TOP > 国内特許検索 > 麻酔補助プログラム、麻酔補助装置、麻酔補助システム及び麻酔補助方法

麻酔補助プログラム、麻酔補助装置、麻酔補助システム及び麻酔補助方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P170014472
整理番号 FU736
掲載日 2017年7月24日
出願番号 特願2017-138971
公開番号 特開2019-017730
出願日 平成29年7月18日(2017.7.18)
公開日 平成31年2月7日(2019.2.7)
発明者
  • 長田 理
  • 重見 研司
  • 松木 悠佳
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 麻酔補助プログラム、麻酔補助装置、麻酔補助システム及び麻酔補助方法 UPDATE コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】個体間変動及び個体内変動を考慮して、患者に投与する鎮静薬及び鎮痛薬の量的指標を推定する麻酔補助プログラム、麻酔補助装置、麻酔補助システム及び麻酔補助方法を提供する。
【解決手段】麻酔補助装置1は、経時的に得られた患者5のBIS値と、経時的に得られた患者5の鎮静薬の効果部位濃度の値とに基づいて、目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を患者5に対する鎮静薬の濃度指標(esTEC)として推定するesTEC算出手段103と、鎮静薬の濃度指標と、経時的に得られた患者5の鎮痛薬の効果部位濃度とに基づいて、患者5の鎮痛薬の効果部位濃度を増加させても鎮静薬の濃度指標が予め定めた幅以上に変動しない患者5の鎮痛薬の効果部位濃度の範囲の下限を鎮痛薬の濃度指標(esMIC)として推定するesMIC算出手段104とを有する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


医学の分野において、麻酔によって手術中の鎮静及び鎮痛を施すこと及び麻酔科医が鎮静及び鎮痛の程度を把握することは、術中の覚醒や鎮静薬及び鎮痛薬の過剰投与を防ぐために非常に重要である。なお、ここで鎮静とは患者の意識や記憶がないことを指し、鎮痛とは患者に痛みを感じさせないことを指す。鎮静については、BIS(Bispectral Index)モニタの情報に基づいて、鎮静の程度を測るものが知られているが、鎮痛については定性的な評価にとどまり、定量的な評価ができず、鎮痛の程度を直接測る機器及び指標がなかった。全身麻酔時に使用される鎮痛薬の必要量は個体差が大きいこともあり、鎮痛の程度を測る必要性が非常に高い。



そこで、鎮痛の程度を推定する従来の技術として、鎮痛薬を投与されている患者の鎮痛薬血中濃度を代理マーカーによりモニタリングする麻酔補助方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。



特許文献1に開示された麻酔補助方法は、オピオイド鎮痛薬を患者に投与する際、瞳孔の大きさ、光刺激に対する瞳孔反応、トラッキングパフォーマンス等の複数の代理マーカーを測定し、当該複数の代理マーカーと患者の鎮痛レベルに相関関係があること利用して、当該複数の代理マーカーから予め定めた計算方法でオピオイド鎮痛薬の血中濃度を推定する。



上記した特許文献1の麻酔補助装置は、複数の代理マーカーから予め定めた計算方法でオピオイド鎮痛薬の血中濃度を推定するものの、全身麻酔を行う場合はオピオイド鎮痛薬と合わせて鎮静薬及び筋弛緩剤を使用するのが一般であって、オピオイド鎮痛薬と鎮静薬には相乗作用があるため、患者の鎮痛及び鎮静の状態はオピオイド鎮痛薬の血中濃度だけでは十分に測ることができない、という問題がある。



そこで、オピオイド鎮痛薬の血中濃度以外も考慮した従来の技術として、患者の現在のオピオイド鎮痛薬の効果部位濃度と、鎮静薬の効果部位濃度とを表示装置の画面上にプロットする麻酔補助装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。



非特許文献1に開示された麻酔補助装置は、表示装置の画面上に、オピオイド鎮痛薬と鎮静薬との相乗作用を示すアイソボログラムを示し、当該アイソボログラム上に現在のオピオイド鎮痛薬の効果部位濃度と、鎮静薬としてのプロポフォールの投与速度の情報から統計学的に算出された鎮静薬の効果部位濃度とをプロットして示すことで患者の現在の状態を示すとともに、さらに数分後のオピオイド鎮痛薬の効果部位濃度と、鎮静薬の効果部位濃度とをプロットして示すことで将来の状態も合わせて示す。なお、アイソボログラムは患者の薬効を示す指標のレベル別に領域分けされており、麻酔科医はプロットされた点がいずれの領域に属するかによって患者の状態を判断する。また、使用する麻酔薬によって領域分けを変化させることで複数種類の麻酔薬に対応する。

