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(In Japanese)光触媒構造体および光電池

Patent code P180014985
File No. (AF19P012)
Posted date May 23, 2018
Application number P2017-502000
Date of filing Jan 28, 2016
International application number JP2016052531
International publication number WO2016136374
Date of international filing Jan 28, 2016
Date of international publication Sep 1, 2016
Priority data
  • P2015-037227 (Feb 26, 2015) JP
Inventor
  • (In Japanese)ピホシュ ユーリ
  • (In Japanese)馬渡 和真
  • (In Japanese)嘉副 裕
  • (In Japanese)北森 武彦
  • (In Japanese)テウレケウイチ イワン
Applicant
  • (In Japanese)国立研究開発法人科学技術振興機構
Title (In Japanese)光触媒構造体および光電池
Abstract (In Japanese)本発明で採用するヘテロ接合構造(50)では、BiVO4などの光触媒は光吸収層(40)として作用し、その厚みを数十nm以下といった比較的薄いものとすることができる。この程度に薄い光触媒であれば、光吸収により発生した電子のほとんどを、電気伝導性に優れたナノロッド(30)で収集可能であるから、光生成キャリアの収集効率は格段に向上する。このように、本発明によれば、BiVO4をはじめとする光触媒を用いた従来の光電池の特性を遥かに凌ぐ優れた光電池を作製することが可能となる。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

水素は、化学工業における基幹原料であり、また、クリーンエネルギー源でもある。従来の水素製造技術の殆どは、水蒸気改質(steam reforming)技術(非特許文献1)、石炭ガス化(coal gasification)技術(非特許文献2)、バイオマス熱分解(biomass pyrolysis)技術(非特許文献3)などの従来技術を基礎とするものである。このような技術では、化石燃料が用いられ、水素(H2)の製造に伴って大量の二酸化炭素(CO2)が発生することになる。しかし、化石燃料については資源の枯渇という問題があり、CO2排出についても地球温暖化などの環境問題がある。

これに対し、光触媒作用を利用して太陽光エネルギーを効率的に水分解させることにより水素を得る手法は、クリーンで再生可能な燃料を製造するための最も魅力的な方法のひとつと考えられている。この水素製造技術では、化石燃料を使うことがなくCO2排出もないため環境への負荷が少ない。そのため、持続可能でクリーンな、夢の水素製造技術として注目されている。

このような光触媒作用を利用した水分解システムの最も単純な構成は、光電池と水電解槽の組み合わせである。しかし、光電池と水電解槽の双方のエネルギー損失と設置に要する高いコストが、このようなシステムの実用化の妨げとなっているのが実情である。効率的な水素製造のためのもうひとつの選択として、水素の製造に太陽光エネルギーを直接利用する光電気化学電池(PEC:photoelectrochemical cell)がある。

典型的なPEC装置は、光吸収体としての半導体(フォトアノード)とPtなどの金属から成る対向電極を備え、これらが電解水溶液に浸漬される構成のものである。フォトアノードのバンドギャップよりも高いエネルギーの光子が照射されると、電子-正孔対が生成される。このうち、正孔は、フォトアノードと水の界面で水酸化反応に関与する。一方、電子は、フォトアノードのバックコンタクトから外部回路を通ってPt対向電極へと移動する。このようにして、太陽光エネルギーを水分解に利用した水素の製造に寄与することになる。

酸化チタン(TiO2)による水の光触媒分解現象(非特許文献4)が発見された後、この半導性酸化物は、光触媒作用の技術分野において最も研究対象とされた材料のひとつとなった。しかし、TiO2のバンドギャップは3.2eVであり、その光応答は太陽スペクトルの紫外線(UV)領域に制限されるため、水分解に利用できる太陽光のエネルギーは僅かに4%程度でしかない。つまり、太陽光エネルギーにより水を分解して水素に変換する効率(solar-to-hydrogen conversion efficiency)はその広いバンドギャップにより基本的な制限を受けてしまう。このような事情から、太陽スペクトルの可視光領域の利用を可能とする光触媒作用をもつ材料とこれを利用したシステムの開発のために、多くの努力がなされてきた。

太陽スペクトルの可視光領域の光を水分解に利用するためには、2~2.4eV程度の相対的にバンドギャップが小さな光触媒材料が求められ、そのような材料としては、BiVO4、α-Fe2O3、TaONなどを例示することができる。

例えば、ビスマスバナジウム酸塩(BiVO4)は、バンドギャップが約2.4eV程度(単斜晶型の場合)と比較的狭く、光腐食(photocorrosion)に対する安定性に優れ、しかも安価であるため、光触媒による水素製造のための最も有望視されている物質のひとつである(非特許文献5、6)。BiVO4の理論的なSTH(Solar-to-Hydrogen efficiency)、つまり太陽光エネルギーにより水を分解して水素に変換する効率は、日本付近の緯度の地上における平均的なスペクトルとして用いられるエアマス(AM1.5)の疑似太陽光照射条件(100mW/cm2)の下で、概ね7.5mA/cm2の最大光電流で、略9.2%にもなる。

