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細胞傷害性T細胞放出エキソソームによる癌間質間葉系細胞を標的とした腫瘍増殖及び転移抑制に係る治療薬 NEW

国内特許コード P180015023
整理番号 (S2015-0848-N0)
掲載日 2018年5月24日
出願番号 特願2017-508320
出願日 平成28年3月18日(2016.3.18)
国際出願番号 JP2016058721
国際公開番号 WO2016152786
国際出願日 平成28年3月18日(2016.3.18)
国際公開日 平成28年9月29日(2016.9.29)
優先権データ
  • 特願2015-058467 (2015.3.20) JP
発明者
  • 珠玖 洋
  • 瀬尾 尚宏
  • 秋吉 一成
  • 原田 直純
  • 百瀬 文康
出願人
  • 国立大学法人三重大学
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 細胞傷害性T細胞放出エキソソームによる癌間質間葉系細胞を標的とした腫瘍増殖及び転移抑制に係る治療薬 NEW
発明の概要 【課題】 癌等の細胞増殖及び転移を抑制できる治療薬を提供すること。
【解決手段】 細胞傷害性T細胞から放出された細胞外小胞(エキソソーム)を含む細胞増殖性疾病用の治療薬によって達成される。この治療薬は、癌間質間葉系細胞を標的とし癌等の腫瘍増殖及び転移を抑制することができる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


原発腫瘍組織では、腫瘍間質は、フィブロネクチン、ラミニン及びコラーゲンなどの細胞外マトリックスや、その他の多くの細胞によって形成されている。これらの細胞には、癌関連線維芽細胞(cancer-associate fibroblasts:CAFs、線維芽細胞マーカ及び血小板由来成長因子受容体α(CD140a)+、α平滑筋アクチン(α-SMA)+)、間質幹細胞(mesenchymal stem cells (MSCs)(非特許文献1。なお、文献については、末尾にまとめて示した。):CD140a+ 幹細胞抗原 Sca-1+)が認められる。その他に、E-カドヘリン等(非特許文献3,4)によって強固に結合する癌細胞と、その癌細胞の隙間を埋めるように間質が張り巡らされ、そこで血管新生(Sca-1+ CD31+)(非特許文献2)が行われる。腫瘍が浸潤及び転移するためには、腫瘍間質との相互作用による上皮間葉転換(epithelial to mesenchymal transition: EMT)をはじめとする癌細胞の悪性化が鍵となる。上皮間葉転換は、腫瘍の悪性化を判断するためのマーカと成り得る(非特許文献5)。上皮間葉転換に関与する分子として、いくつかの報告がある(非特許文献3,6,7)。



エンドソーム膜由来微小胞(100~200nm径)は、腫瘍細胞や腫瘍間質細胞を含む各種の細胞から放出されて、そこに含まれるタンパク質やRNAによって、細胞間の情報伝達を行うことが知られている(非特許文献8,9)。腫瘍細胞は各種の細胞外小胞(extracellular vesicles: ECV。エキソソームまたはエクソソームということがある。本明細書中において、「エキソソーム」または「ECV」という。)を放出し、これが自己増殖、免疫寛容、腫瘍環境の調整などに関わっているとの報告がある(非特許文献8,10~13)。一方、腫瘍が放出したエキソソームは、腫瘍の上皮間葉転換、及び腫瘍の増大及び増悪化を促進させるという報告がある(非特許文献9,14,15)。このため、エキソソームに関する研究は、腫瘍の増悪度を評価するために、重要なものとなっている。
マウスモデルやヒトの研究によれば、腫瘍に浸潤する活性化CD8 T細胞が、腫瘍や腫瘍間質に浸潤することがある(非特許文献16)。また、腫瘍関連抗原に対するモノクローナル抗体を用いた免疫療法において、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を含むCD8 T細胞が、腫瘍組織に集積もしくは腫瘍内増殖することが知られている(非特許文献17,18)。CTLは、腫瘍特異的ではなく、基底膜のリモデリングを介して、血管から腫瘍へと浸潤する(非特許文献19)ので、CD8 T細胞は、腫瘍の進展や増悪化に対して様々に関与すると推定されている。

産業上の利用分野


本発明は、細胞傷害性T細胞放出エキソソームまたは当該エキソソームに含まれるmiRNAを有効成分としてなる、癌等の細胞増殖性疾病治療に用いることができる治療薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
細胞傷害性T細胞から放出された細胞外小胞(エキソソーム)を含む細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項2】
前記細胞傷害性T細胞は、ヒトCD4、CD8、CD9、CD63+、 TCR+T細胞のうち少なくとも1または2以上から放出された細胞外小胞(エキソソーム)を含む請求項1記載の細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項3】
前記細胞傷害性T細胞は、CD8T細胞から放出された細胞外小胞(エキソソーム)である細胞外小胞(エキソソーム)を含む請求項2記載の細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項4】
前記細胞外小胞(エキソソーム)は、細胞増殖抑制に有効なmiRNAを含むことを特徴とする請求項2または3記載の細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項5】
前記細胞増殖抑制に有効なmiRNAを含むことを特徴とする請求項4記載の細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項6】
前記細胞増殖性疾病用治療薬が、殺菌剤、粘膜除去剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、増粘剤、防腐剤、粘着剤、又は免疫強化剤の中から選択される1または複数をさらに含有する請求項2記載の細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項7】
前記治療薬は腫瘍組織内、腫瘍組織内の間葉系細胞、静脈または皮下に投与されることを特徴とする請求項2に記載の細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項8】
細胞傷害性T細胞から放出されたエキソソームを回収し、そのエキソソームから細胞増殖抑制に有効なmiRNAを特定する細胞増殖性疾病治療用miRNAの抽出方法。

【請求項9】
請求項8に記載の方法により得られた細胞増殖抑制に有効なmiRNAを含むことを特徴とする細胞増殖性疾病用の治療薬。

【請求項10】
請求項8に記載の方法により特定されたmiRNAと同じ塩基配列を持つmiRNAを培養ヒト間葉系幹細胞(MSC)に添加して培養し、MSCに対する障害活性を調べることにより、miRNAのMSC傷害性を評価するMSC傷害性miRNAの同定方法。

【請求項11】
請求項10に記載の方法により同定されたMSC傷害性miRNAを含む細胞増殖性疾患用の治療薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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