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イオン性求核触媒およびこれを用いたアシル化方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P170014759
整理番号 N17028
掲載日 2017年12月25日
出願番号 特願2017-161926
公開番号 特開2019-037937
出願日 平成29年8月25日(2017.8.25)
公開日 平成31年3月14日(2019.3.14)
発明者
  • 戸田 泰徳
  • 菅 博幸
  • 坂本 智行
  • 小見山 裕崇
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 イオン性求核触媒およびこれを用いたアシル化方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】有機分子触媒は環境的負荷が少なく期待されているにもかかわらず、選択的アシル化反応に有機分子触媒が利用された例はごくわずかである。そこでホスホニウムイリドよりなるイオン性求核触媒およびこれを用いた精密制御が可能なアルコールのアシル化方法を提供する。
【解決手段】テトラアリールホスホニウム塩を前駆体として合成したホスホニウムイリドをイオン性求核触媒として用いるアルコールの選択的アシル化反応であって、1)アシル化剤として用いる酸無水物に対し前記ホスホニウムイリドが求核攻撃し、2)中間体としてホスホニウム塩を生成し、3)前記アルコールが前記ホスホニウム塩中間体を求核攻撃し、4)アシル化されたアルコールを生成するとともにホスホニウムイリドを再生する、工程を含む。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

持続可能な社会を構築するため、有機合成化学の分野においては、環境への負荷を軽減するクリーンな分子変換技術の開発が強く求められている。特に、触媒反応系の開拓は高効率・高選択的な変換プロセスを実現する上で重要である。このような背景の下、21世紀初頭から急速に発展した有機分子触媒はその多くが精密にデザインされた触媒であり、炭素-炭素結合生成反応をはじめ様々な化学あるいは立体選択的反応を可能にしてきた。

ホスホニウムイリドは、正電荷を持つリン原子と負電荷を持つ炭素原子が共有結合で隣接した構造を持つ、双生イオンである。求核性を持つアニオン性炭素原子の性質を利用して、ウィティッヒ(Wittig)反応など、これまでに様々な分子変換技術が研究されてきた(非特許文献1、特許文献1、2)。

カルボニル基により安定化されたホスホニウムイリドは、アンビデント(ambitent)な求核剤、すなわち反応性を有する炭素原子と酸素原子が共役系をもつ求核剤として知られており(非特許文献1)、現代の有機合成において非常に重要な役割を果たしているといえる。特に、前記イリドと無水酢酸の反応が、速度論的には酸素原子上で進行するも、熱力学的には炭素原子上で進行することが報告されている(非特許文献2)。この場合、酸素原子上から炭素原子上へのアシル基の移動は、安定なC-アシル化体を形成し安定なホスホニウム塩を与える。

一方、第二級アルコール存在下における第一級アルコールの選択的アシル保護は合成化学の分野では有用な反応である。近年、従来のアシル化剤による選択性の制御法(非特許文献3)に加え、様々な触媒による制御法、特にルイス酸触媒を用いた選択的アシル化反応が開発されてきた(非特許文献4)。また、ジメチルアミノピリジン(DMAP)もアルコールと酸無水物を用いたアシル化反応に対する最も基本的かつ効果的な触媒の一つである。

産業上の利用分野

本開示は、ホスホニウムイリドよりなるイオン性求核触媒およびこれを用いた精密制御が可能なアルコールのアシル化方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式1で表されるホスホニウムイリドもしくはその前駆体を含有するイオン性求核触媒。
【化1】
(省略)

【請求項2】
前記ホスホニウムイリドは下記式2で表されるテトラアリールホスホニウム塩を前駆体とする請求項1記載のイオン性求核触媒。
【化2】
(省略)

【請求項3】
前記ホスホニウムイリドは前記テトラアリールホスホニウム塩をメタノール中、室温で水酸化ナトリウムと反応させる脱HBr反応により生成された請求項2記載のイオン性求核触媒。

【請求項4】
アルコールの選択的アシル化反応において、ホスホニウムイリドを触媒として用いるアシル化方法であって、
1)アシル化剤として用いる酸無水物に対し前記ホスホニウムイリドが求核攻撃し、
2)中間体としてホスホニウム塩を生成し、
3)前記アルコールが前記ホスホニウム塩中間体を求核攻撃し、
4)アシル化されたアルコールを生成するとともにホスホニウムイリドを再生する、
工程を含むアシル化方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2017161926thum.jpg
出願権利状態 公開
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