BiVO4はこのように光吸収に優れている一方、光吸収により生じた電子と正孔の再結合率が高く、結晶中でのキャリアの拡散長は70nm程度と短くその電気伝導性は低い。そのため、光照射で生じた電子と正孔の再結合による水分解の動力学を妨げるという問題がある。BiVO4にMoやWをドーピングしてその電気伝導性を高める幾つかの試みもなされたが(非特許文献7、8)、その結果は何れも十分とは言えず、BiVO4の低い電気伝導性の問題は依然残されたままである。

α-Fe2O3も有望な材料であり、バンドギャップが2eV程度と小さく、太陽光スペクトルの約40%の範囲の光を吸収でき、理論的なエネルギー効率は15%程度と高い。しかし、結晶中での電子伝導度が低いことや電子と正孔の再結合率が高いなどの理由から、可視光領域の光の水分解への利用効率は大きく制限されてしまうという問題がある。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明はナノロッド状の光触媒がアレイ配列された光触媒構造体に関し、より詳細には、水の分解効率に優れる光触媒構造体およびそれをアノードとして備える光電池に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
表面が導電性を有する基体上に、
導電性を有する円柱状のナノロッドであって平均半径がR1のナノロッドが単位面積(μm2)当たりN本の密度で実質的に均一にアレイ状に設けられており、
前記ナノロッドの表面は、光触媒作用を有する光吸収体膜により、平均表面被覆率Cで80%以上が被覆されて平均半径がR2のヘテロ接合ナノロッドを構成しており、
前記ナノロッドのバンドギャップEgAは前記光吸収体のバンドギャップEgBより広く(EgA>EgB)、且つ、前記ナノロッドの価電子バンドのエネルギーEcAは前記光吸収体の価電子バンドのエネルギーEcBよりも低く(EcA<EcB)、
前記ヘテロ接合ナノロッドの相互の平均間隔をLとしたときに前記平均半径R2がR2<L/2を満足している、光触媒構造体。

【請求項2】
 
前記光吸収体膜の表面はナノ粒子状の凸部を複数有しており、該複数の凸部が前記ヘテロ接合ナノロッドの平均半径R2を規定する、請求項1に記載の光触媒構造体。

【請求項3】
 
前記ナノロッドの表面を被覆する前記光吸収体膜の凸部を除く部分の平均厚みは、該光吸収体中における電子および正孔の拡散長よりも薄い、請求項2に記載の光触媒構造体。

【請求項4】
 
前記光吸収体膜は、バンドギャップが3eV以下の直接遷移型の半導体材料である、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項5】
 
前記ナノロッドの主成分は、WO3、MoO3、ZnOの何れかである、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項6】
 
前記光吸収体の主成分は、BiVO4、BiFeO3、BiNbO4、BiTaO4、SbVO4、SbNbO4、SbTaO4、CrVO4、CrNbO4、CrTaO4、FeVO4、FeNbO4、FeTaO4、InVO4、InNbO4、InTaO4、LaVO4、LaNbO4、LaTaO4、CeVO4、CeNbO4、CeTaO4、α-Fe2O3、TaONの何れかである、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項7】
 
前記ナノロッドの主成分は酸化タングステン(WO3)であり、前記光吸収体の主成分は酸化ビスマスバナジウム(BiVO4)である、請求項6に記載の光触媒構造体。

【請求項8】
 
前記光吸収体はリン酸コバルトを含む、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項9】
 
前記ヘテロ接合ナノロッドの平均半径R2と前記ナノロッドの平均半径R1の差ΔRが25nm<ΔR<40nmの範囲にある、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項10】
 
前記ナノロッドの平均半径R1は40nm<R1<100nmの範囲にある、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項11】
 
前記ナノロッドの高さHは500nm<H<2500nmの範囲にある、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項12】
 
前記ヘテロ接合ナノロッドの相互の平均間隔Lは190nm<L<320nmの範囲にある、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項13】
 
前記ナノロッドの単位面積(μm2)当たりの本数Nは10<N<30の範囲にある、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項14】
 
前記基体の表面は酸化インジウムスズ(ITO)である、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項15】
 
前記光吸収体膜は電着膜である、請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体。

【請求項16】
 
請求項1~3の何れか1項に記載の光触媒構造体がアノードとして用いられている光電池。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2017502000thum.jpg
State of application right Published
Reference ( R and D project ) CREST Creation of Nanosystems with Novel Functions through Process Integration AREA
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