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合金接合材による接合層構造及びその形成方法、並びに該接合層構造を有する半導体装置及びその製造方法

国内特許コード P180014986
整理番号 (S2015-0010-N0)
掲載日 2018年5月23日
出願番号 特願2016-552162
出願日 平成27年10月1日(2015.10.1)
国際出願番号 JP2015077938
国際公開番号 WO2016052700
国際出願日 平成27年10月1日(2015.10.1)
国際公開日 平成28年4月7日(2016.4.7)
優先権データ
  • 特願2014-203676 (2014.10.2) JP
  • 特願2014-248826 (2014.12.9) JP
発明者
  • 大貫 仁
  • 玉橋 邦裕
  • 千葉 秋雄
  • 菅原 良孝
  • 本橋 嘉信
  • 佐久間 隆昭
出願人
  • 国立大学法人茨城大学
発明の名称 合金接合材による接合層構造及びその形成方法、並びに該接合層構造を有する半導体装置及びその製造方法
発明の概要 本発明の接合層構造は、被接合材AとBとを合金接合材によって接合し形成される接合層の構造であって、前記合金接合材がZn-Al共析系合金であり、且つ、前記被接合材A及びBと前記合金接合材とのそれぞれの接合面において、どちらか小さな面積を有する方の被接合材の接合面内、又はどちらとも同じ面積を有する被接合材の接合面内に存在する接合層に含まれるAlリッチ相(α相)のデンドライドアームスペーシング(DAS)が0.06μmを超え、0.3μm未満とすることで、濡れ性を十分に確保しつつ、且つ、高温の接合強度が高く、応力緩和効果によって接続信頼性の向上を図ることができる合金接合材による接合層構造及びその形成方法、並びに該接合層構造を有する半導体装置及びその製造方法。
従来技術、競合技術の概要


パワー半導体素子のダイボンディングやパワーモジュールに搭載される半導体素子の実装基板への接合及び実装基板への放熱板の接合には従来からはんだ接合が使用されている。はんだ材としては、Sn-Pb系等の鉛を含むはんだは周知であるが、近年の環境問題への対応からSn-Si型はんだやSn-In型はんだ等の低温はんだ、Sn-Ag-Cu系はんだやSn-Cu系はんだ等中温はんだの鉛レスはんだが開発・実用化されている。しかしながら、250℃以上で使用する高温はんだについては適当な鉛レスはんだ材がなく、高鉛はんだが使用されている。この高鉛はんだは、構成成分として85質量%以上の鉛を含有しており、前記Sn-Pb共晶はんだに比べて環境への負荷が大きい。



一方、パワーモジュールやパワーエレクトロニクス製品に使用されるパワー半導体素子としては、近年、従来のSiに代わり、耐熱性に優れ、150~200℃の高温下で性能を安定して発揮できる炭化珪素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ダイアモンド(C)及び酸化ガリウム(Ga)等のワイドギャップ半導体への適用が検討されている。製品化が先行するSiC又はGaNの半導体素子は耐熱性に優れるが、それらのワイドギャップ半導体を実装基板等に接合した場合に、耐熱性は半導体素子だけでなく接合材料にも要求される。前記の高鉛はんだ材は高融点を有するものの、環境への負荷が大きく今後の使用が制限されるため、鉛レス代替はんだの検討が進められている。



鉛レスの代替高温はんだとしては、Au-Sn、Au-Si、Ai-Ge等のAu系はんだ、Bi、Bi-Cu、Bi-Ag等のBi系はんだ、Zn、Zn-Al系はんだ等が報告されている。それらの中で、Zn、Zn-Al系はんだは、より高い融点を有するため、SiC又はGaN等のパワー用ワイドギャップ半導体素子の接合材としての期待が大きい。



Zn-Al系はんだとしては、例えば、特許文献1においてAl:2~9重量%、Ge及び/又はMg:0.05~1重量%、残部をZn及び不可避不純物からなる高温はんだ付用Zn合金が開示されている。前記特許文献1に記載のZn-Al系はんだは、380℃付近の共晶温度を有するZn-Al系共晶合金の融点を適当にさらに下げるために、Ge及び/又はMg、又は更にSn及び/又はInが添加されている。



