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放射線治療用の病変識別マーカーおよび放射線治療用の病変識別マーカーキット

国内特許コード P180015009
整理番号 (S2015-0705-N0)
掲載日 2018年5月23日
出願番号 特願2017-502543
出願日 平成28年2月26日(2016.2.26)
国際出願番号 JP2016056689
国際公開番号 WO2016137013
国際出願日 平成28年2月26日(2016.2.26)
国際公開日 平成28年9月1日(2016.9.1)
優先権データ
  • 特願2015-036161 (2015.2.26) JP
発明者
  • 作原 祐介
  • 高橋 文也
  • 宮本 直樹
  • 森田 亮
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 放射線治療用の病変識別マーカーおよび放射線治療用の病変識別マーカーキット
発明の概要 X線吸収性のある金属の微粒子を体内の任意の部位に、放射線治療の種類、および、治療標的部位に適した任意の量で留置することが可能であり、かつ放射線治療装置で留置部位を特定できる、放射線治療用の病変識別マーカーを提供する。リン酸カルシウム系骨補強材含有物と金属粒子との混合物を含む放射線治療用の病変識別マーカーである。または、リン酸カルシウム系骨補強材含有物と粒子幅0.5mm以下の金属粒子との混合物であって、前記金属粒子と前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物との重量比が1:4以上である混合物を含む放射線治療用の病変識別マーカーである。
従来技術、競合技術の概要


強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy(IMRT))、画像誘導放射線治療(Image Guided Radiation Therapy(IGRT))、動体追跡放射線治療(Real-time Tumor-Tracking Radiation Therapy(RTRT))等の技術開発により、肺、前立腺、肝、副腎といった様々な臓器で高精度の放射線治療が可能になった(非特許文献1参照)。
本治療では、X線透視で正確な標的病変の位置情報を得るため、臓器に病変識別のための金属マーカーを埋設する(非特許文献1,2参照)。金属マーカーはX線透視画像で腫瘍の位置を示す指標となり、正常組織を可能な限り避け、効率的に病変へ放射線を照射することが可能になる。これによって、治療効果を高めるとともに、周囲の正常組織への放射線照射量を低減し、有害事象の発生のリスクを軽減することができる。
現在、本邦で承認されている放射線治療用マーカーとしては、iGold(登録商標)(メディキット)、VISICOIL(セティメディカルラボ)等がある。
前者は純金製の2mm径の球体で、X線透視での視認性が高く、あらゆる方向から同じ形状で認識可能で、正確な位置情報の把握に優れ、また気管内や消化管、膀胱粘膜への留置も可能である(非特許文献2,3,4,5および6参照)。しかし、経皮的留置の場合は2.55mm径のシースイントロデューサー(筒)を穿刺する必要があり、部位や臓器によっては安全な穿刺経路の確保ができない場合がある。
後者は細径(0.35~1.10mm)、長さ10~30mmのコイルで、19G(1.10mm)~17G(1.25mm)の針で留置が可能であり、穿刺経路の選択は比較的容易である(非特許文献7参照)。しかし、細径のコイルであるため、方向によっては(特に正接方向)X線透視で認識できず、複数個のコイルを留置しなければ位置情報が得られない場合がある。複数回の穿刺は出血や臓器損傷などのリスクが高まるため、避けるべきである。
また、非特許文献8にも、金のナノ粒子を用いたX線マーカーの記載があるが、金粒子の量が少なく視認性が不十分であり、骨がある箇所での視認性も不十分である。
一方、リン酸カルシウムと放射線不透過材料との混合物を用いた技術として、リン酸カルシウムに金粉を約2重量%混合した事例が開示されているが(特許文献1参照)、放射線治療用の病変識別マーカーとしての目的のためには視認性が不十分であり、使用に耐えない。
特許文献2~4、非特許文献9,10には、各種のリン酸カルシウム系の組成物の記載がある。

産業上の利用分野


本発明は、放射線治療用の病変識別マーカーおよび放射線治療用の病変識別マーカーキットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リン酸カルシウム系骨補強材含有物と金属粒子との混合物、または、リン酸カルシウム系骨補強材含有物と金属粒子と練和液との混合物を含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項2】
リン酸カルシウム系骨補強材含有物と粒子幅0.5mm以下の金属粒子との混合物、または、リン酸カルシウム系骨補強材含有物と粒子幅0.5mm以下の金属粒子と練和液との混合物であって、前記金属粒子と前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物との重量比が1:4以上である混合物を含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項3】
請求項1または2に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記混合物における前記金属粒子と前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物との重量比が約1:2以上であることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記金属粒子を約5mg以上含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記金属粒子が、金粒子であることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項6】
請求項5に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記金粒子が、純度99重量%以上の純金粒子であることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物と前記金属粒子との混合物、または、前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物と金属粒子と練和液との混合物の20℃における粘度が、10~10mPa・sの範囲であることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物は、α型リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸水素カルシウム(無水物または水和物)、およびβ型リン酸三カルシウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーであって、
前記練和液は、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム、コハク酸二ナトリウム無水物、亜硫酸水素ナトリウム、および水を含む練和液、ならびに、デキストラン硫酸エステルナトリウム イオウ5、および水を含む練和液のうちの少なくとも1つであることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカー。

【請求項10】
金属粒子およびリン酸カルシウム系骨補強材含有物、または、金属粒子、リン酸カルシウム系骨補強材含有物および練和液を含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカーキット。

【請求項11】
粒子幅0.5mm以下の金属粒子、およびリン酸カルシウム系骨補強材含有物、または、粒子幅0.5mm以下の金属粒子、リン酸カルシウム系骨補強材含有物および練和液を含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカーキット。

【請求項12】
請求項10または11に記載の放射線治療用の病変識別マーカーキットであって、
前記金属粒子が、金粒子であることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカーキット。

【請求項13】
請求項12に記載の放射線治療用の病変識別マーカーキットであって、
前記金粒子が、純度99重量%以上の純金粒子であることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカーキット。

【請求項14】
請求項10~13のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーキットであって、
前記リン酸カルシウム系骨補強材含有物は、α型リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸水素カルシウム(無水物または水和物)、およびβ型リン酸三カルシウムのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカーキット。

【請求項15】
請求項10~14のいずれか1項に記載の放射線治療用の病変識別マーカーキットであって、
前記練和液は、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム、コハク酸二ナトリウム無水物、亜硫酸水素ナトリウム、および水を含む練和液、ならびに、デキストラン硫酸エステルナトリウム イオウ5、および水を含む練和液のうちの少なくとも1つであることを特徴とする放射線治療用の病変識別マーカーキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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