TOP > 国内特許検索 > 水素脱離方法、シリコン結晶積層体、水素貯蔵システム、トリチウム分離システム、及びトリチウム分離方法

水素脱離方法、シリコン結晶積層体、水素貯蔵システム、トリチウム分離システム、及びトリチウム分離方法

国内特許コード P170014730
整理番号 S2016-0663-N0
掲載日 2017年12月21日
出願番号 特願2016-098165
公開番号 特開2017-207097
出願日 平成28年5月16日(2016.5.16)
公開日 平成29年11月24日(2017.11.24)
発明者
  • 松本 貴裕
出願人
  • 公立大学法人名古屋市立大学
発明の名称 水素脱離方法、シリコン結晶積層体、水素貯蔵システム、トリチウム分離システム、及びトリチウム分離方法
発明の概要 【課題】シリコンに吸着した水素を電磁波照射によって脱離させることが可能な水素脱離方法、その脱離方法を利用した水素貯蔵システム、トリチウム分離システム及びトリチウム分離方法、並びに高い水素貯蔵率を有するシリコン結晶積層体を提供する。
【解決手段】[1]水素を吸着したシリコン結晶に、Si-H結合の振動に共鳴する波長の光を照射することにより、前記シリコン結晶から水素を脱離させる水素脱離方法。[2]水素を吸着したシリコン結晶の粒子に、その粒子を構成するシリコンのバンド間遷移を生じさせ得る波長の光を照射することにより、前記粒子から水素を脱離させる水素脱離方法。[3]水素を吸着したシリコン結晶の粒子に、その粒子を構成するシリコンのバンド間遷移を生じさせ得る波長の光を照射し、同時にSi-H結合の振動に共鳴する波長の光を照射することにより、前記粒子から水素を脱離させる水素脱離方法。
【選択図】図11
従来技術、競合技術の概要


二酸化炭素排出に伴う地球温暖化問題を解決するために、従来の化石燃料に代えて水素をエネルギー媒体とする新しいクリーンエネルギーシステムが必要となりつつある。しかし、水素エネルギーシステムを実用化するためには、解決すべき技術上の課題が数多く存在する。その課題の一つに、水素を高密度に貯蔵して輸送する技術の確立が挙げられる。現在、水素貯蔵の手法としては、(a)液体水素として貯蔵する方法、(b)高圧ガスとして貯蔵する方法、及び(c)水素吸蔵材料に吸蔵させて貯蔵する方法、が検討されている。各手法には一長一短があり、なかでも水素を原子状態で貯蔵する(c)の手法は、安全性を確保しつつ高密度に水素を貯蔵できる点から注目を集めている。



現状の水素吸蔵材料を備えた水素貯蔵システムには次の2つの大きな課題が存在する。(i)材料の単位質量当たりの水素貯蔵量が低く、水素吸蔵材料の質量に対して5質量%を超える貯蔵効率は達成されていない。(ii)水素吸蔵材料から水素を放出させるために、水素吸蔵材料を200℃以上の高温に加熱する必要があり、瞬時に水素を放出させることができていない。また、高温に加熱するためのエネルギーを投入することは、水素から得られるエネルギーを相殺してしまう。



上記課題のうち(ii)に対しては、シリコンに吸着した水素に可視光線を照射することによって水素を放出するアイディアが特許文献1に記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、水素脱離方法、シリコン結晶積層体、水素貯蔵システム、トリチウム分離システム、及びトリチウム分離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水素を吸着したシリコン結晶に、Si-H結合の振動に共鳴する波長の光を照射することにより、前記シリコン結晶から水素を脱離させることを特徴とする水素脱離方法。

【請求項2】
水素を吸着したシリコン結晶の粒子に、その粒子を構成するシリコンのバンド間遷移を生じさせ得る波長の光を照射することにより、前記粒子から水素を脱離させることを特徴とする水素脱離方法。

【請求項3】
水素を吸着したシリコン結晶の粒子に、その粒子を構成するシリコンのバンド間遷移を生じさせ得る波長の光を照射し、
同時にSi-H結合の振動に共鳴する波長の光を照射することにより、前記粒子から水素を脱離させることを特徴とする水素脱離方法。

【請求項4】
前記Si-H結合の振動に共鳴する波長が、550~750cm-1及び2050~2150cm-1のうち少なくとも一方の波数に対応する波長であることを特徴とする請求項1又は3に記載の水素脱離方法。

【請求項5】
前記バンド間遷移を生じさせ得る波長λ(nm)が、前記粒子の群の平均粒径L(nm)によって表される下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項2又は3に記載の水素脱離方法。
λ=(hc)/{1.06+2.05×(1/L)1.6} ・・・(1)
(式中、hはプランク定数、cは光速度、である。)

【請求項6】
シリコン結晶からなり、多孔度が75%以上95%以下の第一層と、多孔度が30%以上75%未満の第二層と、を備えるシリコン結晶積層体。

【請求項7】
水素が吸着するシリコン結晶を有する水素吸着材と、前記シリコン結晶に赤外線を照射し得るIR光源とを備えた、水素貯蔵システム。

【請求項8】
水素が吸着するシリコン結晶を有する水素吸着材と、前記シリコン結晶に赤外線を照射し得るIR光源とを備えた、トリチウム分離システム。

【請求項9】
トリチウムが含まれる放射性水溶液にシリコン結晶を浸漬して、水素及びトリチウムを前記シリコン結晶のダングリングボンドに結合させる吸着工程と、
前記シリコン結晶に赤外線及び可視光線の少なくとも一方を照射して、水素を優先的に脱離させてダングリングボンドを再生するとともに、トリチウムを前記シリコン結晶に結合させた状態を維持する脱離工程と、を繰り返すことによって、
前記放射性水溶液に含まれるトリチウムを前記シリコン結晶に結合させて、前記放射性水溶液からトリチウムを分離することを特徴とするトリチウム分離方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2016098165thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close