TOP > 国内特許検索 > 銅・単層カーボンナノチューブ複合めっき方法
銅(Cu)は電気伝導性、熱伝導性に優れた金属であり、この性質を活かして銅めっきはエレクトロニクス産業に幅広く利用されている。近年では電子デバイスの高性能化のため更なる熱伝導性と電流耐性の向上が求められている。他方、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は熱伝導性、電気伝導性,機械的強度において優れており、これを銅と複合化することで熱伝導性の一層の向上が期待できる。
本発明者は、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を用いる複合めっきについて報告している(特許文献1、特許文献2)。このMWCNTを用いる複合めっきにおいては、硫酸銅浴を用いる電解銅めっき法により、銅めっき膜中に多層カーボンナノチューブを確実に取り込むことができることを示している。この多層カーボンナノチューブの複合めっきにおいては、分散剤としてポリアクリル酸を使用した。
ところで、近年、多層カーボンナノチューブにかえて、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を対象として複合めっきする方法について検討が始められている。単層カーボンナノチューブは多層カーボンナノチューブとは異なる電気的特性、機械的特性を備えるから、SWCNTの複合めっきはMWCNTの複合めっきとは異なる用途への利用展開を見込むことができる。 特許文献3には、銅・単層カーボンナノチューブの複合めっき方法として、イオン性界面活性剤と高分子系界面活性剤を使用し、アルカリ浴を用いて電解めっきあるいは無電解めっきにより複合めっきを施す方法が開示されている。
本発明は、銅・単層カーボンナノチューブ複合めっき方法に関し、より詳細には、電解めっき法により酸性めっき浴を用いて、銅・単層カーボンナノチューブ複合めっきを施す方法に関する。
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