また、特許文献2には、Alを1.0質量%以上及び15.0質量%以下を含有するZn-Al系はんだにおいて、塑性変形を伴う圧延機を用いて作製したシート状のPbフリーはんだ合金が開示されている。このシート状はんだ合金は、高い伸び率と引張強度を有するため、濡れ性及び信頼性に優れ、特に加工性及び応力緩和性に優れる。本発明者等も、Alを17~30質量%含有するZn-Al共析系合金接合材が所定の温度領域で超塑性現象を発現することに着目し、この超塑性現象を利用することによって加工性や応力緩和性に優れる接合材を特許文献3において提案している。



一方、特許文献4には、Zn/Al/Znクラッド材を用いた接合材料が提案されている。この接合材料は、接続時の加熱によりAl酸化物が溶融部表面に膜を生成することによって起こる濡れ性の低下を抑制するため、Al系合金層がZn系合金層の間に挟まれた構造を有する。前記特許文献4に記載の接合材料は、Zn/Al/Znクラッド材によって良好な濡れ性を確保することができ、接続後にAl系合金層が応力緩衝材として機能するため、高い接続信頼性を得ることができる。

産業上の利用分野


本発明は、高温の接合強度が高く、応力緩和効果によって接続信頼性の向上を図ることができる合金接合材による接合層構造及びその形成方法、並びに該接合層構造を有する半導体装置及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被接合材AとBとを合金接合材によって接合し形成される接合層の構造であって、
前記合金接合材がZn-Al共析系合金であり、且つ
前記被接合材A及びBと前記合金接合材とのそれぞれの接合面において、どちらか小さな面積を有する方の被接合材の接合面内、又はどちらとも同じ面積を有する被接合材の接合面内に存在する接合層に含まれるAlリッチ相(α相)のデンドライドアームスペーシング(DAS)が0.06μmを超え、0.3μm未満であることを特徴とする合金接合材による接合層構造。

【請求項2】
前記被接合材A及びBと前記合金接合材とのそれぞれの接合面において、どちらか小さな面積を有する方の被接合材の接合面内、又はどちらとも同じ面積を有する被接合材の接合面内に存在する接合層は、30質量%を超え97質量%以下のAl-0~1.5質量%Cu-0~0.05質量%Mg-Zn系からなる組成を有することを特徴とする請求項1に記載の合金接合材による接合層構造。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の接合層の構造を形成するための方法であって、
前記被接合材AとBとの間に、17質量%~30質量%Al-0~1.5質量%Cu-0~0.05質量%Mg-Zn系からなるZn-Al共析系合金接合材を介在し、加圧しながら前記接合材を半溶融温度領域に加熱した状態で所望の時間保持する操作を1回又は2回以上繰り返した後に徐冷することを特徴とする接合層構造の形成方法。

【請求項4】
請求項1又は2に記載の接合層の構造を形成するための方法であって、
前記被接合材AとBとの間に、30質量%を超え97質量%以下のAl-0~1.5質量%Cu-0~0.05質量%Mg-Zn系からなるZn-Al共析系合金接合材を介在し、加圧又は無圧の状態で前記接合材を半溶融温度領域に加熱し、所望の時間保持した後に徐冷することを特徴とする接合層構造の形成方法。

【請求項5】
前記接合材を半溶融温度領域に加熱した状態で所望の時間保持する操作の前に、超塑性現象を発現する温度領域に加熱した状態で所望の時間保持する操作を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の接合層構造の形成方法。

【請求項6】
前記接合材を半溶融温度領域に加熱し、加圧した状態で所望の時間保持し、30質量%を超え97質量%以下のAl-0~1.5質量%Cu-0~0.05質量%Mg-Zn系からなる組成を有する接合層構造を形成した後、そのまま加圧した状態で冷却し、変態超塑性点を通過させる操作を行うことを特徴とする請求項3~5の何れかに記載の接合層構造の形成方法。

【請求項7】
半導体基体、該半導体基体に直接又はセラミック基板を介して接合層によって接合された金属基板を備え、前記接合層が請求項1又は2に記載の構造を有することを特徴とする半導体装置。

【請求項8】
前記半導体基体がワイドギャップ半導体であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。

【請求項9】
半導体基体、該半導体基体に直接又はセラミック基板を介して接合層によって接合された金属基板を備え、前記接合層の構造が請求項3~6の何れかに記載の形成方法によって形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【請求項10】
前記半導体基体がワイドギャップ半導体であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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