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病原性カンジダ菌は、表皮、腸管粘膜、膣などに常在する真菌であるが、抗生物質、ステロイド、抗がん剤や免疫抑制剤の長期投与や臓器移植、エイズ、重度糖尿病、留置カテーテルなど危険因子を伴う患者に対して重篤な深在性(内臓)感染症を起こす。 日本国内において全血流感染原因菌(細菌感染を含む)のうちカンジダは第4位(7~8%)であり、致死率20~50%に達する重篤な日和見感染症を起こし問題となっている。治療の第一選択薬は抗真菌薬である(例えば、特許文献1)。
なお、従来の深在性抗真菌薬としては、フルオロピリミジン系、ポリエン系、アゾール系、エキノキャンディン系の4系統が知られている。 フルオロピリミジン系抗真菌薬は、適応菌種が、カンジダ、クリプトコッカスである。ポリエン系抗真菌薬は、適応菌種が、カンジダ、クリプトコッカス、アスペルギルス、コクシジオイデス、ヒストプラズマ、ブラストミセスなどである。アゾール系抗真菌薬は、フルコナゾール、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾールが挙げられる。フルコナゾールは、適応菌種が、カンジダ、クリプトコッカスである。イトラコナゾールは、適応菌種が、カンジダ、アスペルギルス、ヒストプラズマ、コクシジオイデス、スポロトリコーシスである。ボリコナゾールは、適応菌種が、カンジダ、クリプトコッカス、アスペルギルス、スケドスポリウム、フサリウム、コクシジオイデス、ヒストプラズマ、ブラストミセスである。ポサコナゾールは、適応菌種が、カンジダ、クリプトコッカス、アスペルギルス、スケドスポリウム、フサリウム、コクシジオイデス、ヒストプラズマ、ブラストミセスである。エキノキャンディン系抗真菌薬は、適応菌種が、カンジダ、アスペルギルスである。
本発明は、抗真菌剤に関する。