産業上の利用分野


本発明は、麻酔補助プログラム、麻酔補助装置、麻酔補助システム及び麻酔補助方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コンピュータを、
経時的に得られた患者の鎮静度を示す値と、経時的に得られた当該患者の鎮静薬の効果部位濃度の値とに基づいて、目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を前記患者に対する鎮静薬の濃度指標として推定する鎮静薬指標推定手段と、
前記鎮静薬の濃度指標と、経時的に得られた前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度とに基づいて、前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度を増加させても前記鎮静薬の濃度指標が予め定めた幅以上に変動しない前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度の範囲の下限を鎮痛薬の濃度指標として推定する鎮痛薬指標推定手段として機能させるための麻酔補助プログラム。

【請求項2】
鎮痛薬指標推定手段は、前記鎮静薬の濃度指標と、前記経時的に得られた前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度とに対する回帰曲線を求めて、当該回帰曲線において前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度を増加させても前記鎮静薬の濃度指標が予め定めた幅以上に変動しない前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度の範囲の下限を前記鎮痛薬の濃度指標とする請求項1に記載の麻酔補助プログラム。

【請求項3】
鎮痛薬指標推定手段は、前記回帰曲線を双曲線とし、当該回帰曲線において、双曲線の漸近線から前記予め定めた幅だけ鎮静薬の濃度指標を増加させた値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度を前記鎮痛薬指標として決定する請求項2に記載の麻酔補助プログラム。

【請求項4】
前記鎮静度を示す値、前記鎮静薬の効果部位濃度の値、前記鎮痛薬の効果部位濃度の値、前記鎮静薬の濃度指標及び前記鎮痛薬の濃度指標の一部又はすべてを表示処理する表示処理手段としてさらに機能させる請求項1~3のいずれか1項に記載の麻酔補助プログラム。

【請求項5】
前記鎮静薬の投与量指標及び/又は前記鎮痛薬の濃度指標に基づいて、前記鎮静薬及び前記鎮痛薬を前記患者に投与する麻酔器の前記鎮静薬の投与量及び前記鎮痛薬の投与量を制御する麻酔器制御手段としてさらに機能させる請求項1~4のいずれか1項に記載の麻酔補助プログラム。

【請求項6】
鎮静薬指標推定手段は、経時的に得られた前記鎮静度を示す値と、経時的に得られた前記鎮静薬の効果部位濃度の値とに対する回帰曲線を求めて、当該回帰曲線において目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を前記患者に対する鎮静薬の濃度指標とする請求項1~5のいずれか1項に記載の麻酔補助プログラム。

【請求項7】
経時的に得られた患者の鎮静度を示す値と、経時的に得られた当該患者の鎮静薬の効果部位濃度の値とに基づいて、目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を前記患者に対する鎮静薬の濃度指標として推定する鎮静薬指標推定手段と、
前記鎮静薬の濃度指標と、経時的に得られた前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度とに基づいて、前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度を増加させても前記鎮静薬の濃度指標が予め定めた幅以上に変動しない前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度の範囲の下限を鎮痛薬の濃度指標として推定する鎮痛薬指標推定手段とを有する麻酔補助装置。

【請求項8】
前記請求項7に記載の麻酔補助装置と、
前記麻酔補助装置に制御されて前記鎮静薬及び前記鎮痛薬を前記患者に投与する麻酔器とを有する麻酔補助システム。

【請求項9】
経時的に得られた患者の鎮静度を示す値と、経時的に得られた当該患者の鎮静薬の効果部位濃度の値とに基づいて、目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を前記患者に対する鎮静薬の濃度指標として推定するステップと、
前記鎮静薬の濃度指標と、経時的に得られた前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度とに基づいて、前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度を増加させても前記鎮静薬の濃度指標が予め定めた幅以上に変動しない前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度の範囲の下限を鎮痛薬の濃度指標として推定するステップとを有する麻酔補助方法。

【請求項10】
コンピュータを、
経時的に得られた患者の鎮静度を示す値と、経時的に得られた当該患者の鎮静薬の効果部位濃度の値とに基づいて、目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を前記患者に対する鎮静薬の濃度指標として推定する鎮静薬指標推定手段と、
少なくとも前記鎮静薬の濃度指標と、経時的に得られた前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度との関係を表示処理する表示処理手段して機能させるための麻酔補助プログラム。

【請求項11】
経時的に得られた患者の鎮静度を示す値と、経時的に得られた当該患者の鎮静薬の効果部位濃度の値とに基づいて、目標とする鎮静度を示す値に対応する鎮痛薬の効果部位濃度の値を前記患者に対する鎮静薬の濃度指標として推定するステップと、
少なくとも前記鎮静薬の濃度指標と、経時的に得られた前記患者の鎮痛薬の効果部位濃度との関係を表示処理するステップとを有する麻酔補助方法。


国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2017138971thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close