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サンプル適応オフセット決定装置 UPDATE

国内特許コード P180014968
整理番号 1851
掲載日 2018年5月23日
出願番号 特願2016-195958
公開番号 特開2018-061094
出願日 平成28年10月3日(2016.10.3)
公開日 平成30年4月12日(2018.4.12)
発明者
  • 木村 晋二
  • 吉村 猛
  • 後藤 敏
  • 周 剣斌
  • 周 大江
出願人
  • 学校法人早稲田大学
発明の名称 サンプル適応オフセット決定装置 UPDATE
発明の概要 【課題】面積効率が高く低消費電力を実現可能なサンプル適応オフセット(SAO)決定装置の提供。
【解決手段】SAO補正処理のための各CTBに対するSAOの分類及びオフセット値集合を決定するSAO決定装置であって、統計量収集(SC)モジュールと、パラメータ決定(PD)モジュールとを備え、SCモジュールは、高速動作周波数fの高速クロックにより作動するよう構成し、PDモジュールは、高速クロックをM分周した低速動作周波数f/Mの低速クロックにより作動するように構成した。これにより、SCモジュールとPDモジュールとの間の極めて不均一なデータフローが緩和され、装置全体のスループットが向上し、また高速クロックをM分周して低速クロックを生成することで、各クロックの立ち上がりエッジを同期させるための回路を必要とせず、ハードウェアコストが削減される。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


近年、1080p高精細(HD)及び4K(解像度3840×2160)ウルトラHD(UHD)が映像アプリケーションに於いては主流である。そして、次世代の映像アプリケーションに於いては、8K UHD(解像度7680×4320)/120fps(フレーム毎秒)の研究・開発が行われており、これに対する映像符号化規格としてITU-T勧告のH.265/HEVC(以下「HEVC」という。)が策定されている。HEVCにおいては、ループ内フィルタ(in-loop filter:ILF)として、ブロックノイズを低減するためのデブロッキング・フィルタ(deblocking filter:DBF)とモスキートノイズ及び直流成分誤差を低減するためのサンプル適応オフセット(sample adaptive offset:SAO)とが採用された。SAOのVLSIアーキテクチャ設計は、復号器(デコーダ)に於いては計算複雑性が低いため、然程困難ではない。然し乍ら、符号化器(エンコーダ)においては、特にHEVCに対応して低消費電力で且つ小実装面積となるように、リアルタイム処理に適したSAOのハードウェア設計を行うことは難しい技術課題である。



SAOは、HEVCにおいて新たに追加された新しいILFであるため、特にここ3年の間に多くの研究がなされている。これらの研究のうちの幾つかは、アルゴリズムをより高速化し、又はハードウェアとの親和性を高めるためにアルゴリズムを改良することを目的としている。非特許文献1,2では、イントラ予測とSAOとの関係について検討がされており、エッジ・オフセット(Edge Offset:EO)のタイプ数を削減して符号化時間を更に削減するため、EOタイプを予測するためにイントラ予測モードを用いることが記載されている。非特許文献3には、幾つかのSAOアルゴリズムが記載されており、それらの間での性能の比較が行われている。非特許文献4には、DBFにおけるデブロック強度(デブロックをかける強度)に基づくSAOカテゴリ決定方法が記載されている。非特許文献5には、クラス結合、事前決定及び結合分離カテゴリに基づくSAOの低複雑度アルゴリズムが記載されている。



また、幾つかの文献では、符号化器のためのリアルタイムVLSIアーキテクチャの実装に関する技術が開示されている。非特許文献6では、SAOでの統計収集のためのアーキテクチャが開示されている。非特許文献7では、SAOにおけるパラメータ決定に関するアーキテクチャが開示されている。非特許文献8では、統計収集とパラメータ決定を含むSAOのハードウェア・アーキテクチャが開示されており、当該アーキテクチャを4K@60fps符号化に適用した例が示されている。非特許文献9では、高速SAO推定アルゴリズムが開示されており、当該アルゴリズムに対するVLSIアーキテクチャが開示され、それを8K符号化に適用した例が示されている。

産業上の利用分野


本発明は、映像符号化器のループ内フィルタにおいて用いられるサンプル適応オフセット決定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ブロック単位で符号化された動画像の復号画像データにおいて、輝度及び2つの色差の前記復号画像データを構成する各再構成サンプルに対し、各ブロック単位で設定される分類及びオフセット値集合に応じて、当該再構成サンプルのサンプル値に前記オフセット値集合に属する何れかのオフセット値を適応的に加算するサンプル適応オフセット補正処理のための、前記復号画像データの各ブロックに対する前記分類及び前記オフセット値集合を決定するサンプル適応オフセット決定装置であって、
再構成サンプルのサンプル値のレンジを複数の区間に区画した各区間帯域をバンドとし、
連続する4つの前記バンドの組を定めた前記分類をバンド・グループとし、
ブロック内の互いに隣接する3つの再構成サンプルの大小関係のパターンを評価する際の隣接方向を定めた前記分類をクラスとし、
前記各クラスに対して、ブロック内の各再構成サンプルのサンプル値と該再構成サンプルに対し該クラスの隣接方向に隣接する2つの隣接再構成サンプルのサンプル値との大小関係のパターンを類別した小分類をカテゴリとするとき、
前記復号画像データの各ブロックについて、前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに属する該ブロック内の再構成サンプルの数であるサンプル数を算出するとともに、該ブロック内の各再構成サンプルに対し、該再構成サンプルとそれに対応する符号化前の原サンプルとの差である歪み値を算出し、前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに属する該ブロック内の再構成サンプルの歪み値の和である累計歪み値を算出する統計量収集モジュールと、
前記各ブロックに対し、前記統計量収集モジュールが算出する、前記各バンドに対する該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値、並びに前記各クラスの前記各カテゴリに対する該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値に基づき、レート歪みコストが最小となる、前記バンド・グループ又は前記クラスを決定するとともに、決定された前記バンド・グループ又は前記クラスに対する前記オフセット値集合を決定するパラメータ決定モジュールと、を備え、
前記統計量収集モジュールは、所定の高速動作周波数fの高速クロックにより作動するように構成されているとともに、前記パラメータ決定モジュールは、前記高速クロックを分周比Mで分周した低速動作周波数f/Mの低速クロックにより作動するように構成されていることを特徴とするサンプル適応オフセット決定装置。

