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補酵素の製造方法及び補酵素製造用形質転換体セット 新技術説明会

国内特許コード P170014742
整理番号 (AF30P003)
掲載日 2017年12月21日
出願番号 特願2017-502323
出願日 平成28年2月19日(2016.2.19)
国際出願番号 JP2016054872
国際公開番号 WO2016136620
国際出願日 平成28年2月19日(2016.2.19)
国際公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
優先権データ
  • 特願2015-033843 (2015.2.24) JP
発明者
  • 本田 孝祐
  • 跡見 晴幸
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 補酵素の製造方法及び補酵素製造用形質転換体セット 新技術説明会
発明の概要 本発明は、NAD又はNADHを必要とする酵素反応系に対して、熱分解により失われるNADを補充するために、当該酵素反応系内においてNAD又はNADHを合成する方法、及び当該方法に用いる補酵素製造用形質転換体セットを提供する。すなわち、本発明は、NAD又はNADHを必要とする酵素反応系に、ニコチンアミドからNADを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素を添加することにより、前記酵素反応系内においてNAD又はNADHの合成を行うことを特徴とする、補酵素の製造方法、及び非耐熱性微生物を宿主とし、ニコチンアミドからNAD又はNADHを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素をコードしている遺伝子が導入された1種又は2種以上の形質転換体からなることを特徴とする、補酵素製造用形質転換体セットである。
従来技術、競合技術の概要


近年の遺伝子改変技術の発達に伴い、微生物を合成反応の反応系として用い、有用な有機化合物を微生物が備える代謝経路を利用して製造する方法が、工業上の量産にも利用されつつある。さらに、より効率よく有機化合物を合成するために、生きた微生物の代謝経路を改変するのではなく、複数の代謝酵素を予めモジュール化し、これらを任意に組み合わせることによって物質生産に特化した合成経路を人工的に構築すること(人工代謝システム)も試みられている。人工代謝システムを利用した方法により、例えば、グルコースやグリセロールから乳酸、リンゴ酸、1-ブタノールなどが選択的かつ高収率に生産できたことが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。



モジュール化して使用される代謝酵素(酵素モジュール)は、微生物に当該代謝酵素をコードする遺伝子を導入した形質転換体に産生させることにより、安価かつ簡便に提供可能である。中でも、酵素モジュールとしては、物理的及び化学的な安定性に優れており、工業的利用に適していることから、耐熱性酵素を使用することが好ましい。耐熱性酵素を微生物によって産生する方法としては、例えば、非耐熱性の抗酸菌に目的の耐熱性酵素をコードする遺伝子を導入した形質転換体を培養して当該形質転換体内に耐熱性酵素を産生させた後、培養された菌体物を加熱処理することによって、形質転換体の死滅菌体内に固定化された耐熱性酵素を得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。当該方法では、宿主である抗酸菌に由来するタンパク質が全て失活されており、目的の耐熱性酵素のみが活性を保持した状態で形質転換体の死滅菌体内に固定化されているため、当該死滅菌体をそのまま反応系に添加した場合でも、宿主由来の酵素による副反応が生じないという利点がある。

産業上の利用分野


本発明は、NAD又はNADHを必要とする酵素反応系において、NADの分解産物からNAD又はNADHを合成する方法、及び当該方法に用いるNAD又はNADHを製造するための形質転換体セットに関する。
本願は、2015年2月24日に、日本に出願された特願2015-33843号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

特許請求の範囲 【請求項1】
NADを必要とする酵素反応系に、ADP-リボースとニコチンアミドからNADを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素を添加することにより、前記酵素反応系内においてNADの合成を行うことを特徴とする、補酵素の製造方法。

【請求項2】
前記NADを合成するための反応に要する耐熱性酵素が、ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸-ヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ、NADシンターゼ、ADP-リボースピロホスファターゼ、及びリボースリン酸ピロホスホキナーゼである、請求項1に記載の補酵素の製造方法。

【請求項3】
NADHを必要とする酵素反応系に、ADP-リボースとニコチンアミドからNADHを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素を添加することにより、前記酵素反応系内においてNADHの合成を行うことを特徴とする、補酵素の製造方法。

【請求項4】
前記NADHを合成するための反応に要する耐熱性酵素が、ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸-ヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ、NADシンターゼ、ADP-リボースピロホスファターゼ、リボースリン酸ピロホスホキナーゼ、及びNADからNADHを合成する反応を触媒する酸化還元酵素である、請求項3に記載の補酵素の製造方法。

【請求項5】
前記酸化還元酵素が、糖、アルコール、又は有機酸を基質とするデヒドロゲナーゼである、請求項4に記載の補酵素の製造方法。

【請求項6】
前記酵素反応系内に、さらに、AMP又はADPからATPを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素を添加し、前記酵素反応系内においてATPの合成を行う、請求項1~5のいずれか一項に記載の補酵素の製造方法。

【請求項7】
前記ATPを合成するための反応に要する耐熱性酵素が、アデニル酸キナーゼ及びポリリン酸キナーゼである、請求項6に記載の補酵素の製造方法。

【請求項8】
前記耐熱性酵素が、非耐熱性微生物の発現系によって合成されたものである、請求項1~7のいずれか一項に記載の補酵素の製造方法。

【請求項9】
前記耐熱性酵素が、非耐熱性微生物を宿主とし、耐熱性酵素をコードしている遺伝子を導入した形質転換体が合成したものである、請求項1~7のいずれか一項に記載の補酵素の製造方法。

【請求項10】
前記形質転換体を培養して得られた菌体の加熱処理物を、前記酵素反応系に添加する、請求項9記載の補酵素の製造方法。

【請求項11】
前記非耐熱性微生物が大腸菌である、請求項8~10のいずれか一項に記載の補酵素の製造方法。

【請求項12】
非耐熱性微生物を宿主とし、ADP-リボースとニコチンアミドからNAD又はNADHを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素をコードしている遺伝子が導入された1種又は2種以上の形質転換体からなることを特徴とする、補酵素製造用形質転換体セット。

【請求項13】
前記耐熱性酵素が、ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸-ヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ、NADシンターゼ、ADP-リボースピロホスファターゼ、及びリボースリン酸ピロホスホキナーゼである、請求項12に記載の補酵素製造用形質転換体セット。

【請求項14】
前記耐熱性酵素が、ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸-ヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ、NADシンターゼ、ADP-リボースピロホスファターゼ、リボースリン酸ピロホスホキナーゼ、及びNADからNADHを合成する反応を触媒する酸化還元酵素である、請求項12に記載の補酵素製造用形質転換体セット。

【請求項15】
さらに、非耐熱性微生物を宿主とし、AMP又はADPからATPを合成するための反応に要する1種又は2種以上の耐熱性酵素をコードしている遺伝子が導入された1種又は2種以上の形質転換体を含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の補酵素製造用形質転換体セット。

【請求項16】
1の形質転換体に1種類の耐熱性酵素をコードする遺伝子が導入されている、請求項12~15のいずれか一項に記載の補酵素製造用形質転換体セット。

【請求項17】
前記非耐熱性微生物が大腸菌である、請求項12~16のいずれか一項に記載の補酵素製造用形質転換体セット。

【請求項18】
前記形質転換体が、加熱処理されたものである、請求項12~17のいずれか一項に記載の補酵素製造用形質転換体セット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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