり、カットオフ値が20pg/mlである、請求項1記載の方法。

【請求項7】
サイトカインがVEGF-Aであり、カットオフ値が50pg/mlである、請求項1記載の方法。

【請求項8】
IL-5、IL-8、PDGF-BB、及びVEGF-Aの血中濃度を測定し、これら4種のサイトカイン濃度がいずれもカットオフ値を超える場合に上記患者がソラフェニブ応答性である可能性を示す結果を提供する、請求項1記載の方法。

【請求項9】
IL-5、IL-8、CXCL9、PDGF-BB、TGF-α、及びVEGF-Aの血中濃度を測定し、これら6種のサイトカイン濃度がいずれもカットオフ値を超える場合に上記患者がソラフェニブ応答性である可能性を示す結果を提供する、請求項1記載の方法。

【請求項10】
IL-5、IL-8、及びVEGF-Aの血中濃度を測定し、これら3種のサイトカイン濃度がいずれもカットオフ値以下である場合に上記患者がソラフェニブ非応答性である可能性を示す結果を提供する、請求項1記載の方法。

【請求項11】
進行性肝細胞がん患者のソラフェニブ治療に対する応答性を予測するための検査システムであって、
該患者から採取した末梢血を用いて、IL-5、IL-8、CXCL9、PDGF-BB、TGF-α、及びVEGF-Aから選択される1種以上のサイトカインの血中濃度を測定するための手段と、
上記測定された血中濃度を上記サイトカインそれぞれの既定のカットオフ値と比較するための手段と、
1種以上のサイトカイン濃度がカットオフ値を超える場合に該患者がソラフェニブ応答性である可能性を示し、カットオフ値以下である場合に非応答性である可能性を示す結果を提供するための手段と
を含む、上記システム。

【請求項12】
請求項1~10のいずれか1項記載の方法に使用するためのキットであって、IL-5、IL-8、CXCL9、PDGF-BB、TGF-α及びVEGF-Aから選択される1種以上のサイトカインに特異的に結合し得る抗体を含む、上記キット。

【請求項13】
IL-5、IL-8、CXCL9、PDGF-BB、TGF-α、及びVEGF-Aのそれぞれに特異的に結合し得る抗体を含む、請求項12記載のキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016238838thum.jpg
出願権利状態 公開
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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