【請求項2】
前記統計量収集モジュールが、色差の前記復号画像データの各ブロックに対して、前記各バンド、及び前記各クラスの前記各カテゴリに対する該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値を算出する処理に要する前記高速クロックのクロック・サイクル数をNCSCとし、
前記パラメータ決定モジュールが、輝度及び色差の前記復号画像データの各ブロックに対して、レート歪みコストが最小となる前記バンド・グループ又は前記クラス、及び前記オフセット値集合を決定する処理に要する前記低速クロックのクロック・サイクル数をNCPDとしたとき、
前記分周比Mは、
【数1】


であることを特徴とする請求項1記載のサンプル適応オフセット補正装置。

【請求項3】
前記統計量収集モジュールは、前記復号画像データの各ブロックについて、前記各バンド、及び前記各クラスの前記各カテゴリに対する、該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値を算出する処理を実行する前に、該ブロック内の一部の再構成サンプルに対して前記各バンドにそれらの再構成サンプルのサンプル値が属する度数を算出し、該度数が最も大きいバンドを中心とする連続する所定数のバンドを選出する粗レンジ選択部を備え、
且つ、前記各バンドに対して該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値を算出する際には、前記粗レンジ選択部で選出されたバンドのみに対して該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値を算出するものであり、
前記パラメータ決定モジュールは、前記各ブロックに対し、前記統計量収集モジュールが算出する、前記粗レンジ選択部で選出された前記各バンドに対する該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値、並びに前記各クラスの前記各カテゴリに対する該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値に基づき、レート歪みコストが最小となる、連続する所定数の前記バンドの組合せであるバンド・グループ又は前記クラスを決定し、決定された前記バンド・グループ又は前記クラスに対する前記オフセット値集合を決定することを特徴とする請求項1又は2記載のサンプル適応オフセット決定装置。

【請求項4】
前記粗レンジ選択部は、前記復号画像データの各ブロックについて所定数のバンドを選出する際に、該ブロック全体に亘り分散して所定のサイズのサンプル・ウィンドウを設定し、前記各サンプル・ウィンドウにより順次取り出される再構成サンプルに対して、前記各バンドにそれらの再構成サンプルのサンプル値が属する度数を算出し、該度数が最も大きいバンドを中心とする連続する所定数のバンドを選出することを特徴とする請求項3記載のサンプル適応オフセット決定装置。

【請求項5】
前記統計量収集モジュールは、
前記復号画像データの各ブロックについて、該ブロック内の各再構成サンプルに対し、該再構成サンプルとそれに対応する符号化前の原サンプルとの差である歪み値を算出する歪み値演算部と、
前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに対して、該ブロック内の各再構成サンプルが該バンド又は該クラスの該カテゴリに属するか否かを判定するカテゴリ分類部と、
前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに対してそれぞれ設けられ、前記カテゴリ分類部の判定結果に従って、前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに対して、該バンド又は該クラスの該カテゴリに属する、該ブロック内のサンプル数をカウントするカウンタと、
前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに対してそれぞれ設けられ、前記カテゴリ分類部の判定結果に従って、前記各バンド及び前記各クラスの前記各カテゴリに対して、該バンド又は該クラスの該カテゴリに属する、該ブロック内の再構成サンプルの前記歪み値を累算する累算器と、を備え、
前記カウンタは、カウント値が所定の閾値以上になると、該ブロックに対するサンプル数のカウント動作を終止し、
前記カウンタに対応する前記累算器は、該カウンタがカウント動作を終止することに伴って、該ブロック内の再構成サンプルの前記歪み値を累算する動作を終止することを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一記載のサンプル適応オフセット決定装置。

【請求項6】
前記統計量収集モジュールは、
前記復号画像データの各ブロックについて、該ブロックをサイズが2×2の部分ブロックに分割し、該ブロック内の前記各部分ブロックに対して順次、前記各バンド、及び前記各クラスの前記各カテゴリに対する、該ブロック内のサンプル数及び累計歪み値の累算処理を実行するとともに、
前記各部分ブロックの各サンプル位置に対しては並列に、各サンプル位置の再構成サンプルに対し、該再構成サンプルとそれに対応する符号化前の原サンプルとの差である歪み値を算出する処理、及び該再構成サンプルが属する前記バンド及び前記各クラスの前記カテゴリを決定する処理を実行することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一記載のサンプル適応オフセット決定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016195958thum.jpg
出願権利状態 公開
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